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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第12章、休む時間が欲しいけど
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勇次チーム、森を突っ切れ!

ちぃ、全く面倒なこった! あまりちんたら出来ねぇって言うのによ!

こう言う時に伝達方法が足しかねぇって言うのはかったるいもんだぜ!

とにかく、修介やりえるさん達には伝えたし! さっさとミミさん達に話さねーとな!


「ん? 勇次とグレン、ついでにホムンクルスの美香だったか? うちの獲物はどうなったんだい?」

「そ、それが」


俺は急いでミミさんに事情を説明した。

すると、ミミさんはかなり怒ってるようだ。


「なんだい! 折角大暴れできると思ってたのにさ!」

「モンスターの群れは部隊別に分かれてるッス、それを追いかけないと!」

「じゃあ、急がないとね!」


そう言うと、ミミさんはグレンの背中に乗っかってきた。

この行動は予想外だった、まさか乗っかってくるとは・・・

でも、こっちの方が速く行動できるだろうよ、グレンの負担はちょっと大きくなるけど。

あまり時間もねーし、グレンには頑張って貰わないとな。


「グレン、全員を乗せて行けるか?」

「がう!」

「うし! 流石だぜ!」


グレンは腰を低くして、遥人達に速く乗れ、とでも言ってるかのようにちょっとだけ吠えた。

こいつはやっぱりタフな奴だな、頼りになるぜ!


「よし、速く乗ってくれ!」

「はい!」


そして、遥人達も全員グレンの背中に乗っかった。


「じゃあ、とにかくぶっ飛ばすぞ! どう散らばったか分からねー以上な!」

「がう!」

「よし! 美香、亮、ダイアも行くぞ!」

「わう!」

「ダイアちゃん、やる気だね」

「ダイアに2人乗りは無理なんじゃないか?」

「大丈夫! ダイアちゃんならね!」

「し! 行くぞ!」


そして、俺達はとにかく走り回る事にした。

モンスター共が群れになってバラバラに行動して、美香の力でも場所は分からない。

なら、とにかくすっ飛ばしてモンスターの群れにぶち当たることを願うしか無いよな!


「モンスター共はどこに居るんだ!?」

「そうだね、この森を突っ切ったら良いんじゃないかい?」

「いくらグレンでもそんなの結構しんどいに決まって」

「がぁ!」


グレンは俺の言葉を聞く前に、その森の中を突っ切り始めた。

木々がドンドン倒されていく、ちょっとグレンの奴、張り切りすぎなんじゃね?

そういえば、グレンと最近散歩なんてしてなかったな、それが理由か?

怒ってる? もしかして、グレンの奴怒ってる?


「お、おいグレン、無茶すんなよ! 怪我したら大変だぞ!?」

「がう!」


こ、この鳴き声のトーンは、確か任せとけって時の鳴き声だっけ?

じゃあ、グレンはこの森くらい楽だぜ! とでも言ってんのか?

あ、そういえば、グレンって森の番人だっけ? だから森の中をこんな颯爽と走れるのか。

いやぁ、煩わしい森の道がすごく簡単に開けていくのは面白いもんだぜ!


「おぉ! 速いね!」

「さ、流石は森の番人、流石だぜ!」

「きゃぁ!」

「あ! 花梨!」


グレンの勢いに負け、花梨が吹き飛ばされそうになっている! きょ、距離的に助けに行けないぞ!


「おっと! 姉ちゃん、気を付けてくれよ!」

「は、遥人!」

「ナイスだぜ!」


間一髪の所を遥人が何とか助けた、良い姉弟愛だな!


「姉ちゃん、ちゃんと毛に捕まらないとさ!」

「わ、分かってる!」


全員、しっかりとグレンの毛に捕まっている・・・しかしだな。

ミミさんだけは仁王立ちのままなんだよな・・・何か半笑いだし。

スゲー楽しそうなんだけど・・・どうしてこの人この勢いのグレンの上で立ってられるんだ?


「ミミさん、座った方が良いんじゃないっすか?」

「このままの方が、遠くを見渡せるからね! 大丈夫だよ、転けたりはしない!」

「ば、バランス崩したらそうするんすか?」

「大丈夫さ、そんなヘマはしないよ」


ミミさんがそう言った直後、グレンが大きな石を踏み、高く飛び上がった!

こ、これは流石にバランスが崩れる! 俺達はその衝撃でかなり振られたが

ミミさんは変わらず仁王立ち・・・この人のバランス感覚、どうなってんだよ・・・

まぁ、それは良いか、とにかく、グレンが飛び上がった直後、森を抜けた。


「がぅ!」

「ぐがぁ!」


そして、森を抜けると同時にドラゴンみたいな大きな奴が出てきた。

これはドラゴン見たいって言うか、ドラゴンだな、2本足で立ってるし・・・

あ、あの群れの中に、ドラゴンなんて居たのかよ! ドラゴンって言うと

相当な力があるモンスターだったはずだ! いくら一体だけだって言っても、これはヤバい!


「こ、これは分が悪そうな相手が・・・」

「はは! 面白いじゃないか! うちの相手にはピッタリさ!」


ミミさんはそう言うと、大きな斧を装備した。

もう、この人は戦う気しかないんだな・・・普通なら逃げるが

こうなったら戦うしかねーよな! こいつは火球飛ばしてくるし、逃げるのはムズいだろうし!


「仕方ねぇ! やってやらぁ! グレン!」

「がぁ!」

「私達も急いで降りて、布陣を整えよう!}

「うん!」

「兄ちゃんに教わったように動くぞ!」


遥人達はかなりの速さで布陣を整えた、修介の奴、こんなに教え込んでたとは。

やっぱ、あいつは教えるの上手いな、じゃあ、俺も先輩として頑張るか!


「うぅ、すごく速くて追いつけないよ・・・」

「やっぱ、ダイアに2人乗りは無茶だったんじゃないか?」

「ごめんね、ダイアちゃん・・・」

「が・・・がぅ」

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