なかまに してあげますか?
「僕、いいえ、ワタクシ…ミッシェル! ミッシェルと申します。
突然、不躾にごめんなさい。でも、どうしても勇者さまに着いて行きたくて…。」
なんと びょうじょが あらわれた
なかまに なりたそうに こちらをみている!
なかまに してあげますか?
こんなん
▸はい
に決まっているだろう!!! 一択だ! よっしゃああぁぁああああ! オレは素早く美幼女を持ち上げ、小脇に抱えた。
「お世話になりました。」
と再度、ホールで固まっている連中に向かって頭を下げ森へ向かう。
何だか、この美幼女の感触オレのお手手にジャストフィット! この肌触り、まるで初めてじゃないかのように手になじむ。終わり良ければ総て良し!! いや、始まりだけど前途、YOUYOUチェケラッチョ!!!
「「「「って待てや、ボケぇエ!!」」」」
お城の勇者どもが一斉に騒ぎ出す。
「んぬゎぁあに考えとるんじゃああああ、お前さん! こんなゾンビについていくなんて!」
「そうですよ!!!! 危ないですよ。早くこっちに戻って!!!」
「そうだよ! そんなゾンビじゃなくて、僕たちと冒険しようよ! 楽し~よ?」
「それにその子は、まだ子供ですわ。手を放しなさい、この誘拐犯!!!」
「これだから、最近の若者は…。なに考えとるかよー分からん!」
何故かオレが犯罪者扱い! 理不尽! 嫉妬だろ!? こんな、くぁいいい子ゲットしたオレに対する嫉妬だろ! 本人の希望じゃん! いいじゃん!
だいたい、日本人なら分かるだろ! 可愛い子には旅をさせよって、な。いい言葉だなあ~。
「お前らには、ヨナタンを残しておいてやるよ。」と言い捨て、歩き出す。お前らには、化物退治がお似合いだ、ケっ。
「待たんかい!」
「ぐぅっほおーーーー!!!!」
腰にドワーフ爺(日本人だけど)のタックルが炸裂する。いいタックルだ、オレは軽く3メートルは吹っ飛んだ。元冒険者は伊達じゃなかったらしい。
しかし、いきなり背後からとは悪質だ!! けしからん! こいつは、異世界にいたから知らんだろうが日本じゃ大事件になったんたぞ!!! ふざけんな! 出るとこ出てもええんやぞ!
「お前さん、何考えとるんか? あのゾンビに借金でもあるんか? 何で城にいたんだ? 家はどこだ、親はどこにおる? まさか、その年で冒険者でもないだろう」
「きっと、汚いゾンビがこの子に魔法をかけたのよ!! なんかあるんじゃないですか?魅了とか? ウエっ。ゾンビの魅了なんて想像すると、気持ちわる!」
一応、爺は手加減してタックルをしたらしい。確保した無傷な美幼女を、床におろし問い詰める。あと、女子高生許すまじ。勝手にオレの魅了を想像すんじゃねえ!!
「ち、違います! 借金もないし、魔法になんてかけられていません。」
「僕…いえ、ワタクシは、このかたに命を助けられたのです!! このかたは、ワタクシの命の恩人なのです。それに、今日は冒険者になるために城に来たんです。このかたがいなければ、今頃きっとワタクシは…。だから、この勇者さまについていきます! 恩返しをしたいのです。」
潤んだ瞳でこちらをみる、バラ色の少女。
マズイ!!
きっと、それゾンビ違い!!!!!!
まだ、名乗ってもいない主人公。この2人メインでやっていこうと思います。初めてのご評価いただきありがとうございました。嬉しいです!!




