初夜
作者はチキりました。
「じゃあ一緒に、寝る?」
楓にそう問いかける。
「う、うん」
そうして二人で同じベットに入る。
窓からの月の光が、二人を照らす。
「楓、本当に良かった?私と寝るの」
「い、いいよ。だって私達、パートナー同士でしょう?」
「そっか、、、」
パートナー。
それは、私が楓を家出に誘う時に使った言葉。
『一緒に家出しよう。私のパートナーになって」
それには、単なる信頼関係以外の意味も含んでいた。
だが、それが楓に伝わっているかは分からない。
───私の恋人になって。
こう言えていたら、なにか変わっていただろうか。
楓の顔が近い。
セミダブルのベットだからだろう。
あれ?
なんでダブルにしなかったんだろう?
そんなことはどうでもいい。
月明かりに照らされて、楓の目や睫がよく見える。
その可憐な顔つきに、私は見惚れていく。
気付けば私は、楓に口づけをしていた。
「ぇ?」
自分の鼓動の音がうるさい。
顔が熱くなる。
あぁ、我慢ができなかった。
でも、嬉しい。
「おやすみ、楓」
そうして、私は眠りにつ──
けない。
寝れるわけがないだろう。
目を少し開ければ、楓のまだ困惑した顔がある。
楓の気持ちを考えずに自分の欲に従ってしまった。
謝るべきだろうか。
しばらくすると、楓は覚悟を決めたように頷いた。
そして、
もう一度私達は口づけをした。
「!?」
「お、おやすみ、瑠海」
あぁ、今日は眠れそうにない。




