隠匿していることがバレたようです
サイトウ ジュン
ランク F
種族 人族
年齢 16歳
ジョブ 剣士 魔道士 暗殺者
LV 34
STR 422439
DEX 348370
VIT 126673
INT 422439
AGI 278694
スキル
・風魔法
・水魔法
・土魔法
・雷魔法
・治療魔法
・異世界言語理解(隠匿)
・解析眼(隠匿)
・アイテムボックス(隠匿)
・神の加護(隠匿)
なんか雷魔法が増えている。
使ったことはないけど、治療魔法と同じで、魔法を自力で3種類覚えたからだろうか。
この魔法は便利そうだ。
風魔法や水魔法は周りの環境まで破壊してしまうこともあるけど、この魔法だと、それもなくなりそうだ。
それと、またなんかステータス上がってない?こんなもんなのかな?
アレクさんに聞いてみよう。
「アレクさん、ステータス見る?」
「いや、今回はやめておく。お前さんのステータスを見ちまうと絶対に驚くだろうからな。
今日は疲れてるからまた今度見せてくれ。」
なにそれ、人聞きが悪いなぁ。
「ステータスが高い気がするんだけど、それだけでも聞いてくれない?」
「まぁそれくらいなら構わないが…
レベルはどれだけ上がったんだ?」
アレクさんは少し面倒くさそうな顔をしながらも聞いてくれるらしい。
「34レベルになってたよ。」
「そうか、まぁロックゴーレムを倒したんだからそれくらいは上がってても不思議じゃないな。
それで、ステータスは?確か前のステータスから考えると、最高値がだいたい140000くらいだと思うが?」
「うん、それがね、STRとINTが最高値なんだけど、422439って表示されてるんだよ。」
僕がそういうとアレクさんの瞳から光が消えた気がした。
「…ジュン、もう一回言ってもらってもいいか?」
「うん、STRとINTが422439ってなってるよ。
疲れてるのに驚かせてごめんね。」
「あぁ、別にいいんだ…。
ただちょっと落ち着く時間をくれないか?」
「うん、全然いいよ。」
僕がそういうと、アレクさんはうつむいてボソボソと独り言を言っていた。
しばらくすると、落ち着いたみたいだ。
「すまなかったな。
実はこないだジュンのギルドカードに不具合がないかどうか確かめたんだよ、お前を疑ってるわけじゃなくて、壊れてないかを調べたんだ。
結果は正常だった。
つまり今回のその数値もおそらく正しい値だろう、そう思うと、その、ちょっと、な。」
言いたいことはわかる。
実際、僕自身結構驚いたからね。
「なぁ、ジュン。お前何か隠匿してるスキルがあるんじゃないか?
前回もだったが、レベルが10上がる毎にステータスが跳ね上がってると思ったんだが。」
(え、アレクさん今なんて言った?
隠匿していることがバレた?)
突然のことに僕はどう答えていいかわからなかった。
あたふたしていると、
「あぁ、すまない、落ち着いてくれ。
別に隠匿していることは何も問題ないんだ。
冒険者にそれを聞くことはマナー違反なんだが、どうしても気になってな。悪かった。」
と謝ってくれた。
隠匿していることは問題ないことがわかった僕は少し落ち着いた。
「うん、隠匿してるスキルはあるよ、何かは教えられないけど、多分それが原因だと思う。」
おそらくは神の加護というスキルの効果だろう。
それ以外に考えられない。
ステータスに関するスキル名じゃないからもしかしたらこのスキルには他にも効果があるのかもしれないな。
「そうか、まぁ無理には聞かないさ。
それにしてもジュン、お前どんどん人間離れしていくな。
もう王国最強と言われる騎士すらも凌駕しているだろう。」
「そうなの?でも私に戦闘技術とかはないから戦ったら負けると思うよ。」
「いや、いくら技術に差があってもお前のステータスに勝てるやつなんか少なくとも人族にはほとんどいないと思うぞ。」
そうなんだ、まぁ自分で言うのもアレだけど、このステータスと比べられたらかわいそうかもだね。
「はぁ、ジュンのおかげで、ジュンに関すること以外には驚かないようになった気がするな。」
そんなことを呟いている。独り言のような小さい声だったので放っておこう。
「それで、もう次のランクに上がれる数の依頼は達成したか?」
「ううん、今日は多分まだだよ」
「そうか、意外だな、どうしてだ?」
僕はアレクさんに狩りの途中で異変に気付いたこと、その異変の原因がロックゴーレムだったこと、そのまま戦闘になったこと、戦闘で消耗したからそのまま帰ったことを伝えた。
「そういうことだったのか。
お前さんが討伐してくれていなかったら討伐隊を編成して討伐するまでにたくさんの死者が出ただろう。
冒険者ギルドのマスターとして、礼を言う。」
そう言って頭を下げてきた。
「ううん、私も他の冒険者が死んじゃったら嫌だからね。」
「そう言ってもらえると助かる。」
「それはそうと、今回のことから考えるとランクDどころかCくらいまでなら上げることができると思うが、やっぱりそれはしないのか?」
「うん、しないよ。ちゃんと上がらないと、それについて文句言う人が出てくると思うからね。」
「そうか、残念だ。少しでも早く高ランクの依頼を受けてもらいたかったのだが、そういう理由なら仕方ないな。」
「うん、ごめんね、できるだけ早くランク上げるからそれで勘弁して。」
「あぁ、わかった。」
「魔石とドロップ品は全部売却で構わないのか?」
「うん、構わないよ。」
「わかった、少し待っててくれ。」
しばらくして帰ってきたアレクさんは前回同様、袋を手に持っていた。
でも前回より量が多い気がする。
「ロックゴーレムなんてしばらく狩られてなかったからな、かなりの額になったぞ。」
そう言われて中身を見てみると、金貨がたくさん入っていた。
「合計で4600万円だ。キリがいいのは端数を繰り上げておまけしといたからだ。相場なんてお前さんはわからんだろうが、騙しなんてしないから安心してくれ。」
「大丈夫、そんなこと疑ってないから。ありがとう。」
そう言って僕は冒険者ギルドを後にした。
平日書くの厳しい〜。
でも頑張ります!




