12/05/26 自宅:最近の兄ぃって格好いいよ
13/05/26 日 21: 00
現在はマッシュでねぎとチャット中。
部屋では皆実が寝転がって雑誌を読んでいる。
〈ねぎまぐろ:最近、平日のIN遅いですよね。INしない日も増えましたし〉
〈みつき:ああ、今本気で忙しい。全力で仕事頑張ってるよ〉
マルコウが始まってもCARPでトレという日課自体は同じ。帰宅時間だって変わらない。しかし精神的に消耗するため、マッシュにINする気力が残らないのだ。
〈ねぎまぐろ:へえ、遊んでもらえなくて寂しいなあ〉
〈みつき:煽ったのはお前だろうが。ネット弁慶じゃないとこを見せてやるよ〉
〈ねぎまぐろ:冗談ですってば……そうだ、新規ギルメンの件なんですけど、みなみさんの他は私の友達でもいいですか。もう二人程いれば規模的には十分ですよね?〉
そういえばそんな話もあったっけ。すっかり忘れていた。
〈みつき:いいけど、お前って俺とみなみ以外に友達いたの?〉
〈ねぎまぐろ:バカにしないで下さい。私だって友達の一人や二人くらいいます!〉
友達多い人はそんな言い方しないよ。きっと一人か二人しかいないんだろうなあ。
〈みつき:じゃあそういうことで。でも、あれだけ反対してたのに……どうしたのさ〉
〈ねぎまぐろ:みつきさん忙しそうだから仕事に専念してほしいなあって思って。私もその面子となら全員友達同士だから気兼ねなく遊べますし、安心して下さい〉
〈みつき:んじゃ御言葉に甘えるよ。俺はしばらく動けないからマスター代理はみなみに頼む。この先もっとIN減るかもだけど一段落ついたら絶対に戻るから〉
〈ねぎまぐろ:はいはーい、頑張ってらー〉
マッシュのクライアントを落とし、皆実に話しかける。
「例のギルドの件、悪いけどお前がしばらくギルドのマスター頼むわ。ねぎがメンバー二人連れてくるから入会手続やっておいて」
「んーいいよー、任せといてー」
雑誌に夢中なのか、皆実は生返事。
「んじゃ、俺は風呂入ってくるわ」
そう言って部屋から出──かけたところで、皆実が声を掛けてきた。
「兄ぃ、最近の兄ぃって格好いいよ」
「何をやぶからぼうに」
と言うか、お前はどの口でそれを言う。ゴールデンウィークに「黙れデブ」と罵倒されたのは生涯忘れないからな。
「目に光が戻ってる」
「わけわかんね」
痩せたからとでも言うのかと思えば。
「わかんなくていいよ。何やってるかは知らないけど頑張って」
皆実の目は雑誌に向けられたまま。特に表情にも目立つところはない。わざわざ改まってどうしたんだろうか。
まあいい。どうせ俺の答えは一つだ。
「頑張るよ」
皆実の目尻が僅かに下がった。
「ゆっくりお風呂、浸かってらっしゃい」




