5:白神家にて
物語は次の展開へ
「な、なんで官房長官さんが...？」
「俺に面と向かって話したかったらしかったから、ここの家に向かってたんだが、向かってる時に凪津君が倒れてるのを見つけて、そこからって感じだよ。」
「な、なるほど...」
や、やっぱ凄いな...白りんのお父さんは僕が知らないだけで世界的に有名な人なのかな...？
「あ、そうだ、理事長さん」
「ん？」
「官房長官さんと何を話していたんですか？」
「...知りたいか？」
「....そういえば俺もそれは知らないな。」
「...ねむくなってきた」
「わたしもねむくなってきた...」
「...その前にこの子達を部屋に運ぶか」
「....そうだな」
「そうですね、話はその後にしましょう！」
そして妹ちゃん達を別の部屋に運び。
「んまぁまずは、権利の話についてだ。」
「...権利？」
「あぁ、凪津君も異常能力については知ってるだろ？」
「はい。白りんとか乖たんの能力の事ですよね？」
「ああそうだ。んで、権利という物は生まれながらに持ってる訳じゃなくて、世界で2人しか持ってないと言われてる。」
「世界で2人...」
「....おい、そんな限定されてるとは聞かされてないぞ。」
「まぁ、話を聞け。」
「んでそのうちの一人が俺、白神権治の全権利。」
「全権利...」
「そしてこの宇宙を作った一人でもあるんだ。」
「宇宙を作った！？」
「....んまぁ普通はそんな反応するよな。」
「そして権利は異常の完全上位互換で、異常の能力が効かないという性質がある。」
「...なるほど。」
「この2つの能力がこの世界にあるんだ。」
「....その話とさっき霧木さんとやってた話、何の繋がりがあるんだ？」
「実は、つい最近、"突然変異で異常能力でもないのに変な能力が付いた"という事例が出た。」
「....なんだそれ」
「え...？つまりそれって」
「異常能力は別にあるのに、何故かもう1つ異常能力じゃない能力として付いてるってことだ」
「....そんなの....ありえるのか？いやまぁ、つい最近その話が来た、しかも霧木さんという政府関係者が情報源ってことはありえるんだろうが。」
「ただその子はとんでもなく病弱でしかも余命があるんだ。」
「....もしかして」
「しかもその病気も新種。治療方法は今も見つかってなく、引き伸ばす方法しかないんだ。」
「...そんな。」
「....その子はあとどれくらい生きるんだ？」
「少なくともあと1年以内には死ぬ可能性があると言うことだ。」
「1年...。」
「その1年の間に治療方法が見つかればいいが...」
「この話が理と関係があるかは分からないが、この話が来た。まぁ俺は一応異常能力の代表者だから当たり前だけどな。」
「....なるほどな、でも気になるなその子。」
「まぁ気になるよね...異常とは違うし権利とも違う別の謎の能力を持ってる子...。」
「それともう1つ。」
「これがとても重要な話なんだ。」
「近々、理が来るかもしれないってこと。」
「マジか....」
「ただ、その可能性があるってことだ。」
「まぁでも....かなり高いんだろ？」
「ああ...そうだ」
「まぁいつ来るからわからんが気をつけろって話だ。」
「....なるほどな」
「そういう話をしてたんですね...」
「何故電話せず対面で話したのかってのは、あいつの能力にある。」
「能力...？！」
「霧木さんも能力持ってるのか。」
「ああ、義務って能力だ。」
「俺と話す時合わないと話せないように義務付けたらしい。俺から話す時はそういうのは無いが。」
「...な、なるほど...」
「その話が1番驚いたよ。」
「ぼ、僕もその話が1番の驚きです...」
「まぁそういう事だ！！はは！」
謎の能力の持ち主の話と理が近づいてきているという話。神無崎凪津は"夢"にたどり着けるのか。
