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友達は悪魔野郎  作者: pauel
日本編
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これも青春

 涼は憂鬱だった。自分の机に突っ伏し目を閉じたままため息をつく。

 もうすぐ授業が始まる。


 最悪だ。今から行われるのは体育のテスト。くそ、どうなってる!


 チャイムが鳴りーーテストがスタートした。



 どうだった?


 駄目だ。


 アララ。



 「当たり前だ。お前と契約してからずっと身体の痛みが引かない、それに頭痛がするんだ。まともにできん」


 「それくらいですんで良かったじゃない。それに正確にはその痛みは契約のせいではないよ」と笑みを浮かべる。



 忌々しい奴だ。



 彼の名前は飛鳥。私と同じ高校三年だ。二年生の頃、後ろの席に座っていた彼に話しかけられて以来友人だった。


 彼は中性的で端整な顔立ちをしており、スポーツ万能で女性にモテた。


 彼とはうまがあった。よく二人で遊びに出かけた。


 彼は女子からよく告白されたがいつも断っていた。女はめんどくさいだと。


 贅沢は敵だぞ。


 俺と一緒の方が楽しいらしい。


 勘違いされるからやめろや。



 実際二人の関係は一部の女子の間で噂されていた。噂の内容は説明するまでもないだろう。   


 数日前飛鳥と流行りのカフェに出かけた。飛鳥は超甘党だ。1200円もするタワーパフェを注文し、今まさに完食しそうだ。


 涼も食べる?


 コーヒーを飲みながら飛鳥の食べっぷりを見つめていた私は、その申し出を受けからスプーンを受け取りアイスをすくった。


 甘い。


 それだけ?


 超うまい。


 涼にしては表現力がないね。


 ふっ、たかがカフェだ。


 互いに顔を見合わせて笑う。


 隣の席の女子達がチラチラとこちらを見ている。


 飛鳥様と涼さんだわ……

 とっても仲が良いらしいわね。半笑いの女学生達。



 微妙に笑いが聞こえてるぞこの。



 お前さー早く彼女作れば?


 まあそのうちね~、それよか涼はどうなの。


 そうだな、コクられたらいいんだが、こっちからコクる勇気はないよ。お前と違ってもてないんだ。


 そんなことないよ~隠れファンがいるかもよ?


 だとありがたいね。と両手を広げておどけたような顔をする。


 そういうのが良くないのかも。


 俺はニヒル系なんだ。これが地だし。


 二人はカフェを出た。コンビニでプリンを買い帰宅の途につく。


 飛鳥もついてくる。


 おい、どこに行く気だ。


 涼ん家。


 なぜにして。


 そのプリン限定品だね。


 露骨に嫌な顔を飛鳥に向けるが飛鳥はわざとらしく口笛を吹き始めた。



 じゃあ家で母さんと一緒に食べよう。


 いいの?悪いね!


 悪いと思ってないだろ!



 ただいま。


 お帰り。あら飛鳥君も一緒なの。いらっしゃい。


 母さんプリン買ってきたからコーヒー入れてよ。




 三人は食べながら雑談をする。


 あんた達彼女出来ないの?


 まだで~す。


 まあまだだね。


 きれいな顔に生んでやったのに情けないねえ~。


 涼には隠れファンがいるみたいですよ。


 へえ、そうなんだ。じゃあ出来ないのはひねくれた性格のせいか。うふふ。


 そうかも知れませんね。ははは。


 余計なお世話だよ全く。あんたの息子だよ。飛鳥も余計なことをいうな。



 でも飛鳥さんにも彼女がいないとは意外だね。


 こいつはモテるけど断っているだけだよ。俺は飛鳥をジロリと見た。俺と遊ぶ方が楽しいんだと。






 母さんは俺と飛鳥とを交互に見る。



 変なことにならないでしょうね?


 何を考えている? 何を考えているかわからないが、そんなことにはならないから安心してくれ。




 そんなことって?という母さんを横目に飛鳥は俺の背中を叩きながら爆笑していた。


 なんだこいつ。



 母さんは笑い、夕御飯を食べていくことを飛鳥に薦め彼は当然のように申し出を受けた。



 その夜飛鳥はうちに泊まることになった。


 なあ、親とかよく許可くれたな?



 親はここにはいないからという。



 えっ、マジで?


 うん。



 絶句するが、彼はこれ以上何も語ろうとしなかったので、これ以上この話題には触れないことにした。



 コーヒーを飲みながら当たり障りのない話をする。



 なあ、僕たちってどういう関係かな。


 どうって、友達だろう?


 そうだね、と飛鳥は満足そうだ。



 こいつ親いないんだよな。普段から明るく振る舞っているが、意外と苦労を隠しているんだろうな。


 「飛鳥、困ったことがあったら助け合おう」


 飛鳥はキョトンし頬を綻ばせる。


 「じゃあ僕らは一心同体だ」と飛鳥はじゃれてポディタッチしてくる。


 助け合うのとと一心同体かどうかというのことは全く関係がないと返事する。

 

 こいつは男が好きなんじゃないだろうな。


 飛鳥のようなモテモテイケメンだと、男にスリスリされて生理的にダメ、キモい! という感じでもなくそんなに悪い気はしない。


 しかし俺は男だ。飛鳥も男だ。という訳で、それくらいで勘弁しろや、と飛鳥をプッシュして自分の側から離そうとする。


 しかし、涼~とグリグリしてくる。本当に嬉しそうだ。


 奴に、親がいないわと言わせた罪滅ぼしという訳でもないが、まあ今日は許してやるかとされるがままに、夜が更けていった。





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