01
異世界に飛ばされた二人のそれぞれの視点で描く、ちょっと切ないダークファンタジー仕様となっています。小説を書くのは初めての為、至らぬ文章が多々あると思いますが どうぞ生温かい目で見守って下さい。ご意見、ご指摘などお気軽に頂けると嬉しいです。
「あ~コホン、…という訳で~、明日から夏休みに入りますが~、決してだらけた生活は~、あー、おくらないようにすること!気を引き締めて規則正しい生活を送るように~。ゲフン、えー、それから~学力向上のために君たちがすべきことは何かという事を~…」
ん~、早く終わんないかな・・・
チャイムが鳴りHRはもう終了のはず・・・なんだけど一向に終わる気配なし。
私の名前は上条月子・15歳。明日から夏休み。教壇に立つ先生の話が汗でずり落ちそうな眼鏡を直しながら かくかくしかじかうだうだと続く。
気を引き締めるとか学力向上とかもうおなか一杯な私はふと教室の窓からのぞく高い空を見上げた。
成績は常に不動のトップ・おまけに容姿端麗な私にとっては割とどうでもいい話だったりするのだ。
こう言っちゃうとただの性格ブス認定なわけなんだけど、私の中身は偽善とナルシストでできているかもしれなくて。いやきっとそれで成り立ってる。
誰からも必要とされている自分が好き。注目されることが好き。称賛されることが唯一私の原動力。
そう、他人より自分が一番大かわいくて大好きなつまりはナルシストってわけ。
教室は更にざわついてくるし、お決まりの夏休みの過ごし方的なお話はほんといい加減ピリオドを打って欲しい。いやむしろとどめを刺してやりたい。この後夏期講座やら習い事も3つあるのに、時間だけがのろのろ過ぎて行く。長く言えばいいってもんじゃないっ・・・てココロで思っていても顔に出す優等生スマイルな私はスッと手を挙げ凛とした声で発言する。
「先生ー!、あの、すみません。この後どうしても外せない用事がありますので以下略」
「おお・・・すまんすまん!それでは皆気を引き締めて3年生最後の夏休みを過ごすように以下略
言葉が終るや否や一気に解放。だって夏休みだし。私もしばらく学校スマイルも休憩できるんだもん。
A「たすかったー!月子ちゃんのおかげで解放されたよ~、ぜんぜん終わんないし。ほんと長いよねあいつ」
「んー、だよね。私も日が暮れるまで待ってられないし~。」
B「やっぱり何でもトップレベルな月子ちゃんの発言効果すごい。」
「いやいやそんなことないよ~」
・・・って本当は嬉しいくせに。
寝る寸前に書いています。誤字脱字あったらすみません。