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「着れたー ?見せてー」
彩菜の声がしたので、扉を開けて外に出る。
「わー! めっちゃいい。 イメージ変わるね。なんか恭子の良さがでてる!」
「すごくお似合いですよー」
二人とも嬉しそうに私の姿を眺めた。
「こんな感じの服、着たことなくて。大丈夫? 変じゃない?」
「いや、ほんと良い感じ。落ち着いた上品な人に見える」
私はくるりと回転し、自分の後ろ姿を鏡に映す。
ほんとだ。なんだか大人っぽくて洗練された雰囲気だ。
「もう一個の方も来てみて」
私はフィッティングルームに戻り、服を脱いで、チュチュスカートと白のTシャツに着替えた。なんだかドキドキする。アニメの主人公がパワーを身につけて変身するような気持ちになる。
このスカートにTシャツの組み合わせなんて合うのかな? って思っていたけど、とても合っている。シルエット? 素材? 何がこんなにマッチしてるんだろう。
「わ、かわいい! なんかお洒落な人みたい!」
外に出ると彩菜が嬉しそうに言った。
「やっぱり恭子さんロングスカート似合われますね!」
私は鏡をもう一度見た。雑誌とかに載ってるお洒落な人みたい。
まるで自分じゃないみたいだ。
「めっちゃいい感じじゃん」
そう言った彩菜は自分のことのように嬉しそうだ。
まるで魔法にかかった気分だ。こんな数分で変身させてくれた服。




