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俺は可愛い幼馴染の従妹に向けられる全ての悪意をざまぁする  作者: おすし


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7話

 いつもの朝。


 僕はいつも通り本家に行く。


 真月を迎えに行く為に。


 いつもの様に玄関先で真月が用意して待っていた。


「おはよう。真月」


「おはよう。お兄ちゃん!」


 真月は笑顔で俺に挨拶してくる。


 初めて会った時とは比べられない位元気だ。


「行くよ」


「うん!」


 俺達は仲良く登校する。そしていつも。


「おはよ~。輝君。真月ちゃん」


 教室に入るといつも一人の女の子が決まって挨拶してくる。


 こいつの名前は藤堂沙耶《トウドウサヤ》。


 僕の近くに住んでる。


 僕の父親がこいつの父親と仲がいいらしく、引っ越したときからこいつの事は知っている。


 本家に僕が行くまでは休日遊んでいたこともある。


 が、それは五才の時。


 今はそんなに交流はない。


 真月の相手で予定はいっぱいになってるからだ。


 今は学校の教室で会うくらいだ。


「おう」


「おはよ~。紗椰ちゃん」


 僕はこの時の真月の表情を知っている。


 一瞬だが、真月の表情が消えるのを。


 それが解ってからは僕はこいつに素っ気なく応える様にしている。


 無視とか嫌ってるような態度は取らない。自然に素っ気なく、あまり興味が無いように振る舞う。そうしないとなぜか真月の機嫌が悪くなるからだ。まあ本当にこいつには興味は薄い。


「輝君、昨日のテレビ見た?」


「見てない」


「え~。じゃあ何やってたの?」


「トレーニングと勉強」


「何それ。どんな事やってるの?、私ね、昨日・・ry」


 こいつはしゃべり出したら本当にしつこい。こっちはしゃべる気はない。うっとうしがってるともう一人少女が近づいてきた。


「おはよう真月ちゃん。輝君」


「おはよ~。明ちゃん」


「おう」


 この子の名前は水野明《ミズノアカリ》。小学校に上がった時から知ってるが、最近になってよく真月に話しかけてくる女の子だ。真月とは割と仲がいい。


「今日の放課後、私達学級栽培のお当番でお花の水やりだよ。」


「あ、そうだったね」


「真月ちゃん。大丈夫?」


「え?何が?」


「お体の調子いい?」


「うん。大丈夫だよ」


「よかった。無理しなくていいからね」


「ありがとう。本当に大丈夫だよ」


 真月と明が話してることは僕も知ってる。放課後待つのは予定済みだ。以前はこの手の仕事は真月の面倒を見ていたが、水野が仲良く成ってからは水野の任せている。この時僕は怪しく微笑む紗椰の顔を見落としていた。




 放課後。


 真月達が学級栽培の仕事が終わるまで教室で宿題でもして待っていようと思っていたが、


「て~る君!いま暇?」


 紗椰が話しかけてきた。二人友達を連れて。


「宿題やってるが?」


「そんなの家に帰ってからやればいいじゃん。トランプして遊ぼ!」


「なんでそんな物学校に持ってきてるんだ?」


「別に授業中やったら駄目なだけでしょ?。その他の時間は別にみんな許して貰ってるよ?」


「そうかも知れないが」


「輝君遊ぼうよ!。きっと楽しいよ!」


「そうだよ。やろ~よ~?」


 紗椰以外の二人からも誘われた。


 輝は考えた。ここで断ったらもしかしたら真月まで影響が出るかも知れない。俺だけなら嫌われるのはかまわないが、それを知ったら真月が悲しむかも知れない。


「解った。真月の仕事が終わるまでならいいよ」


「やった~!、じゃあ席作ろ!」


 それからしばらく輝は紗椰達と遊ぶのだった。




 真月達が学級菜園の仕事を終え。


「ふ~。今日も大変だったね」


「もうちょっとどうにかならないのかな?いちいちジョウロで水やりなんて大変だよ」


「そうだよね~。水やり用のホースとか準備してくれたらいいのに」


「あ、それね?、水かけ過ぎて枯らした人達がいるみたいなの。だからジョウロでって先生が言ってた」


「何それ」


 そんな事を話しながら真月達のクラスに近づくにつれ、女の子が騒いでいるのが聞こえてきた。


「あ、また負けた!」


「紗椰ちゃん。弱すぎるよ~」


「え、そんな事無いよ!輝君が強すぎるの!」


 楽しそうな声だった。


 真月は輝と聞こえてきた声を聞いて思考が止まった。


『え、何?、お兄ちゃん何してるの?』


 前は輝は一人で宿題をやって時間を潰していた。


 自分を待ってるだけだった。


 なのに今日は・・・。


 真月は焦りながら扉を開いた。


 そこには輝と女子三人で遊んでいる姿が目に飛び込んで来た。


 騒がしかった教室内が真月が帰ってきた事により一瞬静かになる。その輝と三人も此方を見た。


 楽しそうだった。その事実に真月の胸はチクリと何が刺さる様な感触があった。


 真月を見留めた輝は鞄を手に取る。


「真月が帰ってきた。俺は帰るよ」


「え~。もっとやろーよ」


「真月ちゃんも一緒にやろ?」


「私は無理。早く帰らないと怒られるから。ごめんね」


「え~。残念。輝君また明日!」


「おう。またな。真月、帰ろう」


「うん・・・・」




 帰り道。輝は真月のいつもの笑顔がぎこちないことに気づいた。


「どうした?。水やりがキツかったのか?」


「ううん?。何でも無いよ!」


「そうか?」


「そう!。大丈夫」


 真月は輝に気丈に答えてるが、輝が他の女の子と遊んでいるのを初めて見た。自分抜きで。


 初めて感じた感情。胸の奥が変な感じがする。あの扉を開けて輝と女の子達が遊んでいる姿を見たときに感じた胸の痛み。


 ずっと感じていたくない嫌な感じ。


 それがなんだか分からない。


 だから言葉になんと言い表せばいいか解らなかった。


 だから輝に大丈夫と答えてしまった。


 この時輝ももっと聞けば良かった。


 真月も感じた事を言えれば良かった。


 そうすれば、この後起こる出来事を回避する事は出来たのかも知れない。


 二人はまだ幼すぎたのだ。


読んでもらえてありがとうございました。

少し嫌な感じのする回ですが、真月の体質が有ってからこその話になり、普通の人なら後で笑い話になる様な事です。

この病気、いや体質と言った方が合ってるのかもしれんません。本当にやっかいなのです。医療関係者も覧てもらえたら嬉しいです。

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