表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/18

11

 あぁ、なんか鬱陶しいやつが割り込んできたな。

 なんなんだよあいつはよ。


「ガギヴァさん、あの者を人質を傷つけないように捕縛できますか?」


「おーん、それを誰に向かって言っているのかな? 俺様にかかればそんなもん息をするより容易いことよっ! ま、捕縛できるかは、あそう! お前に掛かってるぜ! 手加減した俺の攻撃に耐えることができるかっ、だ」


 鬱陶しい感じの男は背中に装備していた槍を手に取るとくるくる回していた。おー、なんかバトンみたい、ていうか槍が伸びた? というか光ってる? 一体どういう原理なんだろうか。


「ガギヴァさんなら安心だ」


「どうなることかと思ったが……」


「おいおい、浮かれるのはまだ早いぞ、巻き込まれて死んじまったら元も子もないからな」


 周りのやつらのムードはすっかり弛緩してしまっていた。

 はぁ? マジでなんなんだよ、マジでムカつくわ。


「よーっし、それじゃあんま気は進まねぇが害虫駆除といきますか。王女さんにいいとこ見せるっつう最大の名目もあるわけだし。んじゃ、あんまり悪く思うなよ」


 男は槍を構えた。

 その槍が黄緑色に発光しだす。

 くる。



 男は飛びかかってきた。

 ああ、やばい、早いな。

 これはとても早いやつだ。



 身体能力を少し強化してみてはいたが、それでもこれは早すぎる。正直躱せそうにないかも。



 ガキン。



 男の槍が俺の顔に突き刺さった。

 と思ったが、額に槍の先が当たってるだけで、わずかに俺の皮膚へと届いていなかった。


「な、なに!?」


 槍の男が驚愕している。

 悪いね、俺は核兵器をももろともしない超最高級の防護フィールドで守られているんだよ。ただし透明だけどね。


「くそっ!」


 男は素早い身のこなしで下がった。

 引く判断は流石だな。

 なんか聞いてくるのかな。もうダルいからやっちゃうか。


「物質分離」


 俺はそれを発動させた。

 男の体はさぁーっと流れるように消えた。

 そう、空気中に溶けたのだ。

 体を分子レベルで分解させ、空気中に霧散していったというわけだ。


「ああ、やばい、これ最強」


 もう負ける気がしなかった。

 核で遊んでいるうちにこんなことまでできるようになってしまっていた。


「が、ガギヴァ様が消えた!?」


「な、なんだ、攻撃を仕掛けたんじゃなかったのか!?」


「まさか逃げた!?」


「いや、あいつがなにかしたように見えた。もしかして、やられたんじゃ」


 有象無象がなにか喋っている。

 ああ、状況もわからないのか可哀想にな。本当に哀れだ。

 教えてやろう特別に。


「よっしゃ俺が教えてやるよ! いいか、今俺はさっきの槍のやつを攻撃した。そしてやつは死んだんだ。だから俺が勝ったんだ! どうだ! 俺がガチで凄いだろ! 俺がすごすぎてもう腕立て伏せしたい気分だろ!?」


 俺はがなり立てた。


「え……」


「しん、だ?」


 なんか明らかにしょぼんとなってる群衆たち。

 かかか、気持ちいわマジで気持ちいわ。


「が、ガギヴァさんが、負けるなど……」


 姫さんは信じられないといった感じだった。


「まぁ悪いけどそういうことなんだ。だから姫様、俺と結婚してくれないか? そうしたらこいつらを特別に助けてやってもいいぞ」


 あれ、でも俺はこの城にどうしてこの城だけ周りの被害を受けずに助かっているのかということを聞きにきたんだっけ。どうしてこんなことになったんだろう。ああ、でもなんかこの姫様事情を知ってそうだし、結婚したあとでゆっくり聞いていけばいいか。やばい俺、マジで完璧な考えじゃね。もう完璧としか思えないわ。マジでやばすぎる感じになってきてるわ。うっひょー。


「さぁどうする姫さん。もう選択肢は一つしか無い気がするが」


「……もしや、外で起きている未曾有の波状攻撃は、あなたの手によって……」


 姫様が何かを察したようだった。

 まぁドヤ顔で返してやるか。


「ああ、あの核爆弾連発劇のことね。もちろん俺の仕業だよ。当たり前じゃないか。あんなの俺にしかできないことだよ。でもね、だから聞いてるんだよ。どうしてこの城だけ助かってるのかなって」


「あなたは、一体何ものなんですか!」


「うーん、そうだなぁ」


「そこまでだ!」


 そこに更に掛かる声があった。

 ああもう、いい加減しつこいぞ。もう俺だって待ってやらないぞ、そんなにちまちま来られても困るってもんだ。


「ふん、そいつらか」


 群衆を割って入ってきたのは、大勢の武装した騎士たちだった。

 なんだかみんなとても強そう。明らかに歴戦の戦士というか、凄い訓練を受けている人たちというのが知らなくてもわかる。ざっと数十人はいるだろな。


「お、おお! 王国騎士団!」


「でもどうなんだ……」


「おいおいなんでそんな顔になってんだよ。さっきはガギヴァ様一人だった。でも今回は四天騎士のうち二人、マゴ様とジクチ様もいらっしゃる。それに団長クラスもたんまりだ、これで負けるわけがねぇ」


 なんだか凄いメンツが集まっているっぽかった。これが最後の砦って感じなのかな。はぁ、もう相手にしたくないなぁ、内部から吹き飛ばしてやるか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ