表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死化水街。  作者: さかなの鱗
1/1

▲始まりと死▽



ここは深い深い水の中にある街。

死化水街。

文字通り死化した街。以前のように笑い合う者たちや喧嘩しあう者達、酔いつぶれた者や家がない者。

それらは全員遠い昔に消えた。

何故ならここはいくつかの嘘が生み出した存在しない街。

それに気づいた者達は皆死んでいった。



そんな偽りで出来たどこかにある街の話。




?『ここは…』


俺は、見たこともない街にいた。

周りは真っ白な建物で埋め尽くされていて俺はその建物の中心にある広場に寝ていた。


?『何でこんなところにいるんだ…?』


疑問に思いながらも重い上半身を起こし辺りを見回していた。


?「ねぇ、君~」


ふと後ろから声をかけられ、ばっと後ろを振り向くと一人の女の子がいた。


?『…誰?』


そう聞くと女の子は少し口角を上げ


?「君、<ココ>の人じゃないね?」


女の子は俺を見下ろしニコッと笑いながらそういった。


?『……は?』


意味がわからない俺は首を傾げ女の子をじっと見た。


?「私、Neno。Nって呼んでね。君は……」

?『…あ、俺の名前は…「そう。」……え?』

Neno「奏…君だよね?」


俺は、驚いて言葉が出なかった。


奏『…あ…えっ、と…………そ、うだけど…何で……』

N「あっ、驚いちゃった?」


Nはふわっと笑った。この子は超能力者なのか…?それとも、感…?どっちだっていい。なぜ俺の名前を知ってるのか気になった。


奏『なんで俺の名前知って…』


Nは少し困った顔をしてからまた笑顔で


N「私、ヒトの名前視えるんだ」


そういった。人の名前が視える…?この子はどこからどう見ても女の子で特に変わってる様子はない。つまり俺と同じ人間に見える。……超能力者なのか?俺が無い脳をフル活用して考えていると


N「ごめんね、君と同じヒトでありたかったんだけど私ヒトじゃないの。」


Nは笑顔ででもどこか悲しい顔でそういった。俺は、目の前にいる子が人間じゃないと知り混乱した。いや、だって、俺生まれてこの方、人間しか見たことない。


奏『じゃあ何…?』


恐る恐る聞いた。幽霊って言われたらとりあえず逃げよう。そう自分に誓って。


N「死神なの。」

奏『へぇー死神かーそっかー………………死………神…?』

N「そう、死神…。」


俺はフリーズした。待て。死神って幽霊に入るか?いや幽霊には入らないだろう。名前?に死って入ってるからもともと死んでるだろうし。うん。じゃあなんだ?怪物?怪物には入るかもな。うん。じゃあ怪物が現れた場合はどうしたらいい?その怪物によるか。襲うか襲わないかだよな。とすれば。死神ってあれだよな。あの。死が近い人のとこ来るみたいな。あれ。俺もしかしてNに殺されるの?えっ?いやうん?可愛い女の子に殺されるなら本望…とかそういうんじゃなくて。えっ?、死神が目の前にいて。うん。殺されかけてる。うん。これは。


奏『逃げるしかないじゃんか!!!!!!!!!!!!!!!!!』


俺はそう叫びNから少しでも遠のくよう知らない街を駆け出した。


N「えっ、待って!!奏くんココは君一人じゃ…!」


Nの言葉も聞かずに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ