表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

第1話

「先生、好きです」


静かな夏休みの理科準備室、明日の高校の体験授業の準備で忙しい先生。

ガシャン、と手に持っていた300mlのビーカーを床に落とす。落とし方が悪かったのか、割れてしまった。


「…大人をからかうんじゃないよ」


先生は屈んで1つずつガラスの破片を拾う。危ないよ、と近くの掃除用具箱から箒と塵取りを渡す。

ありがとう、と小さく先生は呟いて受け取る。けれど、一切顔を上げて私の表情を見ることはなかった。


先生、先生と声を掛けても先生がその日私の方を見ることは無かった。


高校三年生の夏の話だった。


割れたビーカーの破片が、夏の眩しい太陽の光を飲み込んでキラキラと眩しく光る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ