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 大量に核弾頭を撃ち込んだからな。

 流石にかなりの成果が見込めると思うんだがどうなんだろう。

 これでしょっぱい結果だったらなんか拍子抜けだな。だめだ、早く結果を確かめたい!


「俺の近所は流石に避けたからな、いうても見られるのはまだ先か」


 舞空術で空を移動しながらひとりごちる。

 俺の視界に映るのはまだまだ広々とした草原地帯やちょっとした原っぱくらいのものだ。

 でも被災地に行くとなれば放射能の影響は避けられないんじゃないか? そうなれば俺自身が汚染されてしまうという間抜けな話に……まぁ回復魔法を使ってしまえば問題ないわけだけど、わざわざそうするのも手間だしいちいち苦しみたくない。


 そう考えた俺は防御魔法を使ってみた。

 俺の肌を覆うように見えないバリアが出現する。

 薄いバリアだが、強度はそれなりのはず。そういう風に想像して施したんだからそうでなくちゃ困る。こればかりは運だな、魔法とか適当でしか考えてないし。



「お、見えてきたぞ」


 身の安全が確保され不安が解消された俺は、ウキウキ気分で進んでいた。

 そしてようやく見つけた。

 明らかに巨大な黒煙が上がっている。

 遠くだがそれがはっきりわかる。

 流石に被災地だろう。


「どうなってんのかなーっと」


 俺は飛翔スピードを上げ、そこまですぐにたどり着く。

 そこはやはりと言うべき見るも無惨な姿に成り果てていた。

 すごい、これはすごい、流石は原爆だな。でもここには街などはなかったようだ。建物の残骸などの跡が見受けられない。少し残念。


「街に直撃してないと意味ないからなぁ」


 少しがっかりしながらも俺は次へと進む。

 するとここから一気に被災現場が見つかった。

 地面がぼっこぼこになってて、煙がものすごいことになってる地帯がほとんど隙間なく続いているのだ。流石は超連発で撃ちまくっただけはある。この辺から原爆のオンパレードというわけか。


「う、なんか息苦しい……」


 思えば放射能など有害物質は回避できるようにしているが、大量の核によって空気の質が変わってしまっていたとしたらそれに対応できるようにはしていない。この感じじゃ酸素濃度が落ちてるくさいな。

 なので魔法によっていつも通りの酸素を吸収できるような膜をさらに全身に張っておいた。息苦しさは和らいだ。


 そんなこんなやりながら進んでいくと、森など燃えやすい物質があるところは赤い炎が見られたりした。

 凄い、森がものすごい燃えてる。

 というか吹き飛んでるって感じか。ここにいた生物はまず間違いなく全滅だろう。異世界だから地球以上に凶暴な生物がいただろうが、流石にこれを堪えられるとは思えない。……いや、耐えられたりもする? まぁ流石にないか、見る限りいないからたぶん大丈夫だろう。


「お、これは建物じゃないか?」


 さらに移動を重ねていると、ようやく人の手のかかってるであろう建造物を発見した。もちろんボロボロに崩れ散った後ではあるがね。ああ、凄い、これはもうすごいなぁ。すごく感動。しかも結構広い街なんかじゃないか? やっばい、一瞬にして全てを奪う核弾頭。本当に気持ちよすぎるわ。人間一人一人の人生が俺の手によって奪い去られたと思うと本当に興奮してきてしまう。


「きたきたきたー、もっとほしい、もっと見たいよー慣れの果て」


 俺はますますテンションが上ってきた。

 このままのスピードだととても世界中を見て回れないので一気にスピードを上げて駆け回る。

 そして二十分ほど経ったところでまたもや街のような場所の跡を見つけた。ここも完全にボロボロになっている。すごいなぁ、多分だけど一つに街に核一つとかじゃなくて、何発か重なって落ちてる感じだよなぁ。そうでないとこの広範囲の破壊力は流石に出ないというか、やり残しが出てしまう気がする。本当にすごい数の核弾頭を放ってしまったんだなぁ。寝てる間も垂れ流しだったからなぁ。


「この感じだとこの星の殆どは破壊し尽くしてしまったんじゃないか? このまま駆け回り続けても意味ない気がするな……」


 結局飛翔する速度にも限界があるし、凄い速度で飛んだとしても結局俺の視界に収まる範囲には限界がある。世界の全てを確認しようとすれば、途方もない時間が掛かってしまいそうな気がした。それに世界の地理を知らないし、世界がどれだけ広いかなど全くわからないので、もれなく完璧に確認するなど不可能に近い。


「そうだ、適当なところにワープしていけばいいんじゃないか」


 ピンと一つの案を思いつく。

 流石に世界の全てをくまなくは無理かもしれないが、世界の任意地点に無作為にワープしまくれば偏りなく満遍なく世界を見ることには繋がるはず。

 それでも全部は無理な気がするが、少なくとも今のがむしゃら走法よりはマシなはずだ。


「そもそもワープできるかな。まぁ俺ならできるだろ」


 もう今の俺はいうてしまえば何でもありな状態だ。なぜ俺にこんな能力を与えてしまったのか分からないが、とにかく力のアホさには自信があった。現実的なことなら大抵は出来てしまうはず。


「ワープ!」


 俺は叫んだ。

 するとどこか知らない森の上空に来た。


「おお、やっぱりワープできてるんじゃないか」


 もう一度やってみる。

 今度は巨大な氷塊の上にいた。

 吹雪がふきつけてきてかなり寒い。死にそう。うう、寒すぎだろ! でも成功! やっぱりワープできたんだ! この調子でやっていこうか!

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