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お父さんに怒られた。
充電器が壊れてしまったと嘘をついたら、そのくらいすぐに買い替えなさいと怒られた。
もっともなんだけど、あまりにも真面目に言われて少しだけ笑ってしまった。
それから、顔を洗って冷蔵庫にあったゼリーを食べた。
片付けをしていたら、チャイムが鳴った。
「はーい」
開けたらそこにはおじいちゃんと、他にも二人。
ナオと、確か赤石さんの友達の…忠良さんがいた。
コーヒーを入れて出す。
お茶菓子も少し。
「じゃあ、事情は全部…」
「あぁ、ハジメが……ゴメン」
「おれもだ。停めてやれなくてすまなかった」
「……あたしこそ、二人の大切な人を傷つけた。ゴメンなさい」
隣に座ったおじいちゃんが優しく背中を撫でてくれる。
「ユキ」
「うん」
「どうするんだ?」
「……わかんない」
おじいちゃんの言うことはわかる。
赤石さんとハジメさん。
どちらの思いに応えるのか。
どちらの思いにも応えないのか。
「どちらにしても、こいつらはお前を責めたりしない。安心しなさい」
「……うん」
考えれば考える程に深みにはまる。
「優しすぎんだよ、ユキは」
「…ナオ、」
「だからアイツらもお前だったんだ。自信を持って振り回せば良いさ」
「忠良さんまで…」
そう言われてホッとして、気づいてしまった。
(渦を巻くラブソング)
私は、私の気持ちは。




