28:黒雲の城
時間が異常に早く進んでいる為、早く理のところに行きたいが能力無効の霧のせいで中々たどり着けない絶対権。監禁室にまだ何かあるのではないかと探索することに。
「さてと...どうしたものか...」
さっきは意外と近かったから気配を探れたが...恐らくこの闇...いや霧?はなるべく気配を探られないためにあるんだろう...払ってもすぐに戻る...厄介な霧だな...
「とりあえず片っ端から探るか...」
とてつもなく大きな衝撃がないって言うのを考えると、まだ理とは戦ってないと見ていいだろうし。
「さっきの監禁室に行こうか...もしかしたら人がいるかもしれないしな...」
「っと...」
それにしても霧のせいでマジで周りが見えないな...能力で消せる訳でもないし...なんなんだこれ...でもこの壁の素材とか見ると...城のような形をしてるな...
と思いつつ監禁室の道を警戒しながらも進み続ける。
「随分豪勢なお家だこと」
なんて愚痴を言っていたら
ん?
「なんだ...?」
突然行き止まりに着いた。
「ここで終わりなのか...」
そこで俺は何故か違和感を感じた。
「奥に部屋がある気がする...」
何か仕掛けがあるのではと、辺りを探った。するとガゴンという音が鳴った。
「おっ...」
「開いた...」
勘ってのは当たるもんなんだな...なんて思いながら進むと
「何だこの部屋...」
一見すると、ただの書斎の部屋のように見えるが...真ん中にはペンとノートのようなものがある。
「これは...」
理の部屋...なのか...?だとしたら何故こんな所に...と思いながらノートに近づいて、そしてその中身を見てみる。
「...なんだこれ」
<光征 13年 2/30 24:52>
俺はこの宇宙を地球を作った。だが疑問に感じることがある。何故俺はこの世界に生まれたのだ?権利も、虚空も...どうやってこの世界に生まれてきたのだ?と。そして現状の化学では証明できないこの謎の異常。一体何なのだ?何億年と続いている地球でさえこの異常を証明できていない...やはり人類に期待するべきではなかったか...。
「...権利と理と虚空は宇宙が生まれる前...何も無い時から存在していた...?」
<光征 13年 3/9 22:43>
色々研究、そして日記に残したことでわかったことがある。俺はこの地球で、健常者、つまり何も持病を持っていない人に能力を付与したが、どうやら俺も健常者では無いようだ。昨日の事を忘れてしまっている。そして痙攣も起きることを最近知った...。今までそんなことは無かったはずだが...これは...もしかして俺は人類になり始めているのか?
「能力を作ったのは理...!?そして理は...人類ではなかったのに人類になり始めている...?どういう事だ?」
<光征 13年 5/7 11:34>
2ヶ月間研究して、遂に俺は境地に到達した。
「境地...?」
まぁまず、その前にその研究の間に思いついた代物が1つ。世界の結晶。それは異常者の心の底から出る異常を集めた最高の結晶。どうやって心の底から異常を出すのか...それは異常者に対し、残虐なまでの暴力、死に陥るほどの攻撃、部分欠損等をしたら滲み出る。最高の代物。
「なんて...惨い...」
これの使い道は他の異常者にこれを噛ませると、異常の力がが半永久的に5倍にまで膨れ上がる物。ただ使い切ると死ぬという最大のデメリットもあるが...俺はこれを使いたくは無い。ただ、十二神将には使わせよう。後は信頼を置いている部下にも
「...5倍だと...?それに使い切ると死ぬ...?ハイリスクハイリターンにも程があるだろ...」
そして俺の境地。それは虚空と宇宙を取り込むこと。それを金環日食の時に行う。
「虚空と宇宙を取り込む...?それに金環日食って...周期的にこの5日の間じゃないか...」
それを行うことで俺は真理を知るだけでなくこの世界の全てを知ることが出来る。俺は正真正銘の神になる。そしてこの世界に送った者に正義の鉄槌を下す。まぁ、まずはその前にこの腐った世界を破壊する。
「早く理を止め...ん?もう1ページあるぞ?」
追記
これを読んでいることはわかっているんだ。絶対権。ただ貴様は二の次まずは白神裁兎らを殺すことが先だからな...それに俺が失敗していても、息子の循環がいるからな。
「...さすが理...俺がこれを読んでいることも承知か...」
早く行かなくては...
監禁室から出てきた瞬間強い衝撃が起きた。
「なっ!?」
ま、まさか...もう理らと戦っているのか?行きたいが...この霧...音までも反響させまくっているのか...そのせいでどこから鳴ったかが分からん...
「...頼む...裁兎...無事でいてくれ」
「ってあれ...?」
「ん?」
「って何でいるんだ!?お前が」
「え!?あー...えっと...あはは、すいません。」
「凪津がなんでここに...」
「あ、今は凪津じゃないよ」
「えっ?」
「絶対権。って言えば分かるかな?」
「...絶対権だと...?」
「なんで絶対権のお前が凪津の中に入ってんだ。」
「いやぁ...なんと言うか...これには深ーい訳がありまして...と言うか、今談笑してる場合じゃないでしょ?」
「あ!そうだった!!おい、お前も来い!」
「えっ!?ちょっ─────」
「うぉぁぁ!?」
「な、なんで俺まで連れて行くんだよ!」
「今、裁兎がヤベぇんだよ。」
「...マジなのか...?それは」
「あぁ、マジだ。」
「...それなら早めに着かないとな」
「あぁ...」
「間に合ってくれるといいが...」
「一体何が起きたんだ?」
「それが...裁兎が暴走してる可能性があるんだ」
「...裁兎が暴走...?」
「あぁ」
「つまり裁判が暴走ってことか?」
「...あぁ、そうかもしれない」
「本当ならかなりマズイんじゃねぇの?」
「だから急いでいるんだが...」
「ここあまりにもでかいよな...」
「早くついてくれることを願うが...っ!!」
その頃、唯福達は
「...そ、空が黒くなってます...」
「空気が重いな...マジで世界の崩壊を感じるな...」
「な、凪津さんは大丈夫なんでしょうか...」
「大丈夫だと信じよう。凪津も憶も生徒会の皆も。」
「そうですね...」
「兄様大丈夫だよね...」
「きっと大丈夫だよ!いつもみたいにただいまって言ってくれるよ!」
「...」
勝てよ。凪津。
権治と出会った絶対権。権治に色々聞き、着いていくことに。果たして間に合うのか。




