依存
友達に依存していた私
小学校5年生になった頃、ずっと同じクラスだった私の家から一番近い
女友達と一緒に学校に行くことになった。
最初は1日とか2日だけ。
でもいつしか毎日、一緒に行くようになった。
家での事、学校ではいじめられている私にとっては
唯一の救いの人物だった。
暗い毎日を過ごす中、話題は暗い話しか出てこない。
そんな友達も嫌になったのか、一緒に居ても何も話さなくなった。
『誰でもいい。話がしたい。願わくば、助けて』
そんな願いをただ一人祈った。
お母さん、あなたが情緒不安定なのはわかった。
でも私は何のために生まれてきたのでしょう?
お父さん、なんであなたは母の力になれないのでしょう?
誰か助けて
息が苦しい
また腕に残る一本の細い傷跡。
「おい!そこでなにやってんだよ!」
「え?いや、掃除してただけだけど…」
「邪魔なんだよ!どけな!」
掃除をしているだけで、クラスの人からはこう言われる。
「由利ってさぁ、なんかキモイよね」
聞こえてるよ。
コソコソ言われる女子の声。
「あはは!お前はこれが似合ってるんだって!」
突然、教室で使う埃だらけのモップを頭の上からバサバサされて
服も頭も埃だらけ。
喘息を持っている私は咳が止まらなくなる。
でも馬鹿を相手にしたら、自分も同じレベル。
馬鹿になることになる。
ひたすら無視。
じっと我慢をして、心だけは締め付けられて。
気づいたら記憶が飛んでいることがわかった。
記憶が無い。特に家での記憶
ただ繰り返し、家に誰もいない。いたら母が情緒不安定になる。叩かれる。
父はいない。妹は私しかいない。弟は母親に可愛がられている。
それしか記憶に無い。
というか、記憶を自分で消している。
そしてなんだ?この感覚
自分がわからない。だれでもいい話がしたい。
この虚しさ。
自分で傷つけることで安心する、消えない罪悪感。
私はそれでしか自分をわかる手段がないことがわかった。