第二話(二人との出会い)
高校入学して初めて佐久間君と森永さんを見た時は、美男美女!
しかも、周りの話によると文武両道で性格も良いらしい。
何だろう…?アレか!?俗に言うチート属性というものか!
凄いな初めて見たと感心してしまっていた。
だからか、そんな2人を見ると一歩構えてしまいそうになっていた。
しかし、同じクラスになり、2人が話し出すと一変した。
佐久間君も森永さんも幼なじみの関係らしく仲よさ気で付き合ってるのかな?
とか見ていたら、初っ端から、
「異世界に行ったら魔法は使えるか、使えたら何がしたい?」
と言って盛り上がって…いやこの表現だと騒いでいたみたいだが、違う。
真剣に語りあっていた。
最初はまあ、そんな事も話すんだな…。
でも、目が熱おびていてアレ?何か違和感感じるぞ…みたいな。
そして2日目3日目、まだ異世界で…って話してて、
2人の同中だった奴が
「あぁ、何時もの事だから気にしないでくれ」
と苦笑いしていていたので日常らしい。
それから偶然にも2年3年と同じクラスになった。
もはや、周りも慣れクラスの、いや学年、いやいや学校の名物になっていたり。
違う高校の生徒さんと話す機会があった時に、
「ああ、お前そこの高校か、何かちょっと変わってる2人組みがいるよな。確か佐久間っていうイケメンと森永さんって可愛い子」
って言われたし、近所の人や親も知ってたりして有名だ。
そういえば、最初は俺も2人驚きや戸惑いがあったが、漏れ聞く2人の話が好きだったりする。
会話に交りあった事はないが、そっと耳を傾けていると楽しい。
これは盗み聞きとなるのかな?
でも、あの2人も毎日毎日、放課後の教室という公共の場で話してるのでついつい。
馬鹿にしてる意味でなく面白いんだよな2人の話。
真剣に考えてるから俺もこっそりこうしたほうがいいとか考えてたり。
楽しくてたまににやけそうになるので、そっと勉強に集中する不利でごまかしたり。
2人の話好きだから会話とか混ざってみたいと思った時期もあるのだが、
あまりに真剣で邪魔してしまうのではないかと思ってしまう。
俺の場合は少し興味があるだけだし、本気で異世界に行けるとか思ってない。
無理だって思ってる。だって、異世界なんて物語に登場するもの。
仮想なんだ…。
そんな風に思ってる俺は加わるべきでないんだ。
まあ、でもそれは俺がそう考えてるだけだし、
実際はなんとなく気後れするってだけの話なんだけど。
そうそう、だからといっていつも佐久間君と森永さんだけで話しているわけではない。
俺以外の周りのクラスメイトとか他クラス、他学年でたまに話に加わる猛者がいる。
しかし…猛者の中には冷やかしもいたな。