新しい家
新しい学校
遠く離れた新しい家へ着いた時、従兄弟が出迎えてくれた。
「わー!!久しぶり!!」
従兄弟は私より2つ歳上の姉、なつと2つ離れた弟たけの二人。
なつと抱き合った。
遠すぎて会うことは1年に1回あるかないかだからだ。
だからものすごく久しぶりだった。
新しい家は事前に従兄弟が決めてくれていた家。
従兄弟の家から徒歩10分程度の所だった。
新しい感じ、新しい匂い
何もかもが新鮮だった。
この家の前の持ち主が誰だと知らずに。
とりあえず、家の中はダンボールが置かれ、もう夜だったから従兄弟とパーティが
始まった。
「かんぱーい!!」
この時程楽しいときは、後にも先にもなかった。
わくわくどきどきが止まらない。
久しぶりに従兄弟と遊びまくる。
大人たちはお酒を飲んでる。
なんだかわーわーみんなでやっていて、いつの間にか眠ってしまった。
次の朝からは、父は従兄弟の父と一緒に仕事をやるようになった。
この地に来た理由は、従兄弟の父と仕事をするためだったらしい。
母は猛烈に反対したらしいけど
私は新しい学校へ行くために母と従兄弟が通っている学校へ挨拶へ行った。
徒歩片道40分。
引越しする前は徒歩5分で着いた。
遠すぎる。果てしない道をただただ母と歩いた。
田舎の緑しかないこの果てしない道を
「学校になじむといいね」
「遠いね」
母はそんな事を話していた。
何を話したらしいのかわからなかったから、相槌を打つしかなかった。
この果てしなさは、永遠なんじゃないかとも思った。
果てしない道の中の緑に包まれた学校。
ようやくついた。
校長先生に挨拶。
そして担任に挨拶。
どうやら、私は2年2組になるらしい。
ここが私が通うところ。
なんだか展開が速すぎて、現実と感じなかった。
帰るときも母と一緒に果てしなく歩いた。
今度はなんだか和やかで会話もできて、母と子。
まさにこと言葉が似合う見た目だった。
もうすべてが新しい。
今までの母はもういなくなったんだ。
そう感じた。
妹は保育所へ行くことへなった。