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無から生まれたモノ  作者: coll
12/41

11:幸せの定義

遂に2人は出会う。

そういえば...今日転校生が来てたんだっけか...どんな人なんだろ...。


「おい!行こうぜ!!後天性の能力者だってよ!」


ん...?後天性...?


「マジか....」


「ねぇ白りん、後天性の能力者って何?」


「確かに、知らないもんな....説明すると、俺と乖十は先天性だ、生まれながらに能力をもってるからな。まぁ、その点で言うならなっちゃんは後天性だな。」


「な、なるほど...でもなんでそんなに話題になるの?」


「宇宙が生まれて消えるまでの間で1人、2人産まれたらマジで奇跡ってぐらいの確率だな。」


「え゛っ...」


そ、そんなに低いの...?


(んまぁ....なっちゃんは後天性能力者ではあるけど異常者じゃないし、なんなら権利者の方がよっぽど確率低いけどな....)


「やっほ!2人とも!」


「あ、憶ちゃん。」


「どうした、憶」


「今話題の転校生、めっちゃ凪津ちゃんに似てるよ!」


「え...そうなの?」


「そう!すっごい中性的なの!」


僕に似てるのか...


「ってあれ、乖十君は?」


「あいつは、あいつのお母さんのお見舞いだよ」


「え、そうなの?」


「あー、そういえば今日だっけ亡くなったの」


「あぁ」


「そっか...」


「...僕、転校生見に行こうかな...」


「え、行くのか?」


「行くの?なら私も行く!」


「....俺は行かないからな。」


「そっか...残念」


「そんな落ち込むことないよ憶ちゃん。とりあえず行こ?」


「うん!」


「ったく....」





「確かE組だよね?」


「うん、そうだった気がする。」


「うわ、物凄い囲まれてる。」


「凄いねぇ...今学校中ではあの子の話題で持ちきりだもん...」


「顔、見れるかな...」


「凪津ちゃんに似てるの本当かな...?」


「ってあれ?なんか困ってるような...」


「も、もしかしたら人とあんまり話したことないからどうしたらいいのか分からないのかも...」


「助けよう!!憶ちゃん!」


「うんっ!!」




「え、あ、ぇええっと...あのっ...」


(やばいやばいやばいやばいやばいやばい、人と話したことどころかまともに人と接したこともないのに、こ、こんなに人が僕の周りにいて僕に対して話しかけて来るなんて...な、なな、何話したらいいのか、わ、わかんないぃぃ....)


「どいて、皆」


「ごめんね。皆」


「あ、生徒会だ...」


「神駛の隣にいるの...誰だ?」


「あれじゃない?この子と同じ転校生の」


「ってかめっちゃ似てる。双子?」


「ちょっとだけ通してねっ?」


(で、出た!神駛のエルスマイル!!)


(こんなんされたら落ちない男子いないだろ...)


「体調悪そうだから、保健室に連れていくね?」


「え、あ、はい...」





「ふぅ...なんとか通り抜けられたね」


「大丈夫?何かされなかった?」


「い、いえ...大丈夫...です」


「ねぇ、ちょっとだけ顔見せて」


「えっ、あ...」


「凄い!本当に双子レベルで似てる!!」


「しー!憶ちゃん!声声!」


「あっ...えへへ」


と、憶ちゃんが結構大きな声で言うと、保健室の奥のベッドから人がでてきた。


「ったくうるせぇな...って、お前ら誰だよ」


と眉間に皺を寄せながらその人は呟く。


「ひっ...」


「それはこっちのセリフでもあるよ!!」


「まぁ、それは確かにそうか...」


「んじゃ...」


「って寝るのかい!」


「ま、まぁいいやとりあえず自己紹介しようか」


「あ、は、はい...」


「私は、神駛憶。一応生徒会の書記をさせてもらってる!」


「よ、宜しくお、お願いします...」


「僕は神無崎凪津。普通の生徒だけど気軽になっちゃんとか凪津ちゃんとか何でもいいから呼んで。」


「は、はい...わかりました...」


「次は君の番だよっ!」


「え、あ、え、えっと...霧域絃夢って言います...一応女...です。はい。」


「女の子か...!!」


「実はね凪津ちゃんってね!!」


「はいはいその辺にして」


と強制的に口を塞いで。


「あなたの能力って何...?」


「え、えっと...それが...まだ僕にも分からなくて...」


後天性の能力ってのは本当なのか...


「...今日学校終わったら見せることってできる?」


「え、ど、どこでですか...」


「体育館で」


「た、体育館ですか...だ、大丈夫ですかね...」


「大丈夫!この学校の体育館、特殊だから!」


「あ、そうなんですね...」


「あ、あの、え、っと...お、お二人の能力って...な、なんですか...?」


「...ふふ」


と憶ちゃんは笑った


「私の能力はね、記憶メモリー。全ての物事を100%記憶する能力。」


「メ、メモリー...強いですね...」


「便利だし、強いよ!!」


とマッスルフォームをとりながら言う。


「え、えっと...凪津さんの能力は、何ですか...?」


「...実は僕の能力は分からないんだ。でも使った形跡があるから、多分僕は使用してる時にだけ記憶喪失をしてるんだと思う」


「そ、そうなんですか...」


能力が分からないなんて、僕と一緒ですね!なんて言ったら、え...何急にキモ。って言われるに違いないぃ!!!せ、せっかく助けて貰ったんだからキモがられないようにしないと...。


「能力が分からないなんて、2人とも一緒だね!」


「...スゥ」


「ねぇ憶ちゃん。」


「あ、ありゃ?」


「確かに一緒だなぁとは思ったけども!同族がいて嬉しいなぁとは思ったけども!!」


「あ、ありゃぁ...そっかぁ〜」


「ちょっとコンビニ行ってくるぅ!!!」


「あっ!逃げた!」


「も〜...憶ちゃんめ...」


な、仲良いの羨ましいな...


「あ、あのお2人はお、お友達なんですか...?」


「ん?ん〜...まぁそんなところかも。」


「まぁ本当に最近知り合ったばっかりなんだけどね。」


「す、凄いなぁ...」


「憶ちゃんが凄いんだよ。コミュ力がありすぎる子なんだよ。あの子。」


「でも、とんでもなくいい子なんだよね。」


「良い子...」


「皆を守る為なら何だってするしね...」


と、凪津さんは笑いながら言う。


「凄いな...」


「あ、ちなみに言うとむーちゃんも友達だよ?」


「と、友達...っ!?そ、それにむーちゃんって...」


「うん。君のこと。君は友達。僕の...憶ちゃんの友達。」


「と、もだ...ち...」


その瞬間涙が止まらなくなった。地獄からの解放を心から理解してホッとしたのか、涙がボロボロと出てきて...凪津さんがずっとあたふたしてたし、その後憶さんが帰ってきて、凪津さんをいじっていたけど、それに反応できないくらいに涙が止まらなかった。初めて人と近くまで来て、初めて人と話して、初めてできた友達。ありがとう。理事長さん...。僕の人生をリスタートさせてくれて...。

遂に出会った凪津と絃夢。双子レベルで似てる2人はどういう運命を辿るのか。

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