8:禁忌の技
この戦いの行方は如何に
「....絶対権、俺も一緒に戦って良いか?」
「...ん?ああ...別にいいが」
「なッ!白神!!」
「落ち着け乖十....俺たち2人で戦うという訓練だと思ったらいい。いつかそういう日が来るかもしれんからな。」
「...確かニ...そウダな...すマん...」
「....分かってくれたらそれでいい」
「話し合いは終わったか?」
「あァ...無事ニな」
「....最初っから本気で行く。」
「神々の運命」
「...あいつの能力...裁判か!マジか...」
(流石、白神権治の息子だな...まさか裁判を持っ)
「フンッ...!!!!」
「...っと!!」
「危ねぇ...不意打ちは卑怯だぞ?」
「チッ...外したか...」
「行くぞ....乖十」
「分かっタ...白神」
「「フッ!!」」
白神裁兎が消えた...?
「よソ見しテんナや...ッ!!!」
「...グッ...!!」
「〝ふっ飛べ〟」
「ウ...ッ!!」
なっ...耐えた...!?
「ふっ....!!」
一体どこから出てきた...!?
「神の裁き!!」
「くっ...〝模倣〟!!」
「模倣:神の裁き」
(模倣して来やがった....ッ!!)
「どっちが強いか勝負だ....!!絶対権!!」
「いいぜ...!!裁判!!!」
「ハァァアアアッ!!!!」
「....グッ!!!」
「2対1ってこと...忘れてないか?絶対権。」
「なっ!?」
まさか...ッ!!これを狙って...!!
乖十はニヤリと笑った。
「破落!!!」
「あがっ...!?」
な、何だこの技...!?力が抜けて...
「罰するは"神名、天空神ゼウス"。其の天をも割る雷霆の轟きで、彼の者を燒き切る迄に雷を落とし、死する迄に強大で、円寂する迄に裁く、其の轟然たる強さの前に伏せ。」
(まさか...!!)
「禁忌:天空神の裁き」
「消ぇ...っ!」
(さっきの乖十の変な技のせいで力が出ねぇ...!!)
「んだありゃぁ...」
上から、何も無いところから、無数で超巨大の雷を纏った白い槍がこっちに向かって来る。その絶望感はその名の如く神との戦いのようで...
「嘘だろ...」
「ぐっ....反動が....っ」
(禁忌技だから命を削るが....どうだ....っ)
「〝動け〟」
「なっ...!?」
「お前が禁忌技で俺を倒すと言うのなら、俺も本気でそれを止める。」
「〝自身の身体能力を限界まで上昇+限界突破〟」
「んなことも出来るのか...」
「見たところ絶対権では消せないみたいだな...ならっ!!」
「〝腕に異常無効を付与〟」
「....んだそのバケモン能力....っ」
「絶対権ってそれも出来るのかよ...」
「っし...全ての槍を弾く」
「うぉぉぉあああああ!!!!」
「オラ!」
一本弾きやがった....
「オラオラオラオラァ!」
(た、楽しんでやがる...)
「オリャァ!!」
「っし!」
「もっとかかって来やがれ!!」
「ドリャァ!!」
「ッハハ!」
「...追い詰められてるのは絶対権のはずなのに...」
「なんなんだこいつの全てを覆すような力は...」
「オリャオリャオリャオリャァ!!!」
「こんなのもう奇跡の力だろ....」
「ッリャァ!!!」
絶対権の抗いは2時間にわたって続いた。そして
「っしゃぁああああああ!!!!!!!」
「嘘だろ....」
「バケモンすぎる...」
本当に全てを弾いてみせた。脳筋にも程がある。
「はぁ...はぁ...俺の...勝ちだな...」
とこっちを見て笑ったらそのあと倒れた。
俺たちは思い知った。権利と言う能力の次元の違いを。本当にバケモン能力だということを。
絶対権の化け物さ加減が分かった2人だった。