004 魔法について
【概要】
魔道を学んだ者が精霊に願うことで行使・発動できる人智を超えた術。神々や精霊に願うことで、その土地の自然に干渉するのが魔法である。土地にマナが満ちていれば神々に祈りが届きやすいため、魔法はより強くなる。そして、マナが満ちていれば満ちているほど、土地の自然修復力も高い。
魔法を使用するには知識と属性の適性、精神力は当然のこと、魔力・心像・詠唱の三要素が必要となってくる。適性がない属性の魔法は、三要素が洗練されてようがどんなに魔力があろうが不発に終わる。
一般的に『詠唱に心像が引き摺られ、心像に魔力が引き出される』と言われている。
魔力の量や属性、基本的に性質なども全て同性の親から引き継がれる。そのため、魔力症の治癒には同性親の知識と力が必要。
回復魔法は魔力を生命力に変換する魔法。自分にかけることもできる。『痛み』を共有しない時点で、無の民の『癒しの指』とは似て非なるもの。
『森で使ってはいけない魔法の属性』というのもあり、使ったのが発覚した場合国に裁かれることもある。
炎・雷→言わずもがな。山火事なんてあったら目も当てられない。
水→あんまり使うと地滑りする可能性有り。
土→防風林や防砂林が意味をなさなくなる。使った場合、木が引っこ抜けたりする。
植物→生態系を壊す恐れ有り。
ただし、土地にはマナによる自然修復力があるため、この点は専門家による議論も多い。
【魔力】
魔法を行使するのに必要な三要素の一つ。これがなくては全てが始まらない。
魔法の範囲や威力が大きくなればなるほど、魔力を多く使用する。詳細は『魔力について』を参照のこと。
アーシェは心像を生み出すための想像力が足りないため、魔力で補いながらゴリ押しする戦法をとっている。やりすぎると魔力症がひどくなるが。
しかも無詠唱でやらかすため身体への負担は大きい。
【心像】
魔法を行使するのに必要な三要素の一つ。魔法を上手く行使するには、頭の中に具現化したいものを思い描くこと、つまり想像力を働かせることが重要であり、頭の中に想像した心像に魔力が引きずられることで魔法が発動する。感覚器官(視覚・聴覚・心などの思考)を通してイメージを受容するため、見習いは情操教育や感受性なども大事な課題となってくる。
具現化したいものを思い描くことを『世界を構築する(作り出す・生み出す)』と言う。
心像を詳細に思い浮かべればそれだけ魔力の消費量は少なくて済む。逆に、粗く雑に思い描くと、その分の心像の埋め合わせが必要になり魔力が多く引き出されるほか、暴走しやすくなる。
魔法を習いたての場合、大抵の子は脳内のイメージを魔法として具現化させようとしても、魔力が追いつかず不発に終わるか発動してもやや足りない威力になって魔力疲労で倒れる。
心像が強ければ魔法を使う際に『どれだけ魔力をケチっても威力を変えずにできるか』みたいなこともできる。ようは心像と心像を作るのに必要な想像力とは、人々の願望なのである。
基本的には、子供時代に親などの年長者から受けた心像が、成長するにつれて自我が確立することによって自分の世界に合わさるようになっていく。つまり、親が与えたイメージは子供の自我が確立していくなかで、段々と変化していく。
そのため、どんなに自分と好みや趣味や考え方が似ていようと、同じ存在でない以上、同じ心像を生み出して世界を構築することはできないのが当たり前となっている。
【詠唱】
詳しくは『詠唱について』を参照のこと。研究や区分分けのために詠唱に便宜上の名前をつけるものもいる。
魔法を行使するのに必要な三要素の一つ。
神さまとヒト族(人間ではない)の望みを繋ぐもの。長ければ長いほど魔力の消費量は少なくなる。が、威力や規模が大きければ大きいほど、制御が正確であればあるほど、詠唱は長くなる。
基本的に、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、どうした、という5W1Hが必要。
大学のレポートと一緒で、精霊や神様に『これこれこういうことをしてください』とコミュニケーションを図るために生み出されたものであり、詠唱が長く詳細になればなるほど魔法の威力や正確性は増す。
魔法の詠唱時には無防備になるため、敵を仲間に引き付けてもらうことが必要。
逆に詠唱中の魔道師を狙えば、(自分が巻き込まれることもあるが)詠唱が暴走して自滅させることもできる。詠唱中に魔法の壁である『陣』を張って攻撃を無効化できるのがいっぱしの魔道師。詠唱の短縮化ができて二流。無詠唱で魔法を行使できる魔道師になって漸く一流を名乗れる。
敵から距離を取って詠唱するのが魔道師の基本戦術であるため、魔道師は基本的に中距離から遠距離向けの武器を得物にする者が多い。相手との距離を離したり、攻撃を逸らしたりするなど戦い方は個人によって様々である。
【集団魔法】
集団魔法≠広域魔法
でも
集団魔法≒広域魔法
『全員の魔力を集めて特大の威力の魔法を行使する』
『全員の魔力を少しずつ集めて、一人分とさほど威力の変わらない魔法を行使する』
の2種類がある。
【単体魔法】
単体を対象に発動させる魔法のこと。
成功確率を上げるために言葉を足せば足すほど『詠唱』は必然的に長くなるため、詠唱中の距離を稼ぐためにも『激突や追尾の性質を持った単体魔法』が使われることが多い。
【広域魔法】
多数を相手取って発動させる魔法のこと。規模や威力が大きくなればなるほど魔力を消費するため、魔力疲労で倒れる可能性や魔力症が悪化する可能性が上がる。
【単一属性魔法】
一つの属性による魔法。大抵の者は主属性か保有刻の適性しかないため、2つの属性の単一属性魔法が使える。
【複合属性魔法】
複合属性による魔法。単一属性魔法の中級が使えれば、複合属性やら擬似属性の魔法の中級以下は使える。
【擬似属性魔法】
擬似属性による魔法。単一属性魔法の中級が使えれば、複合属性やら擬似属性の魔法の中級以下は使える。
白色と黒色の属性には擬似属性がない。
複合属性以上に高い修練を必要とする。白色や黒色の属性持ちによる適性程度では、擬似属性を満足に扱うことは難しい。
【無詠唱】
詠唱せずに魔法を行使すること。形は基本的に命令形となる。詠唱に便宜上の名前をつけている者はそれを唱えることでもできるが、大抵のものはできないため詠唱の短縮化で済ませることが多い。
詠唱が抜きになるため隙が少なくなるが、詠唱の要素が失われるうえ、魔力や心像(想像力)でゴリ押しするため魔力症や魔力疲労のリスクが高くなる。
【詠唱破棄】
無詠唱ではない。
詠唱して行使しようとしていた魔法を途中で放り出すこと。かなり高度な技術であり失敗した場合のリスクはとても大きい。
【二重詠唱】
詠唱破棄を行ったあとに、もう一度詠唱をして魔法を行使すること。二重詠唱は失敗した時のリスクが大きい。加えて精神を集中させる必要があるのは、詠唱の比ではない。
失敗すれば魔力や魔法が暴走してしまい、廃人となる可能性もある。
【陣】
魔法を行使するときに味方や自分を巻き込まないようにするために張る保護壁のようなもの。敵を近づかせないことで、詠唱を妨害されることも防ぐ。
範囲系魔法などは特に『陣』を張らないとまともに使えない。
『陣』を張らなければ味方にまで被害が及び大惨事になりかねない。魔法の使い手や使い手が指定した味方を魔法から守るのが『陣』である。




