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冒険者ギルドに行くそうです

明らかに僕の走る速度が上がっている。

来る時は、1時間弱かかったというのに、帰りは30分くらいで帰れた。

それもダッシュではなく軽く走って、だ。


この世界ではステータスが倍になっても速度自体が倍になるわけではないのは、前回レベルが上がった時にわかっている。

それなのに、速度が倍以上になっているということは、相当ステータスが上がったということだろう。


それだけレベルが上がったということはやっぱりあのゴーレムは相当強いモンスターだったんだろうな。

実際、僕にはかなり強いという自信はあったけど、余裕で勝てたわけではない。

一発キツイのもらったわけだし。

それでも今なら余裕で勝てるだろうけど。


街に帰った僕は冒険者ギルドに向かった。

モンスターの魔石や、ドロップ品を換金するためだけど、そろそろお金も普通にしばらく生活するのには困ることはない程度には溜まってきた。

それにゴーレムの魔石は高く売れる気がする。


少しだけワクワクしながら冒険者ギルドに入ると、素材の買い取りのカウンターにいたのは若い女性だった。

黒髪でショートヘアの顔はかわいい系だ。


「すいません〜」

「はい〜。もしかして素材の買い取りですか?」

「そうなんですけど、アレクさんって今日はいないんですか?」


僕が異常なことはまだアレクさん以外には知られたくない。


「アレクさんですか?いますけど、今はちょっと忙しいみたいです。」

どうでもいいことだけど、職員にもアレクさんって呼ばれてるんだな。

ギルマスとかってイメージがあった。


「すいません、ジュンがどうしても用事があるって伝えてもらえませんか?」

「あ、もしかして、あなたがジュンさんですか?

アレクさんから、ジュンが来たら俺のところに通せ、と言われています。

本当なら案内しなきゃいけないんだけど、少し今、人手が足りなくて、ここから動けないんです。

申し訳ないけど、ギルド長室にアレクさんはいると思うので、1人で行ってもらってもいいですか?」

アレクさんが気を利かしてくれたみたいだ、ありがたい。


「わかりました、このまま行ってもいいんですか?」

「アレクさんが、あいつは大丈夫だ、と言っていたので構いませんよ。」

信用してくれているのかな。だとしたら素直に嬉しいけど、信用されるようなことしたかな?



コンコン


「アレクさんいるー?入るよー。」


ギルド長室に入るとアレクさんはなにやら書類と向き合っていた。

珍しいこともあるんだな。


「おー、ジュン。やっぱり来たな、話を通しておいて正解だったな。」

書類からこちらに視線を移したアレクさんが、首を回しながらそう言った。


「あー、あれありがとうね、多分アレクさんが私のこと言ってくれてなかったらこんなにスムーズにここまで来れなかったよ。」

「むしろ、お前さんが一般の買取カウンターで大量の魔石やらアイテムやらを出して騒ぎが起きる方が迷惑だからな。

お前さんだってそれは嫌だろう?」


「そうだね。でも私1人でここまできてよかったの?アレクさん一応ギルドマスターなんでしょ?私が良くない事考えてたらどうするの?」


「まぁ普通なら案内役とか見張り役とかあるんだろうけど、そういうのは面倒くさいからな〜。

基本的にここには俺が信用したやつしか通さない。まぁお前さんが最初に来た時は例外だが、今はもう信用している。

そもそもお前さんが俺を殺そうとしたとして、ここの職員がそれを止められるとも思えん。

あの時だって、モンスターを狩って冒険者ギルドに売りに来たんだからそのギルドマスターに悪気はないだろうとは思っていたしな。」


「もう信用してくれてるんだ?まだ少ししか話したことないのに?」

「あぁ、その少しの会話で信用できると思ったからな。」


ちょっと照れくさいから僕は顔を逸らした。

それを見たアレクさんもなぜか少しだけ顔を赤くして咳払いした。


「それで?今日は何を狩ったんだ?見せてみろ。」

そう言われてアイテムボックスから魔石とドロップ品を出す。


「おぉ、ランクが上がってもすごい量だな。

普通はランクが上がってモンスターが強くなると、だいぶ狩れる数は少なくなるもんだが。

…ん?おい、ちょっと待て、これゴーレムの魔石じゃないか!!なんでこんなもん持ってるんだ!!!」


すごい剣幕だ。


「とりあえず落ち着いて?」

ちょっと怖いよ、アレクさん。


「あ、あぁすまない。いくらなんでもロックゴーレムを狩ってくるとは思わなかったからな。

お前さんはどうして前回のブラックウルフといい、依頼対象というわけでもないのにこんな大物を狩ってくるんだ。

ロックゴーレムなんてBランクのモンスターだぞ?」


「え、Bランクだったの?Cランクのブラックウルフより断然強かったからAランクよりは上のモンスターかと思ってたよ。」

ブラックウルフとロックゴーレムは全然強さが違うと思ったんだけど、そうでもなかったのかな?


「いいかよく聞け?Aランク、Bランク、Cランク、Dランクにはそれぞれ越えられない壁のようなあり、強さが全然違う。

それに、Bランクの中でも上位と、下位のモンスターがあり、ロックゴーレムは最上位のモンスターだ。

Aランクってのはそのロックゴーレム100匹がかりでもAランク最下位のモンスターにも勝てない。

BランクとCランク、CランクとDランクにも同じことが言える。

それくらい力に差があるんだよ。

ちなみにE〜Gランクのモンスターにそこまでの差はない。

Gランクのモンスターを頑張って狩ってランクを上げた駆け出しの冒険者がFランクのモンスターにあっさり殺されるようじゃ、冒険者ギルドに人がいなくなるからな。」


「そうなんだ。じゃあ私じゃまだAランクのモンスターには勝てそうにないな。」


「当たり前だ。Aランクのモンスターは国や冒険者の中から特に優秀な者を集めてようやく討伐できるレベルだぞ。

Bランクのモンスターでもせいぜい1つのパーティーだけで討伐できるくらいしか聞いたことがねえよ。」


「そっか。じゃあSランクは?」


「そんなものあってないようなもんだ。

少なくとも冒険者ギルドが出来てから確認されたことはねえよ。

もしそんなやつに敵対されたら間違いなく、国が滅ぶだろうな。」


「じゃあなんで、Sランクなんてあるの?」


「昔はいたらしいな。どうやって討伐したかは知らんが、古い書物に書いてあったらしい。」


Sランクは無理かも知れないけど、いつかAランクのモンスターは討伐してみたいな。


「そうだ、今からステータス確認しようと思ってるんだけど、アレクさんも見る?」

「あぁ、見せてくれ。」

「だったらここで見るね。」


僕はギルドカードを取り出し、魔力を流した。

体調悪いのに無理して書き上げました。

誤字脱字などがあったらごめんなさい。

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