表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

83/101

22 またもや討伐

すみません、残酷なシーンがあります

 翌朝は、朝食の時間から何やってるのと言われそうなくらい、魔法のレッスン談義になりました。

田辺玲子さんが食べ物に手を触れずに、食べてみるっていうのですが、まだ早いと思うんだけどなぁ、と思ったのに止めなかった私がいけないんですが、案の定、上手く行かずに粉砕された食べ物がテーブルの上に散乱した状態になってしまいました。

 メイドさん達の、あきれた表情が突き刺さります。


食卓を出る時に、皆さんにごめんなさいと小さく謝って、登校する準備に入りました。

玄関を出て登校するえみりの乗った車を見送った後、私達も学校へ向かおうとした時、迷彩色に塗装された乗用車が家の前に止まりました。まさに悪い予感しかしません。

田辺玲子さんと私は顔を見合わせた状態で、固まっていました。


 「おはようございます田辺玲子殿下カオリ殿下、お二人に討伐に参加して頂きたく参りました。」

「あの、強制ではないのでしたら、これから学校へ行こうと思っているのですが」私がそう言うと

「学校へは連絡を入れてあります。えみりお嬢様も迎えの車を向かわせています」笑顔でそんな返事が返ってきました。

「強制ですか、えみりはまだ子供ですよ」そう言っても、討伐隊の男の表情は笑顔のまま

田辺玲子さんが、能面の表情で「何を言っても無駄ですから、行きましょう」そう言って車に乗り込みました。

私も仕方ないのかと観念して「あの、いつ戻って来れるのですか?」と聞くと「討伐が完了次第です」とまぁ良く分からない返事が返ってきました。

「それだと、家で待っている者たちが困ります、いつ頃戻るのかおおよそでも分かりませんか」と言うと

「それでは完了次第お宅へ連絡を入れます」と言ってくれたので、仕方なく「それでは行って来ます。」と執事に伝えると車に乗り込みました。


 直ぐに車は音もなく走り出しました。魔力で走る車は日本の高級自動車よりもずっと揺れなくてずっと静かで、科学が魔法に負けているなと思えるものの一つでした。

「今回はヤーガタに向かいます、魔物は子犬位のヘルハウンドが数十匹いるとの報告です。討伐隊が向かっていてそろそろ活動が開始されるとは思いますが、数が多いのと向こうも集団で一人に襲い掛かって来るので、負傷者が出る恐れがあります。」

 数時間走り続けて、ヤーガタに到着しましたが、思ったより苦戦しているという事です。

待機場所の救護室に入ると、既にえみりが一人で治療活動をしていました。

「えみり、もう来ていたのはやかったわね。」そう言いながら私達も順次怪我人に治癒魔法をかけて行きます。

私とえみりの二人で殆ど終わってしまったので、田辺玲子さんは恐縮した表情でした。


 タイミングを見ていたようにすぐに、隊員が入って来て「カオリ様えみり様、こちらへ」と私達は連れて行かれました。

建物から出て、林に入りました、「待ってあとどれくらい歩くのですか?私達お出かけ用の服装で、足元の悪い所を歩く格好をしていないわ」と言いましたが「ご辛抱ください」とだけ言われて5分10分と歩き続けて行くと

魔物の魂が数体私達を取り囲んでいる事を感じられました。

「いるわ、えみりも用心して、右に3体左に2体、正面に3体」そう言うと、隊員は腰の短銃を取り出しました。

私が左側の2体のヘルハウンドを空中に持ち上げて私達の正面3m程の位置に移動させると、隊員がパンッパンッと、乾いた音を立てて射殺しました。残りのヘルハウンドは逃げようとしたのですが、私とえみりが高く持ち上げて、たかさ30m程の所から落としました、6匹は鈍い音を立てて絶命しました。

 魔物とは言いながらも、やはり生きている物を殺すのはなんとなく、気分が良くないです。


隊員が無線で報告を入れると、振り返って「奥の方にまだたくさんいるようです」と言いました。私は転びはしませんでしたがエナメルの靴は既に泥だらけ、えみりは2回ほど転んでしまい、スカートもブラウスも泥が付いてしまいました。

 少しお湯を出して、えみりの服を洗って温風で乾かしましたが、どう考えてもせめて着替え位用意して欲しかったです。

 「魔法で綺麗に出来たらいいのにね」とつぶやきましたが、エナメルの靴は諦めかなぁと思いました。


足が痛くなって来たなと思ったら、えみりが私の足に回復魔法をかけてくれました。優しい子です。お返しに私もえみりに回復魔法をかけて上げました。


そんな感じで進んでいると、魔物を感じたので隊員さんに声を掛けて止まってもらいました。

「銃の弾限りがあるでしょうから、温存させておきます」そう言うと、左右から3体ずつヘルハウンドを空中に高く持ち上げて隊員の前に落っことしました。

 ゲームとかだと、死んだ魔物は魔石が出て来て死体は消えちゃうけど、死骸はそのままだし小学生の子供にこんな所見せていたくないなぁと思って、「可愛そうなので、弔わせてください」と言うと、両手を合わせて「次は魔物以外の物に生まれて来てね」と言いながら火炎放射を浴びせて死骸を灰にしました。

隊員さんはまた無線で報告を入れていました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この小説に登場する侍女アイシャの物語を掲載しています。 バールトン侯爵家は今日も楽しく暮らしています。
https://ncode.syosetu.com/n7281hz
こちらも、よろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ