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1-3-19 終章

サーラが家に戻ると、玄関には見慣れた二人の姉、アリアとリアナの姿があった。久々の再会に笑みを浮かべていた彼女たちだったが、その表情にはどこか陰が差している。


「おかえり、サーラ。本当に……よくやったわ」


アリアがそっと抱きしめる。リアナも頷きながら微笑んだが、その目の奥には、拭いきれない揺らぎが残っていた。

異変を感じ取ったサーラは、静かに問いかける。


「……何かあったの?」


アリアがわずかに口ごもる。その視線が自然とリアナへと向く。

数秒の沈黙のあと、リアナは覚悟を決めたように言った。


「外国が、攻めてきたの……もう、選定戦どころじゃないわ」


その一言は、鋭い刃のようにサーラの胸を切り裂いた。


アリアが、重い口を開く。


「……あれは、私たちの知ってる“魔法”じゃない」


新たな力を手にし、未来への一歩を踏み出したばかりのサーラに告げられた、あまりにも現実的で残酷な報せ。

胸の奥が、冷たく重く沈んでいく。


だが──そのときのサーラの反応は、これまでとはわずかに違っていた。


理屈ではなく、胸の奥から押し上げられるように、言葉が紡がれる。


「……何とかしなきゃ」


震える声が空気に溶けたとき、彼女の中で何かが静かに燃え始めていた。


その衝動だけが、現実を置いて走り出す。

第二部に続く。


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