4.イメージ資料を送る
私がイメージしているキャラクター像と、相手がイメージするキャラクター像というのは当然違います。
いかに私がイメージしているキャラクター像を100%に近い形で、イラストレーターさんに共有できるか?
納品された作品を気に入るか気に入らないかって、この意識共有の部分がとても重要です。
出来上がったのを見たら、何か思っていたのと違う……それは依頼者側の指示不足です。
そのイラストレーターさんに描いてもらいたいと思ったのですから、作風がイメージと違うということはないと思います。
なのに何か違う……そうならないためには、いかに自分がイメージしているキャラクター像を詳細にイラストレーターさんに伝えるかがカギになってきます。
一応作品が出来上がるまでには、何回かイラストを確認できるステップがあります。
イラストレーターさんによって違いはあるでしょうけれど、資料提示(依頼者)→正式見積もり→正式依頼&支払い(後納の人もいます)→ラフ提出→ラフ直し→本描き→納品という感じです。
ラフ提出から納品までの間で、依頼者が出来をチェックするタイミングは何回かあるので、そこである程度自分のイメージに近づけることは可能です。
しかしある程度出来上がりつつある段階での修正というのはとても難しくなってしまうので、できることなら最初から100%に近いイメージ共有の元のラフ出しがベストかと思います。
ではどうやってイメージを共有するのか?
いくつかステップがあると思うので、分けて書きます。
①自分の中で作品をイメージできているか?
まず大切なのは、『自分自身の中でどういうイラストを描いてもらいたいかハッキリしていますか?』ということです。何となくこんな感じというのではなく、具体的にこういう構図でこういう雰囲気で服装はこれで背景は……みたいな。
でもそんな指示はどうやってイラストレーターさんに伝えればいいのか? 自分で描けないから依頼しているのに、そんな細かい指示は出来ない。って方が大半だと思います。
……探すのです、pixivやネットの画像検索からイメージに沿う作品を探しましょう。
②参考イラストや画像、資料を探す
pixivやネットの画像検索からイメージに沿う作品を探して参考資料とするのが手っ取り早いです。
『構図の参考』『人物のポーズの参考』『人物のイメージ』『背景の参考』『服装の参考』『小物の参考』などなど、具体的に自分がイメージしているものに近い画像を参考資料にしましょう。もちろん自分で大まかな構図やポーズのラフが出せるというのならそれに越したことはないですけど。
その参考そのままの写しではトレースになってしまうので、あくまでも”参考資料”です。細かいディテールなどのアレンジはイラストレーターさんにお任せするか、別途指示を加えましょう。
③パワーポイントなどで各種資料を合体させてみる
集めた参考資料をそのまま添付して送るだけでもイメージ共有はかなりできます。しかしそこに可能であればもうワンステップあると、より100%の意識共有になるのではないかと思います。
そのワンステップとはパワーポイント等で、各種資料を重ねる等して大まかに合体させてみること。そうすることで、一枚絵としての完成イメージにより近づいたものをイラストレーターさんに共有することが出来ます。
これは自分自身でもよりイメージを具現化できるので、やったほうがいいんじゃないかなとか思います。
私の場合、当初のイメージでは肩にカラスを乗せようと思っていたのですが、合わせてみたところ顔がカラスに隠れてしまうのが分かり別構図に変更しました。
あと、片手に短剣を持たせるように指示を書こうとしたのですが、具体的な長さとか角度とかの指示は流石に文字では困難だったので、パワーポイント上でこんな感じって具体的にサイズ感などを示しました。絶対にそのほうが認識に齟齬が出なくて済みます。
そんな感じで、現在ラフ待ちになります。完成までおおよそ一ヶ月くらいのスケジュールで、ラフは一週間程度待つことになります。
ですので、次回の更新はかなり後になる見込みです。
まぁ依頼方法から資料出しまでが依頼人のやることのなかで労力がかかる部分なので、ここまででも参考になれば幸いです。