暁の頃に
素人の作品なので、温かい目で見てください
夜が明ける少し前──
冬の冷たい空気が、私の頬を擦る。
鞄には、数日分の食料と母から盗んだ金がある。
これでしばらくは生きられるだろう。
私は今日、家出する。
二ヶ月前、両親が離婚して、私は母と暮らすことになった。
二人で暮らし始めてから、母は私を傷つけるようになった。
私を愛していた母親はもういない、
そう思った頃にはもう、家出を決意していた。
──「瑠海」
聞き馴染みのある声で、私の名前が呼ばれた。
「おはよう、楓」
「昨日はよく眠れた?」
「あんまりかな」
「私も」
楓は中学からの友達だ。
そして、これから一緒に家出をする私のパートナーでもある。
「じゃあ、行こっか」
「うん」
私は頷いて、楓の隣についた。
楓は幼い頃に両親が事故で亡くなって、叔母に引き取られたが、
叔母はいつも彼女に厳しく接していたそうだ。
それを知っていた私は、家出を決意した後、彼女を誘った。
私が楓に「一緒に家出しよう」と言った時、彼女は嬉しそうだった。
家出の計画を立てる上で、一番の問題は住む場所だった。
私達はまだ16歳であるため、アパートなどを借りるには親の許可がいる。
そんな時に、従姉妹の真奈さんの事を思い出した。
年末などに会った時は、よく一緒に遊んでくれた。
真奈さんだったら住む場所を代わりに借りてくれるかもしれない、
そう思って、彼女に会いに行った。
結局、案外すぐに住む場所の問題は解決した。
県外に1LDKのアパートを借りてくれたので、そこに住むことになった。
本当に感謝したい。
「真奈さんが借りてくれたアパート、どんなところかな」
「良い所だといいね」
「楽しみだなー」
駅に着く頃にはもう、太陽が昇り始めていた。
私達の新しい生活が始まる。




