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治療者第二弾

すみません、今日も投稿が遅くなってしまいました。

 今週末も所用で出かけるのでなかなか書き溜められないと思いますが、毎日投稿しますので

よろしくお願いします。

ざわつく中、食事の会場に降りて、倒れた人の下へゆっくりと歩いて行く

お腹がしんどいからではなくて、履き慣れない靴と、引きずる長さのスカートが邪魔なのです。

よく階段で転ばなかったと自分を褒めたい。


なんとか、倒れた人の傍まで来ると、

会場の床に寝かされた男性に対して、王宮の医師とレオナルド先生が二人で手当てをしていた。


一緒に居た子爵夫人が申し訳なさそうな顔をしながらお話されたところによると、

倒れた人は、ここの所多忙を極めていて、今朝もフラフラするにもかかわらず

大切な行事だからと、無理を押して参加されていたとの事でした。


私は、レオナルド先生に声を掛けて、場所を開けてもらい

倒れている男性の脇にしゃがみ込みました。

「お気の毒に、せめて気分だけでも快適にお過ごしいただければと思います」

そう言いながら、自分のおへそに集中して力を集めて、その力を手のひらから、倒れた男性の胸の辺りにかざしました。

なんとなく、お腹、胸、頭に黒い靄のようなものを感じられます。


天と地の力をお借りして、ご主人の患部に流すイメージをしました。

私には何も感じられませんでしたが、会場の人達には何かを感じられたのだと思います。


会場のあちらこちらから、ため息が聞こえてきました。

「すごい」「魔力だ」「初めて見た」

小さな声が聞こえてきます。


少しすると、パチッと目を覚ました元気の良さそうな子爵が不思議そうな表情で起き上がりました。


「あれ?なんだか物凄く胸が苦しかったのに、まるで長期の休みを取った後のようにすっきりとしている」

子爵夫人が、深々と頭を下げて「ありがとうございます」とおっしゃりました。


後ろの方で、王様が「早速、聖女の力を披露してくださったわい、これからもよろしくお願いします」

と良く通る声でおっしゃいました。


ウィリアムとレオナルド先生は、生暖かい目で私の事を見てくださっています。

はぁ、平穏な人生からほど遠くなりそうですね。


ねぇ、私まだちゃんと食事終わって無いんだけど…

 というか、食事中に席を立っちゃいけないですよね。

ああ、今更ながらです。


結局みなさんの割れんばかりの拍手と、歓声でこの食事会はお開きになってしまい

最後までちゃんと食事をとる事が出来ませんでした。


王様に促されて私達は、会場から外に出ると、アイシャさんが元の控室まで案内してくださいました。

部屋には、夕食が用意されていて、私達はそこで食事をとりました。

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この小説に登場する侍女アイシャの物語を掲載しています。 バールトン侯爵家は今日も楽しく暮らしています。
https://ncode.syosetu.com/n7281hz
こちらも、よろしくお願いします。
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