壱阡一夜のサイバー戦争

第１夜 プロローグらしきもの

#0

こうして夜となった。眠らない世界。この中でなにが起こるのか気づく者は誰もいなかった…

#1

ある日、警視庁にあるメールが届いた。

暗号で書かれていたが、解読班は一瞬でまともな文にした。戦慄せし文章が刻まれていた。

「我々ノ軍隊ハ、スグニ日本ヲ占領スル。マズハ日本ノネットワークヲ破壊シ、人民ヲ大混乱ニ陥ラセルコトニシタ。コレハソノウイルス。コノ崇高ナ目的ヲ果タス、ウイルス……イマサラ画面ノマエデジタバタシテモオソイ……スデニワレワレガ……シハイ……シテ…イ……ル…………」

#2

早速日本はメールの送り主の思惑通りに転がってくれた。ウイルスは予想以上に広がっていった。サーバーがDDoS攻撃され、文字通り死んだ。メールや電話、Twitterも使えなくなり、通信ができない。百鬼夜行、混沌とした日本。その中でも、救世主(メシア)は、どこの世にもいるものである。