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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第11章、幸か不幸かの国救い
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国王のお礼

国を救って、更にはその王の愛娘を救ったと言う事で俺の役目は十分だろう。

この国とのコネも確保できたし、そろそろ戻るかな、仕事が忙しそうだし。


「それじゃあ、俺はこれで」

「待ってくれ!」


帰ろうとすると、王様に止められた。


「どうしたんですか?」

「国を救って貰っただけではなく、娘まで救って貰ったのだ、礼をさせてくれ!」

「え、でもお礼をされるようなこと・・・しましたね、はい」


国救ってその愛娘を救った、当然お礼はされるか、どうするか・・・お礼を受けるか?

でも、りえるさん達も待ってそうだし、うーん・・・


「何を迷っているんですか?」

「いや、お礼を受けるかどうか悩んでな」

「受けた方が良いです、間違いなく、そもそもお礼を断る方が失礼ですよ」


まぁ、確かにそうだな、お礼をするというのに断るのは悪いか。


「分かりました、お礼を受けます」

「そうか! 安心したぞ! では、客間で休んでいてくれ! 礼の準備をする!」


俺は王様の近くに居た兵士に案内され、客間に案内された。

その部屋はかなり豪華で、流石は城の客間だなとそう感じた。


「ほへぇ、すごく豪華ですね」

「あぁ、こんな景色は初めて見た」

「それでは、準備がございますので、しばらくの間こちらでお待ちください」

「あ、はい」


そう言い残すと、兵士は扉を閉めて、何処かに向かった。


「おぉ、間違いなくこれは高いですね」

「こっちもだな、全くとんでもない場所に案内されたぜ」

「いやぁ、面白いことになりましたね」

「ま、長い間ここに居ないといけなくなったとも取れるがな」

「良いじゃないですか、王国とのコネを得れば、かなりの情報が集まりますよ?」

「それは、分かってるが」


しかし、ここは何故か落ち着かない、広すぎるからか?

それとも豪勢すぎるからか? 多分そのどっちもだろうな。

ソファーもふわふわしすぎて逆に座りにくいと感じるし。

もしかして、俺って豪華な物が苦手なのかもしれない。


「どうしました? 随分と落ち着きがないように見えますけど」

「こんな感じの空間には慣れなくてな」

「あはは、奇遇ですね、私もですよ」


やっぱり庶民的な暮らしをしていたせいだろうな。

そんな会話をしていると、扉が開く音が聞えた。


「どうも、先ほどあなたに助けていただいたリーナ・アル・ミーズと申します」

「あぁ、どうも、これはお姫様自らここまで来られるとは」

「それと、こちらの子達はあなた方のお仲間ですか?」

「キャウ!」

「キャン!」


リーナさんは魔物騒動を起こしたホムンクルスとそのペットを連れてきた。


「・・・あ、あの、な、何故この子達を?」

「王室を見てみたら、この子達が柱に拘束されてたので、もしかしたらそうかなぁと思いまして」

「・・・ま、まぁ、そうだな、うん、こいつらは問題児なんだ」

「そうなのですか、だから柱に拘束して、ですけど、もう少し優しく扱ってあげてください

 この子達も女の子に可愛い犬なんですから、乱暴に扱ってはかわいそうですよ?」


国を滅ぼしに来た女の子なんだよな、まぁ、言わないけどな。

一応こいつらはホーリーアップルの方で尋問するとしようか。


「まぁ、こいつらはそこまでしないと分からない暴れん坊だからな」

「くぅ! 悔しぃ!」

「キャン!」

「暴れるな!」

「確かに問題児のようですね、それでは、私は準備の方を行なってきます」


そう言い残し、リーナは何処かに行った。


「くぅ! 離してよ!」

「バウ!」

「暴れるなっての」

「うっさい! この! この!」

「あまり暴れるとお前らを助けてやらんぞ?」

「ど、どういうこと!? 私達を助けるってさ!」

「お前らはこの国に残った場合、激しい尋問をされるんじゃないか? もしかしたら拷問かも?」

「ご、拷問って何さ!」

「痛い目に遭わされることだ」


こいつらは国を滅ぼそうとしたホムンクルス、いくら女の子でも情報を聞き出すためだ、国も容赦しない。


「い、痛い目に・・・」

「あぁ、だから大人しくしろ、俺がお前らを確保してやる」

「う、うぅ、い、痛いのは嫌だし、わ、分かったよ・・・」

「よし」


どうやらこの子は勘弁したようだな。

後は王様を説得して、何とかこいつをホーリーアップルに連れていこう。

まぁ、その前にお礼を受け取らないといけないがな。

それからしばらく経過したが、兵士が報告に来る気配はなかった。


「流石に国のお礼と言うだけあって、かなり時間がかかるんですね」

「ま、それだけ大規模なんだろうよ」


そして、ようやく兵士が扉を開け、準備が完了したという事を話してくれた。


「では、こちらに来て下さい、ご案内します」

「あぁ、良いけど、そいつはどうすれば良い?」

「この部屋に残っていただくと思います、所でそこの女の子は何処かで見た気がいたしますが・・・」

「多分気のせいだ、うん」

「そうですね、では、こちらに」


ふむ、どうやら戦闘の時にあまりあの子を見てなかったんだな。

だから気が付かない、まぁ、あんなにモンスターの群れが居たんだ、気が付かないのも無理はない。

なんせ、目の前のモンスターの相手で手一杯だろうしな。

さてと、国のお礼か、一体どんだけ大規模になるやら。

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