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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第12章、休む時間が欲しいけど
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修介チーム、想定外

目的の場所に移動し、俺達3人はその場で息を潜めていた。

しかし、一向にモンスター達か来る気配がない。

大群だというのなら、もうそろそろ足音が聞えてもいい頃だろうに・・・


「なんで来ない?」

「もしかしたら、勇次達が失敗したんじゃ・・・」

「いや、それはないだろう、勇次達の誘導場所まで来たとすれば、足音程度は聞えるはず・・・」


状況が分からないって言うのは、本当に不便な物だ。

せめて、美香の様にモンスターの位置が分かれば・・・

俺がそんな事を思っていると、美香と勇次がこっちにやって来た。


「お前ら! 急いでくれ!」

「なんだ? どうした!」

「モンスターの動きが急に変わってね、四方八方色んな方向に散らばったんだ!」

「解散したの?」

「違うよ! 色んな方向に別動部隊のような感じでまとまって散らばった!

 まるで何かに指揮されてるような動きだよ! それに、散らばったせいで私の

 力でもモンスターの位置が分からなくなる!」

「く! 分かった、とりあえず片っ端からその部隊を叩けば良いんだな!」

「そうだ! 俺と美香はこれから他の皆にも伝えてくるから!」


そう言い残し、2人はりえるさん達の方に向かっていった。


「仕方ない! こうなれば俺らで判断して動く!」

「分かった!」


そして、俺達は散らばったモンスターの部隊を捜索するために、全力で走り始めた。

烏合の衆だと思ってたモンスター共にまさか指揮官がいるとは・・・いや、冷静に考えれば当然だな。

そもそも、指揮官がいないとモンスター共は集まらないか。


「最初は何処に行くんですか!?」

「分からん! とにかく探して見つけた部隊を潰す!」

「場所が分からないんじゃ、そうするしかないよね」

「修介、嫌な予感、するの、警戒してよ」

「分かった、お前の嫌な予感は結構当るからな」


俺は癒子に言われたとおり、最大限警戒しながら周囲を探した。

そして、一組のモンスターの群れを発見した。


「っし、あれだ!」

「分かった!」


俺達は全員でそのモンスターの群れに接近していった。

ある程度近寄ったときに、モンスターも俺達の方に気が付いたようだ。


「がらぁ!」

「狼型のモンスター共か」


そのモンスターは全員狼型のモンスターだった、確か純粋に攻撃力と速さに優れたモンスターだったはず。

それ位しか強化されてはいないが、それが非常に強化されている。

それに、その真ん中にはこいつらよりもかなり大きな狼がいる。

恐らく、あの狼がこのモンスターの司令塔・・・あいつを潰せば良いだろうが、数が多い。


「がぁ!」

「来た!」


モンスターの群れが俺達の方にすごい速さで接近してきた。

群れで、隊列そのままで突っ込めるか、流石は狼だな。


「でりゃぁ!」

「食らえ!{カマイタチ}」

「がう!」

「来て!{召喚、ファイアーバード}」


俺達は攻めてきた狼のモンスターを撃破した。

しかし、こいつらは群れ、まだまだ狼連中は残っている。

・・・そうか、この狼がシルバーウルフだな、今分かった。

シルバーウルフは群れで行動する狼型のモンスター

群れの数はかなり多く、多い場合は数百を超えるらしい。

その群れの規模が群れのボスの力を表わしているという。

あいつの群れの数は、ざっと見たところ百は超えている、これは、相当強いな。

しかし、あいつも厄介だろうが、それ以上に群れの数が多く、厄介だ。

ここは、多少の消費は覚悟して、一気に群れを削るか。


「まとめて、仕留める!{テンペスト}」

「がぅ!」


シルバーウルフの群れが一気に崩れていった、攻撃、速さ特化のシルバーウルフだ

耐久力も無いだろう、だから、この一撃でかなりの数を撃破できた。


「がぅ・・・アオーン!」


シルバーウルフの群れのボスと思われる狼が、大きな遠吠えをした。

すると、周囲から沢山の足音が聞えてきた・・・まさか、まだ控えていたとは・・・


「あ・・・あの、修介さん、これ、かなりヤバくないですか?」

「完全に包囲されちゃったよ」

「確かに、少しヤバいかもな」


完全に包囲されてしまった、まさか、これだけの数がまだいるとは・・・

この数は予想外だった、これは、ボス自身も相当の戦闘力だな。


「仕方ない、あのボスは俺が押さえる、明美は真奈と協力して、周囲の狼の攻撃だ」

「でも、1人は危ないですよ!」

「お前の方が危ないだろう、大丈夫だ、真奈はホムンクルス、そう簡単には倒れないだろう」

「まぁ、それはそうだけど、そっちだよ、問題は、勝てるの?」

「時間稼ぎは出来る自信がある」


俺は一応持ってきていた作られし盾を装備した、速さ、攻撃が高いシルバーウルフだ

回避は非常に困難だろう、こう言う場合は、盾を使わないとな。


「じゃあ、私達が後ろの狼達を倒すまで、頑張って生き残ってね」

「分かってる、それに、俺は1人じゃないしな、癒子」

「うん、修介を守るよ」

「おぉ、そいつは心強い」


俺は癒子の頭を少しだけ撫でたあと、剣をシルバーウルフの方に構えた。

さて、相当な力があるシルバーウルフ、どれだけ強いか・・・ま、勝つよりも生き残ることを優先するか。

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