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ちょっと休憩?

 裁判が1時間半伸びたので、なんとなく気持ちが落ち着きました。


アルが新聞で流してもらった話は本当に効果絶大でした。

今朝の侯爵家から裁判所までの道には沢山の人が詰めかけてくださり、声援を送ってくださいました。

先日は、見下したような雰囲気を纏っていた裁判官も

今日は雰囲気が柔らかかったし、警察の人達も自分達を味方してくれているような

そんな気になりました。


私達の町ヴァヴィンチョから、領地に広まり始めていた浄化槽やトイレの開発秘話、そして火災の危険を減らすための取り組みと、乾電池と電球の開発の意図をしっかりと広報して貰えたので、このような変化を感じられたのでしょう。


侯爵様やヨッシーさんアルには本当にお礼の言いようがありません。

が・・・

うちの旦那様はどこにいるのでしょうか、

「アル すみませんウィリアムの姿が見えないのですが」

恐る恐る聞いてみました。

すると侯爵様が笑顔のまま言いました。


「ああ一番大事な事を伝えていなくてすまなかったね、旦那さんはね、今回の重要な切り札として裏の控室で待機して貰っている

今日の裁判が終わったら会えるから心配しなくて大丈夫だよ」


そうなんだ、たった4日会えないだけで、やっぱり精神的にはかなり堪えていた様で

ちょっと貧血気味になりました。

「そうだったのですね、4日前かなり無理やり連れて行かれて、様子も分からないままだったので、ずっと心配していました。」


「私達の配慮が足りていなかった、申し訳なかった」

侯爵様が謝罪の言葉を述べてくださった。

 もう、何も言えませんです、ハイ・・・


目の前にキラキラと星が飛び回り、視界がかなり暗くなってきました。

私の様子に気が付いたレオナルド先生が、毛布で私を優しく包んでくださって、私は気を失っていました。


気が付いたら、しばらく気を失っていたようでした。

今朝、あのおチビちゃんの怪我を治したりしたから、知らないうちにかなり無理をしていたのかも

そんな風に思っていたら、


警察の聴取が終わったようで、アーノルド・マムシヴェルズ伯爵が機嫌悪そうに入って来た。

機嫌悪そうな表情のままに、私の方をじっと見ている。


精々、今のうちに睨んでおいたらいいわ

アルがじっくりと、あなたを倒してくれるから


なんて、ちょっと意地悪いかなぁ って思っちゃうような考えが浮かんでしまうのは、

やっぱり前回の嫌な感情を、目いっぱいぶつけられていたからなのかも知れない。


でも・・・

あの力は、私がやろうとして出た物じゃないから

今回はたまたま、人を治す事が出来たけれど


私が悪い感情を持ったら、もしかしたら、人に害を与えてしまうかも知れない

そう思ったら、悪い考えを起こさない様に気を引き締めなきゃって、思いました。


そんな時に、オリさん・・・ヵォリさん・・・

私が殆ど上の空で、何を話されていたのか、全く分かりませんでした。

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この小説に登場する侍女アイシャの物語を掲載しています。 バールトン侯爵家は今日も楽しく暮らしています。
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