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第十五話

あれから真也とは会ってない…もちろん上原涼子とも会ってない…


翌日から俺は、亜矢を…いや…「君」を探していた。

初めて二人が出会った駅に行く事は俺の日課になっていた、もう君とは

連絡が取れない…

駅の掲示板を眺めたり…目の前の人込みの中に君の姿を探したりした。



こんな所に君がいる筈もない…

城跡にも行った、公園にも行った、ライブハウスにも行った、…毎日行った、繰り返し通った…

逢えないのは解っていたけど…こんな事位しか出来なかった。



そして今日も俺は駅にいる…久し振りに最終電車を見送った。

この最終電車から全てが始まった…でも今の俺には何も運んできてはくれない只の最終電車だ。



「俊一君!?」



まさかと思ったが、案の定、そんなにうまく行く訳がない…

上原涼子の姿が見えた…


俺は期待もなく、素っ気無い返事した…

「久し振りだね…」


涼子は何だか泣いてるように見えた…

「俊一君…時間あるかなぁ!?」



俺は涼子の部屋に案内された…


「これ渡しておくね…」

涼子から渡されたのは手紙とカセットテープ…そして君が初めて買ったギターだった…



「真也君から聞いたよ、ギター燃やしちゃったんだってね…私は全然ギターが上手くならないから(笑)このギターは君に使ってほしい…あとこのテープには私の最近のお気に入りの曲が入ってます、たぶん君には似合わない曲だけどもし良かったら聞いてみてね。

この先…何年後かには、君はプロになってるのかなぁ…そんな未来になってたら良いよね。

きっと、もう二度と君に会う事はないと思うけど、最後に伝えたい…君の事……やめた(笑)最後位は呼ばせてね(笑)


俊一君の事、愛してる!これからもずっと愛してるよ!」


俺はあの子のギターを抱き締めて朝まで泣いた…





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