ようこそ、ホーリーアップルへ
今回は新人3人が登場します。
愛が温泉に向かっていったすぐだ、りえるさんがギルドに戻ってきた。
「はい、3人の初心者を連れてきたわよ」
りえるさんは少女2人、少年1人を連れてギルドに帰ってきた。
「それじゃあ、あなた達、挨拶しなさいね」
「は、はい、わ、私は源川 亜那と言います
職業はクレリックでレベルはまだ4です」
彼女は金色の髪の毛、そして金色の目をしている、多分、俺や明美と同じヒューマンだろうな。
装備は初心者用の装備で、髪留めはしておらず、髪の毛は短い。
見た目から考えると10歳くらいか。
確かクレリックって回復やサポートを優先した職業だったよな。
「じゃあ、今度は俺が、俺は源川 遥人だ、職業は剣士でレベルは4です」
彼の髪の毛はかなり短いな、髪の毛と目の色は茶色だな、そうだな、見た目的に11歳くらいだな。
そして、名字から察するにこの2人は兄妹なんだろう、そんで種族は多分亜人族だな。
「じゃあ、今度はあたしが、あたしは源川 花梨です、職業はプリーストで
レベルは2人と同じで4です」
この子は白い髪の毛、そして青い目をしている、そんで猫の様な耳をしているからビーストヒューマンか
尻尾もちゃんとあるしな、そんでこの子達は3兄妹なのか、髪の毛の長さはかなり長いな。
見た目から考えると12歳くらいか、じゃあ、最年長かな。
「はい、この子達が新入りよ、あなた達の事は話しているから自己紹介は良いわ
あと、この子達の面倒はミミに見てもらうわけだけど、不安だから釘を刺しておくわよ」
「え、な、何かな?」
「花梨ちゃんが同じビーストヒューマンだからってひいきは駄目よ、分かった?」
「わ、分かってるさ、うちを何だと思ってるんだ」
とか良いながら少し汗をかいているな、うん、やっぱりひいきするつもりだったか。
「それじゃあ、あなた達、基本的に面倒はこのミミがするけど、何か分からないことがあったら
他の先輩達にも聞いてみなさい、分かることなら喜んで教えてくれると思うわ」
「はい!」
そして、新人3人はとりあえずミミさんの方に集まった。
「さて、聞きたいことがあったら聞きなさい答えてあげるからさ」
「じゃあ、1つ良いですか?」
「何だい?」
「前衛の役目って何ですか?」
「ふ、簡単な事だよ、前衛の役目、それはただ相手を殴ることを考えれば良い!」
まぁ、そうだな、うん、バーサーカー的にはあってるんだが、でも遥人は剣士だぞ。
「み、ミミさん、確かにバーサーカーならそれで良いですが、剣士は違いますよ」
「うちは剣士の時からそうだったよ」
「・・・け、剣士の基本は敵を止め、その状態を長いこと維持することが重要なんですよ
もしも後ろに行かれたら後衛が全滅する危険がありますから」
「あぁ、そういえばうちと一緒にいた奴らはすぐに全滅してたね」
この1言を聞いて、俺はこの人大丈夫か? と思ってしまった、まぁ、今はバーサーカーだし
ただひたすらに攻撃するのは問題ないがな、むしろ速攻で敵を落として後ろを護るという感じの
戦い方がバーサーカーだからな。
「まぁ、剣士の事は俺が教える」
「うちに任されたのにさ、まぁ、そうだね、うちは前に出て戦うと言うことしかした事無いしね」
「じゃあ、兄ちゃんに聞けば良いんだな、じゃあ、カマイタチってどうやって使うんだ?
何だか攻撃力が低くて使いにくいんだけど」
カマイタチか、俺が使えば雑魚を一網打尽にするくらい強烈な範囲攻撃だよな。
でも、それは俺の幸運スキルの影響だ、普通はそうはいかないだろう。
そこら辺もふまえて回答しないといけないな。
「あぁ、カマイタチは広い範囲の敵にダメージを与える為に使うんだ
あくまで弱らせるのが目的だからトドメには使いにくい」
「そうなんだ、知らなかった」
「それと、複数の敵の注意を惹きつけるのにも使える、遠距離攻撃で範囲は前衛では貴重だからな
意外と使えるから覚えておいた方が良い」
「はい!」
ふむ、こんな物か、何かを教えるって言うのは意外と難しい物だな。
でも、まぁ、経験した事を言えば良いだけだし、そう考えたら楽だろう。
「あの、このフラッシュってどうするんですか?」
「フラッシュか、メイジとクレリックのスキルだね、それは・・・修介、どう使うんだい?」
「え? 聞かれたのはミミさんでしょ?」
「そうだけど、正直そんなスキルを使ってるところは見たことがないんだよ」
そうだな、フラッシュは結構使いどころが少ないからあまり使われないんだったな。
確か、不遇なスキルだったような気がする。
それにしても、あの女の子もこっちを見ている、ジッとこっちを見ている
何だか楽しそうに、俺の回答を待っているのか・・・くぅ、不遇なスキルだ何て言えないな。
「そ、そうだな、そのスキルはボスの目を眩ますときに使えるんだ、暗い空間ではな」
「そうなんですか!?」
「あぁ、それにモンスターに存在を気付かせる時にも使える」
「それは、そんなにすごい効果なんですか?」
「あぁ、例えば夜にモンスターが襲撃してくるとする、後ろを護らないといけないときとかに
フラッシュを使えば、モンスターはこっちに来る、そこを前衛達が足止めする、こんな感じだ」
「すごいですね!」
ふぅ、何とか乗り切ったぞ、目くらましは明美がやってたから間違いないが
モンスターの注意を惹きつけるのは結構強引な気がする、まぁ、そんな事態には
そうそうならないだろうしな。
「じゃあ、今度はあたしの質問良いですか?」
「え? あぁ、俺か?」
「はい、あの、マナロックって使えるんですか?」
マナロックか、これはリエさんがよく使っているし、説明は簡単だな。
「あぁ、マナロックは強いぞ、今のレベルだとそこまでだが、後々プリーストのスキルに
リベレーションって言うスキルが追加されるからな、それと組み合わせたらすごいぞ」
「そうなんだ、覚えておこう」
これで初心者一同の質問は終わりかな。
「じゃあ、戦闘の訓練だね、と言うわけで修介、一緒に来てよ」
「へ? お、俺もですか!?」
「勿論、うちは誰かに教えるのって得意じゃないし」
「え? えぇ!?」
「さぁ、行こうか」
「ちょおー!」
そして、俺はミミさんに引っ張られてギルドから出た。
これから武器の合成とか防具の錬成とかしないといけなかったのに・・・
はぁ、これは明日に持ち越しだな。
「修介、モテモテだね」
「嬉しくない」
癒子も一緒だ、まぁ、正直これは嬉しい、もしもあの3人に何かあったときに対応できるし。
「修介君、弾丸の錬成を・・・あれ? 何処行ったのかしら・・・」
「修介の奴なら攫われたっすよ、ミミさんに」
「あぁ、そう・・・はぁ、弾丸、どうすれば良いのよ・・・もうあまりないのに」
「帰ってきたらで良いんじゃないっすか」
「そうね、修介君、忙しくなりそうね」
何だか嫌な予感がした・・・はぁ、昼の間に色々と済ませたかったのにな・・・
まぁ、しょうが無い、あの3人が変な戦い方を覚えるよりはマシかな。




