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 相手がかかんに攻めてくるが、俺はあっけなく撃退していた。

 剣の男に銀髪のおっさん。

 もうなんだか可哀想になってくるよ。


「食らいなさい!」


 するとさらにもうひとりの男が杖を俺に振りかざしてきた。

 なんだよまたなんかあるのか?


 直後、視界が暗転した。


「え?」


 意味が分からなかった。

 俺は良くわからない森林の中にいた。

 大きな鬱蒼とした木が大量に育っており、暗い中いくつかの光粒が宙を舞っている。静かで幻想的だった。


「こ、ここは……」


「ふふ、もう無駄ですよ。私の術から逃れることなど不可能なのです」


 木の陰から先程の杖の男が姿を現した。


「おい、ここはどこなんだ?」


「ここはとあるダンジョンの地下深く。以前我々がフルパーティーを組み長期に渡って探索した場所です。ここまで来るには苦労しましたよ……そして逆を言えばここから出るのも同じだけ労を必要とするということ。つまりあなたは死んだも同然ということです」


 得意げに男は語る。

 だ、ダンジョンだって? なんだそれ、そんなところあるのか? 地下深くって……俺の核兵器効かなくないか? うわ、こんなところでも落とし穴が……地下シェルターや防空壕ってのもあるわけだしな、普通に盲点だったわ。


「それが本当だとしてどうやってこんなところに連れてきたんだよ。おかしいだろ!」


「ふふふ、それが私の魔法なのですよ。残念ながらもうあなたに逃げ場はありません。食料が尽きて餓死するか、魔物に食われ死ぬかどちらか好きな方を選ぶといい! はははははは!」


 それだけいうと男の周囲が一瞬青く光り輝いた。次の瞬間男の姿は消えた。

 うへ? これってすっぎょくない? これはガチでしゅっぎょいわ。今のって瞬間移動でしょ? どうやってそんなことできるんだ? まるで俺じゃないか!


「すごすぎ! すごすぎ!」


 俺は興奮してしまってすごすぎと叫んでしまった。

 なるほど、訳のわからないところに連れて行って放置するっていう作戦か。確かにこれなら戦わなくてもいいし、ある意味一撃必殺だもんな。


 しかし俺も瞬間移動が使える。

 俺は瞬間移動し、元いた城まで戻ってきた。

 眼の前には変わらぬ風景があった。


「もうこれで安心……なに!?」


 杖の男は俺の方をみてビビり上がっていた。


「ど、どうやってここに!? 私の魔法は完璧だったはずだ!」


「いやー、たしかに君の魔法は成功していたよ。しかし君に使える魔法を他人も使えるとなれば話は変わってくるよね?」


 俺のセリフに対し男は唖然としていた。

 何だその顔。


「しねぇ!」


 俺は放射能を放ち、杖の男を焼き飛ばした。


「いろいろやってくれるねぇ。本当に興奮してきてしまうよ。さぁ、本当にそろそろ教えてくれないかな、一体この城がどうなってるのかってことを」


「も、もう無理だ、逃げよう」


「逃げるたってどこに!? 周囲は謎の災害で移動できねぇんだぞ!」


「もう終わりだ……」


 群衆共は完全に戦意喪失していた。

 ああ、もう意味ないこんな場所。もう俺にかまってくれる人などいないんだ。いや、それはまだ早い! 俺には姫様がいるだろ! もう姫様を独り占めすることでしか俺の心は休まらない。もう絶対に一目惚れしてしまった姫様と結婚してやるんだ!


「ワープ!」


 俺は姫様に急接近し、タッチした。

 そして驚く姫様をよそにワープする。

 さっきの男のインスピレーションを利用させてもらったよ。


「こ、ここは……」


 俺はなんどかワープを繰り返し、いい感じの花畑に飛んできた。

 黄色い花がいっぱい咲いていて、すごくキレイな花畑だ。もうこれならムード全開でかなりやばい感じでもう間違いなしって感じだ。よーし告白してやるぞぉ!


「驚かせてすまない。でももう我慢できないんだ。だから告白させてくれ」


「あ、あなたは何者なのです! どうしてこのような、卑劣な真似を……もしかして、ここ最近ずっと続いているあの災害も、あなたの仕業なのですか!?」


「うーん、それを答える義理はないなぁ。でも期待に答えることで、少しでも僕の好感度が上がるというのであれば答えてあげよう。そうさ。あれは俺様がやってのけたことだ。原子爆弾と言ってな。俺の故郷ではめちゃくちゃ流行ってたナイスな殺戮兵器さ。俺はすっかりあれの虜になっちまってる」


「そ、そんな……やはり……」


「じゃあ交換で教えてほしいんだけどさ姫さん。どんだけ攻撃してもお城だけ無事だったと思うんだけど、どうしていくら攻撃しても無傷なんだ? それがどうしても気になってしまって思わず来訪してしまったんだけど」


「…………」


 俺の言葉に姫様は言い淀んでいた。

 しかし少しして再び口を開く。


「……それをお教えすれば、城の皆を助けていただけますか」


「そうだなぁ。ちょっとだけ考えてあげてもいいかもしれないなぁ」


 俺がそう言うとやはり少しだけ考え姫さんは語りだす。


「……結界で守られているのです」


「結界?」


「城に仕えているとある者が常に魔法を使っているのです。私も正確には存じ上げませんが、その者の強力無比な結界は全ての脅威を跳ね除けるとされております。どうですか。これで満足でしょうか」


 なるほど……結界ね。まぁそんなところだとは思ったけどな。シンプルに魔法によるものだったか。なんかベタすぎてあれというか、まぁ別にいいけどねそんなことは。でもちょっとだけスッキリしたかもな。よし、もうすっきりしたついでに告っちまおう!

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