13:夢の詳細
絃夢の能力とは一体何なのか。
放課後になり。
「ゆふくーーん!」
「...そんな大声貼らなくても聞こえるから大丈夫」
「あははごめんね」
「いや、大丈夫だ」
「あ、集まったのは良いんですけど、何するんですか?」
「生徒会だけじゃ違反者全員粛清すること出来ないから手伝って欲しい!」
「えっと...?」
「帰っていいか?」
「手伝ってくれたら成績上がるらしいよ」
「...手伝うかー」
「現金だ...」
「違反者懲らしめるだけで成績上がるなら手伝うだろ」
「ま、まぁそうですよね...」
「よし!行こう!皆!」
「ぼ、僕も行くんですか...?」
「当たり前だよ!絃夢ちゃんも来るの!」
「うぇ...」
と半涙目になるむーちゃん。憶ちゃんはこの状態だと止められないんだ...ごめん。
「んと...確か今日の任務は...」
「ここだ!」
「...廃校?こんな街中に?」
「この廃校で何人かが不法侵入と不法住居してるらしいんだよねー」
「崩して家にするって話なんだけど、相手が能力者だから迂闊に手が出せなくて困ってるんだってー」
と憶ちゃんから情報を聞きながら皆で探索をする。
「なるほど...」
「そ、それは確かに困りますよね...」
「んー...今はいないっぽいけど」
「えぇ!?そんなぁ...」
「成績上げられない...」
「そんなこと言ってる場合ではないでしょ...」
「...あれ?なんか勝手に入ってきてるヤツいね?」
「...あ、来たっぽいよ。皆」
「そ、そうみたいですね...」
「成績上げることが出来る...」
「やっぱり唯福君って幸運だよね。」
「何言ってんのかわかんねぇが。ここは俺たちの住処だ。勝手に入るなら容赦はしねぇよ」
「何言ってるの?ここは私有地。私たちは許可があってここにいる。君たちを倒すって言う任務もあるし。」
「...俺らを倒す...?」
「プッ」
「「ッハハハハハ!!」」
と一斉に笑い出した。
「俺たちを倒すだなんて夢でも見てんのかコイツら!」
「俺はLIVクラスの能力者だぞ?テメーら如き一瞬で終わらせてやる!」
「んー...じゃあここは絃夢ちゃんに任せた!」
「え...えっ...え?あ、え?ぼ...え?」
「憶ちゃん...むーちゃんは流石に性格上...」
「大丈夫大丈夫!」
「...は?こんな奴が俺の相手?お前ら舐めてんのか?」
「んふふ...舐めてるよ?」
「...んだと!?俺らのリーダーを侮辱してんのか!?」
「うん!侮辱してる!」
「え、憶ちゃん...」
「いいぜ。ならちょっと本気を出してやる。電衝ッ!」
「ちちちちちちょっと!どどどどどうすれば!!」
「知らない!頑張れ!!絃夢ちゃん!」
「うええええ!?」
「な、凪津さぁあああん!!」
「と、とりあえず念じればいいと!」
「わ、分かりました...!」
(電撃消えろ電撃消えろ電撃消えろ電撃消えろ電撃消えろ!!!!!)
「はっ!神にでも願ってんのか?そんなことしても意味はねぇん」
「っ!?消えた...」
「なっ!?」
「か、叶った!」
「嘘だろ!?」
「...むーちゃんの能力...一体何なんだ?」
「おもしれぇ...!!本気でやってやる!!」
「雷捷」
「うぉぁ!?」
「マズい!とてつもなく速くなった!」
「あれじゃ無理だよ!憶ちゃん!!」
「大丈夫!多分!」
「多分じゃダメだって!」
「...はぁ...」
とため息をつくとむーちゃんのそばに行く。
「...ん?唯福君...?」
「ゆ、唯福さん...?」
「絃夢。手伝うよ」
「え」
「良いから俺に任せて。」
「は、はい!」
「相手の動きを見て俺が合図を出したら心の中で強く願うんだ。相手が吹っ飛ぶと。」
「わ、わかりました...!」
「この状態の俺は誰も勝てない!この速度について来れるかなぁ!?」
「落ち着け...そして集中しろ。絃夢。」
「はい...」
すると。むーちゃんの表情がスーッと変わり、真剣になり。まるで人が変わったようになった。
「...とんでもない集中力...」
「今だ。」
〔吹っ飛べ〕
と言い放った瞬間相手は本当に吹っ飛んだ。
「ぐぅっ!?」
「っ!?」
「本当に吹っ飛んだ...」
むーちゃんの能力...僕の能力と何だか似てるような...思ったことが本当になる...いや、なるじゃなくて、強制的にする...?今はまだ情報が少なすぎるから分からないけど、もしそうなら...むーちゃんの能力、1歩間違ったら厄災になりうる...今は注意だけしておくか...
「絃夢お前、凄いな」
「え...あ、ありがとうございます...!」
「ホントすごい!絃夢ちゃん!!」
「憶ちゃん...」
「...えへへごめんね絃夢ちゃん...」
「い、いえ大丈夫ですよ!」
「に、に、逃げろぉぉぉおおおお!!!」
「動くなよーお前らー」
「不運が落ちるぞー」
「うあっ」
「がっ」
「ぐっ」
「あっ」
「はぁ...だから言ったのに」
「幸運って面白いぐらいに強いね...」
「ほ、本当そうですよね」
「流石唯福君!!」
「まぁとりあえず粛清は出来たな。」
ゆっくり1歩ずつ確信へと近づいていく。




