プロローグ 0日目
ぼくの名前は浅田拓斗、私立清水学園の1年生だ。学園生活が始まって半年ほどたつのにいまだにぼくには友達がいない。原因は学園生活始まってすぐの自己紹介である。ぼくは生粋のオタクであり、自己紹介で1時間ほど自分の好きなアニメやラノベの話をしたら、完全にクラスメイトからひかれてしまった。(実際にはまだまだ語り足りなかったのだが)
その話はおいて置くとしよう。さて、この話はそんなぼくが学園1の美少女と付き合う予定のお話である。
ぼくの通っている学校は県内でも有数の進学校である。中学校で成績だけは良かったぼくは近くにアニメショップがあるからという理由だけでこの学校に入学してきた。
校門前の男子たちが騒がしくなってきた。やれやれ、やっとお出ましか。彼女はこの話のヒロインである清水愛。名前からも分かるように彼女はこの学校の学園長の娘である。大きな目に白い肌、スタイルも抜群で勉強運動ともに優秀。まさに非の打ち所がない完璧な女の子だと言えるだろう。二次元にしか興味のないぼくでもかわいいと思ってしまうほどである。
だけど、勘違いしないでよね。決して好きになったとかそういう事じゃないんだからね!!
自分の脳内ながら気持ち悪いと思ってしまった。
彼女とぼくはクラスメイトで隣の席同士だ
「おはよう、浅田くん。今日はいい天気だね」
「そうだな」
いまだに話しかけてくるのは彼女だけだ。周りの男子達の目線が痛い。どんだけコミュ力たけーんだよ。クソッ。などと思いながら今日も授業が始まる・・・
『キーンコーンカーンコーン』
やっと授業が終わった。授業なんか退屈すぎていつも教科書で隠しながらラノベを読んでいる。おかげで明日読むラノベが無くなってしまった。買いに行かねば。そう思って席を立つと
「浅田くん。今日一緒にかえらない?」
いつもより余計に男子達の目線が痛い。彼女はたまに一緒に帰ろうと言い出してくる。本当ならば断ってすぐにラノベを買いに行くのだが、いつも断れず一緒に帰ってしまう。
あー。明日からまた男子たちの目が怖くなる。
なんでぼくを誘うんだろうな。
「あの、清水さん」
「はいっ⁉︎ななな、なんですか?」
なにを慌てているのだろうか。
「なんでぼくを誘うの?さそうなら清水さん友達たくさんいるんだしその人たち誘えばいいじゃん」
自分で言ってて自分は友達いないから虚しくなってきた。
「あの・・・その・・えーと・・・・」
彼女の顔が赤くなる。もしやこれはアニメとかでよくあるアレなのでは。期待していいんですか?いいんですか?
「私と付き合う予定立ててください!!」
??????
なんか俺が知ってるやつとなんか違うんですけどーーー!!!!
「あの・・・どういう意味?」
「はい、実はお父さんに、お前は色恋沙汰のひとつでもないのか。と言われてしまいまして。」
確かに清水愛が誰かと付き合ってるなんて話聞いたこともない。(まあ、ぼくに友達がいないから聞かないだけかもしれないけど)
「ですが、あまり付き合っていることを広められると面倒ですのでいつも1人でいる浅田くんにお願いしようかと」
この子しれっと失礼なこと言うな。まぁ、本当のことだけど。ん、待てよ
「あの、清水さん。付き合う予定っていうのはどういうこと?」
「それはですね、お父さんに見せるためとはいえ男の人と付き合いたくありませんから、お父さんにみせる時だけ付き合ってることにしようと」
それは、あれですか。ぼくとは付き合ってるってひろめられるのはいやですか、そういうことですか。絶対に断ってやる!!
「ですから、よろしくお願いしますね!!」
嫌です。と断ろうとする前に
「もちろん、タダでとは言いません。お父さんが満足するまでですが。あなたの願いを1週間に一度だけ叶えてあげましょう」
「本当ですか!?」
「ええ。ただし、エッチなお願いはだめですよ♡」
「やります!やらせてください!!」
「早速ですね。エッチなお願いはダメっていったのに♡」
「違います!!その話を引き受けると言ったんです」
エッチなお願いがだめだったのは正直がっかりだか、これでお金を減らさず週に一度アニメグッズとかラノベを買えるぞ。
「早速ですが、次の日曜日に私の家に来てください」
「え、えーーー!!!!いきなりですか!?」
こうして彼女とぼくの付き合う予定の話が始まった。