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第1章 パート6

 艦橋では九名の隊員が一つの部屋に集められていた。

 まだ来ていない隊長を待っている間、誰一人として口を開くことなく、その顔は複雑な色を浮かべている。


「今日は集めてすまない」


 と、隊長は艦長に入るなりそう言い、姿勢を崩していた隊員はすぐに姿勢を整えなおす。


「話は――」

「隊長、まだ一人集まっていないのですが」


 女性隊員の一人が恐る恐る口を開いた。


「いや、それについて今から話す」

「……どういう……?」


 隊員が皆顔を見合わせ表情をうかがう。


「彼女、ネオン=イナギスは天帝軍(エンペラー)から脱隊――追放した」

「っ!?」


 天帝軍(エンペラー)

 地上からはるか上空に存在し、周りからは見えない特殊バリアの艦橋の中に普段隊員は過ごしている。少数精鋭チームである、人間の姿をしているが力は比にならない。彼らの役割は《中央時計》の防衛、地球人が稀に起こす問題の対処である。


感嘆(かんたん)の声もあるだろうが受け止め、これからも任務を遂行(すいこう)してくれ」

「な、なんで……」

「――彼女の力は分かっている。隊でも一二を争い、知勇も兼ね備えている」

「なら!」

「彼女は単独行動が目立ち、チームプレイも無い。現にいま追放を言い渡した瞬間も戦っている」

「しかし、彼女がいなければこれからは……」

「そうかもしれない。だがより一層チームプレイに磨きをかけて戦う。それが今の私たちに出来ることだ。今まで築いてきた絆を新たに、そしてもう一度作り直す」


 戦い、確かに地球人の問題を対処するのも彼らの仕事だ。しかし、それだけなら警察に任せればいい。警察だけでは抑えきれないからこの天帝軍(エンペラー)は存在する。


「以上、報告はここまで。また任務まで実戦練習を行う」


 そう言い、隊長は一度艦橋を出て行った。


     ☆     ☆     ☆


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