表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

HO2 ヘイビアの生

ヘイビアの性にすべきか

一瞬迷いましたが

この作品はシリアス路線で行きます

「オンリーマイレールガンには決定的な弱点がある」

「決定的な弱点?」

「決定的というより致命的というべきかもね。クエンサーが何箇所かに粘着爆弾を切り分けて設置していたでしょ? その爆破により導き出された答え」

「何だよその答えって」

 ヘイビアの素直な問いに、調子を取り戻したフローレイチアさんは妖艶に微笑む。

「レールガンに金を掛けすぎたんでしょうね。そこ以外の守りが甘い」

「守りが甘い?」

「データをデバイスに送るから確認して」

 ヘイビアはデバイスを起動させ、そこに送られた情報に驚く。確かに部分的に装甲が損傷している。ヘイビア達歩兵にとっては僅かな、しかし確かな綻び。

「お姫様にも勿論同じデータを送り、今まさにその弱点を突こうとしている。後はお前の出番だ、レーダー分析官ヘイビア・ウィンチェル上等兵‼」

 クエンサーが遺した情報。それをお姫様が利用し、ヘイビアが

「任せろ‼」

 破壊の確率を爆発的に上昇させる。確実な破壊。それこそがクエンサーへの贐なのだから。


 クエンサーの戦死と、彼の遺した戦果により、フローレイチアさんは少佐から大佐へ昇進し、お姫様は女王様と呼称されるようになった。そしてヘイビアは

「おそいねヘイビア」

「ああ、せっかくの祝勝会なのにな」

 女王様となったお姫様の呟きに、大佐となったフローレイチアさんは答える。女王様はクエンサーの死を一番惜しんでいたが、やはりディアブレイブを操るキングスというべきか、すぐに立て直しいつものように戦場に戻って行った。フローレイチアさんも少し落ち込んでいたようだが、彼女は根っからの軍人ゆえにその強靭な精神力で乗り越えた。ならば、ヘイビアは

「わりーわりー、遅れた。いやー、やっぱレーダー長ともなると部下のこととかで忙しいよなー」

 レーダー長となったヘイビアは、颯爽と二人の下へ現れた。

「ヘイビア、もうへいき?」

「ん? 何が?」

 恐らく理解しているだろうに、女王様の心配を他所にヘイビアは白を切る。女王様は少しむっとし、ヘイビアは少し動揺する。

「はは、冗談冗談。確かに相棒は死んだし、これからどうすりゃ良いかもよく分からなくなってきた。元々は武勲手に入れるために軍人になったのに、こんなに偉くなって辞めるに辞めれねえしよ」

 ヘイビアの言葉には真に迫るものがあり、二人は少し顔を伏せる。

「でもま、アイツが生きてたら言うよな。『俺らは二人で一つなんだから、一人でも生きてる限り死んでない。死んでないなら生きるしかないんじゃないのか。というか、お前は俺と組むために軍人になった訳じゃないだろ。初心を見失うな。クエン子ちゃんはあの世でメイド服着て待ってるぞ。頑張れヘイビア』ってな。くそ、アイツのせいで俺まで臭え奴みたいになっちまう。アイツの真似してるだけなのによ。くそう」

 ヘイビアは凄く悲しそうな、悔しそうな顔で必死に涙を堪えた。泣いたらアイツが浮かばれない、とかではなく単純に泣くのが恥ずかしかったのだ。クエンサーにあの世で笑われそうな気がして。待ってろクエンサー。武勲とAV持ってそっちへ逝くよ。いつか、な。心の中でそう呟き、ヘイビアは顔を上げた。

いやあ、重苦しく暑苦しい作品でしたね

疲れました

ヘイビアの心情を汲み取ると疲れます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ