出会いの瞬間
新☆連☆載!
皆さん初めましての方は初めまして。
こんにちはの人はこんにちは。
登美夜です!
今回は恋愛です!どうぞお楽しみください!
満開の桜が咲いていた-あの日。
桜が舞い散る中に、君はいた。
気がついた時にはもう、僕は君に、“恋”をしていたんだと思う-。
-1-
「萩島蒔斗です。よろしくお願いします」
入学式を終え、HRで自分の自己紹介も終えた。
それから何分か経つと、すぐに下校時間だ。
蒔斗はあまり目立たない人である。
茶色のストレートの髪で、エメラルドのような目をしていた。制服を着崩すことなく、しっかりと身につけていた。
蒔斗はいつものメンバーと一緒に下校する。
「まきとー!帰ろー!」
最初に声をかけてきたのは、いつメンの1人。名前は樹叢鈴。とても元気で健気な少女だ。
橙色の髪をポニーテールに結っている。そのポニーテールの一部分に三つ編みが編み込まれていた。ヘリオライトの目は真っ直ぐに蒔斗を見ていた。
服装は紺色のブレザーだ。
「そうだね。帰ろうか。りん」
「やった!まみみーん、やまとー、しのも一緒に帰ろー!」
皆に声をかけると、小さく頷いた。
「帰るよ〜」
そう答えたのは、中野愛美。こちらもいつメンの1人で、とても内気で男子からモテる少女である。だが…同じいつメンである山田大和と付き合っている。
「うっし。んじゃ、帰るかー!」
こいつが大和だ。『ナンパ王』の異名を持つ大の女好きだが、愛美はそこも含めて彼が好きらしい。
髪色は黒髪である。元々は金髪であったが、愛美と一緒にしたかったらしく、染めたらしい。
しかし、目の色は違った。愛美はアメジストのような瞳だが、大和はサファイアのような瞳をしていた。
愛美はブレザーではなく、白いセーターに身を包んでいた。大和はブレザーを着ないでYシャツの下にTシャツを着ていた。一番上と二番目のボタンはわざと開けている。
「こっちは用意できたわ。さっさと帰りましょう」
最後に答えたのは鍵沼詩乃。とてもプライドが高く、お金持ちのお嬢様である。綺麗な金髪をハーフアップに結っていて、ルビーのように赤い瞳を輝かせていた。
皆の用意は終わっているのに、蒔斗だけは用意が終わっていなかったので、先に昇降口へ行って待っててもらうことにした。
-用意が終わり、昇降口へ向かっている時、ひとつの教室の前で、ふと足を止めた。
そこには、あの日に会った少女がいたのだ。
とても長い白髪を縛らずにまっすぐに下ろしていた。
紺色のブレザーの背中に白く長い髪が、とても美しかった。
彼女は窓の向こう側にある、景色を見つめていた。
蒔斗は背中を押されたかのように、教室に入り、彼女に声をかけた。
「あ、あの!」
声が聞こえて振り返った彼女は……泣いていた。
ペリドットの瞳は、涙で濡れていた…。
蒔斗は言葉を失った。
悲しいと思うより先に、美しいと思ってしまった…。
彼女は急いで涙を拭い、蒔斗に微笑んだ。
「なに…かな?」
「あ……」
-ここだ。言うなら、ここしかない-!
じゃなきゃ、一生後悔する!
一度飲み込んだ言葉を今度はたしかに、声に発した。
「君が…好きです!付き合ってください!」
蒔斗は顔を真っ赤にした。
何秒ほど経っただろうか。蒔斗は恐る恐る彼女を見ると、目を丸くして頬を赤くしていた。
蒔斗がごめんと言おうとした瞬間
「……はい」
そう-返事が、聞こえた。
どうでした?
甘い甘い恋愛の始まりです!
あまり恋愛は書いたことないので自信はありませんが、楽しんで頂けたのならば幸いです。
では、次回をどうぞお楽しみください!