防具の生成
とりあえず、、俺と愛の鎧は完成した。
しかし、りえるさん達後衛組の防具はまだだ。
スナイパー用の防具、軽鎧、コート、魔法職用のフードコート、コートか。
軽鎧は攻撃よりも防御に優れた防具、コートは攻撃よりだ。
んで、フードコートは防御を完全に捨て、魔法、MPの強化に重きを置いた防具。
明美やリエさんはこれでいいが、勇次とりえるさんはどうするか。
でも、あくまで俺の考えでは、りえるさんはコート、勇次は軽鎧が良いかもしれない。
勇次は前線に行くこともたまにあるが、りえるさんは基本後方での援護だからな。
よし、まぁ、怒られたらその時だ、何を作ってくれとは言われてないしな。
多分、俺の判断に任せるって事だろう、と言うかそう思うことにするか。
「よし、最初はフードコートから探してみるか」
「フードコートとは何ですか?」
クロナは防具に詳しくないのか、一応話しておこう。
「フードコートは魔法職用の防具だ、防御力は無いが、魔力の増幅をメインにやってくれる」
「へぇ、そうなんですか」
さて、フードコートはどれが良いかな、今の素材ではあまり作れないみたいだが。
ボーダーフード。
魔法を放つ物が好んで着るというフードコート。
ガラもボーダー柄で可愛らしいと評判。
効果、なし
・・・ただのおしゃれグッツか、あいつの素材でこんな防具もあるんだな。
完成図をみてみたら、あいつが着ていた服みたいな感じだな。
ゲームの世界のコスプレ装備って所か・・・まぁ、戦闘向きでは無いな。
さて、他のフードコートはっと・・・・・・無い。
無いぞ!? どうなってる、まさかフードコートは現状これだけか!?
くぅ、し、仕方無い、この革だけで作る簡単なフードコートで何とかするか。
魔法の衣
新米魔法使いが好んで着るという初期のコート
あまり特殊な力は無いが、魔力を上げる効果がある。
効果、魔力上昇(小)
ボーダーフードと比べればそこまで出費はかさまないからな。
新しいのが出来るまではこれで我慢して貰おう。
「はぁ、これかな」
俺は少しがっかりしながら魔法の衣を作ってみた、そして、ステータスはこんな感じか。
HP+0
MP+300
攻撃+20
防御+100
魔力+400
精神+200
こんな物か、あまり強くは無い様に感じるな、どうしても前に作った鎧のせいで。
でも、簡単な素材で出来る割には結構な性能のような気がするな。
さて、次はコートだが、これはあるかな。
ヒューマン・コート
ヒューマンイータの糸を紡いで作ったコート
その糸は着用者の身を引き締め、緊張感を与える。
効果、射撃能力が上がる、攻撃力が上がる。
うん、結構良い感じの効果だな、と言うか、ヒューマン・イーターの素材ではこれ位しか出来ない。
採取も殆どしてないし、仕方はないんだが、ま、これを作ったら無くなるだろうな。
でも、これを作るのが無難だろう、まさか1発で見つかるとは嬉しい物だ。
「よし、これにするかな」
「蜘蛛の糸? これをどうするんだ? あ、です」
「あぁ、これを細かく、細かく編むんだ、そしたらコートが出来る」
「そうなんだ、ふーん、色々あるんだ」
「遥人、先輩なんだから敬語を使わないと!」
「あぁ、ごめん!」
「そんなに気にしないで良いぞ、先輩後輩はそこまで関係ないギルドだからな」
「あ、そうなんだ、じゃあ、今度から修介先輩のことは修介兄って呼ぶよ」
「じゃ、じゃあ、私も修介兄ちゃんって呼ぼうかな・・・何て」
「好きに呼べ」
そんな会話をしながら、俺はヒューマン・イーターの糸を編んだ。
最初は少しねばっとしていたが、レシピ通り、何度か水につけたり、軽く炙るとそれは消えていった。
そして、ゆっくりと確実にコートは硬く、確かに防具に変化していった。
「うん、こんな物か、結構な出来だ」
そのステータスはこんな感じだな。
HP+50
SP+200
攻撃+800
防御+300
魔力+50
精神+100
攻撃力がかなり上昇するな、これはありがたいな。
さて、次は軽鎧だが、これは意外と候補がある。
まぁ、1つの有力候補はあいつが男だから装備出来ないが。
ゴブリン・アーマー
ゴブリンが最も好む鎧。
ゴブリンにとっては鎧だが、人間にとっては軽鎧だ。
非常に動きやすいが、防御力は低い。
効果、防御は低いが動きやすい。
要するに鎧を着けていないときのように動けるって事だ。
まぁ、それは軽鎧全体に言えたことだし、ボーダー・アーマーも似たような物だ。
防具では結構基本的な効果なんだろう。
キラー・アーマー
キラーゴブリンの武器の一部を利用した軽鎧。
防御力よりも攻撃を重きに置き、高い攻撃力を出せる。
キラーゴブリンの闘争心を感じさせるような軽鎧である。
効果、攻撃、防御力を上げる。
キラー・ゴブリンの素材の鎧だ、残念ながらこいつは上級エリアのモンスターでも弱い方らしく
そこまで強い防具は無い、でも、安定した性能を誇るみたいだな。
仮にも上位エリアのモンスターだな、まぁ、弱い方だけど。
うーん、軽鎧はこんな物か、後クイーン・ゴブリンのもあるが、あれは女用だ。
だから勇次は装備出来ない、もし余裕があったらそれはミミさんに作るかな。
とりあえず、あいつの防具はキラー・アーマーで良いかな。
「よし、これだな」
「これは? 武器みたいだけど?」
「あぁ、この武器を上手く削って防具の素材にするんだ」
「そんな事も出来るんだ、修介兄、スゲー!」
「鍛冶屋なら出来る、さて、これは熱くなるから離れてろ」
「うん!」
そして、俺はその武器から材料を取りだし、防具を完成させた。
レシピ通りだし、何の問題は無い。
さて、ステータスを確認するかな。
HP+200
SP+200
攻撃+700
防御+700
魔力+100
精神+100
こんな感じか、何となくだがあまり作った防具や武器の数値はそこまで変動していない気がするな。
やっぱり装備の最大値はある程度で固定されているのかもしれない、だとしたらだ
俺が作れば大概の武器は最高レベルの武器になるのか? でも、そんな装備でも初級エリアで苦戦か。
あくまでこの仮定が合っていたらだがな、はは、これは武器や装備が駄目だったら無理ゲーだな。
ただでさえ初心者に厳しいゲームだったのが、現実になって更に厳しくなったって感じだろう。
ま、まぁ、もしかしたら上級エリアになれば強武器が作れるだろうし、我慢しよう。




