表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第8章、ホムンクルス
54/201

ホムンクルス達への尋問タイム

ホムンクルスの少年少女を捕獲して、尋問を始めるためにギルドに戻った。

少しだけだが、もしかしてホムンクルスはギルドに入れないんじゃ無いか?

と思ったが、どうやら杞憂だったようで、ホムンクルスも同伴があれば入れるようだ。

俺は勇次に許可をもらって、グレンやチャチャがいる倉庫で尋問を始めた。


「くぅ・・・こんなことになるなんて・・・」

「こ、これくらいの鎖なんて簡単に壊せる! ぐぅ・・・」


ホムンクルス達は目が覚めると同時に鎖を壊そうと力を入れている。

しかし、この鎖はかなり頑丈に出来ており、暴走していた頃のグレンを止めれるほどだ。

そんな頑丈な鎖をホムンクルスが壊せる筈も無く、しばらくの格闘の後、諦めたようだ。


「硬すぎる・・・」

「さ、話を聞かせてもらおう、お前らが何故街を襲ったのかを」

「い、言うわけ無い」


当然と言えば当然だがこの程度の問いかけでは答えてはくれないようだ。


「簡単には答えないよな、まぁ、もしかしたら知らない可能性もある、下っ端だろうし」

「し、下っ端じゃ無い! 私達には階級なんて無いんだから!」

「じゃあ、知ってるんだな」

「勿論!」


ふむ、知っているのか、それにしても、3人のうち2人はすぐに感情的になるな。

1人はあまり喋ろうとはしてないし・・・性格か?


「じゃあ、答えてみろよ」

「良いよ! 私達は街の探検家を」

「止めなさい! 簡単に踊らされないで」


あと少しで聞き出せたが、黙っていた1人の少女が2人を止めた。

どうやらあのこと同じ部屋で尋問ってのはよくなかったか。


「あ! ご、ごめん・・・」

「全く、すぐに踊らされて、いい? 街の探検家を弱らせるのは最重要の秘密事項だよ?」

「うぅ・・・そうだよね、うん、ごめん」

「すぐに感情的になるのは悪い癖だな・・・」


・・・・・・馬鹿なのかもしれない、最重要の秘密事項をすんなりと話しやがった。

見た目は冷静そうなのに、意外と馬鹿なんだな、それに他2人も気付いてないし。


「あ、あぁ、分かった、そうだよな、最重要の秘密事項を簡単には言えないよな」

「そうだよ、だから尋問なんて無駄だよ! ・・・ん? 何で最重要の秘密事項だって知ってるの?」

「いや、何となくだ、そうじゃないと必死に秘密にはしないしな・・・はは」


何だろう、言い出した方が良いのか、それともこのまま聞かなかったことにした方が良いのか。


「あはは、もう喋った、街の探検家を弱らせる、って、言った」

「え?」


あぁ、癒子が言ってしまった、まぁ、別に良いわけだが。


「嘘!? いつ!? いつ言っちゃった!?」

「お前が2人を制止するときに言ったな」

「そんな!? 小声で言ったのに!?」


あれで小声なのか? もろに聞えていたぞ、だが、この子の名誉のためにも言わないでおこう。


「そうだ、俺は耳が良いからな」

「そんな!?」

「くそう! こうなったら殺して口封じをしないと!」

「くぅ! この! この! って、ひゃわぁ!」


焦って俺を攻撃しようとしても拘束されているし、動けるわけが無い。

3人は椅子のバランスを崩して、同時に倒れた、これは痛いだろうな。


「さて、俺はこいつらの目的を話してくるか」

「あぁ! 待って! 待って! 私達殺されちゃうよ!」

「そう簡単には死なないだろ?」

「あーー!!」


俺は騒ぐ3人を無視して部屋から出た。


「ん? 速かったわね、忘れ物?」

「いや、尋問が終わりました」

「え? 速くない?」

「そうですね、自分でもそう思います」


俺は皆にホムンクルスの目的を話した。

りえるさん達はしっかりと聞いてくれた。


「それと、あいつらがこのままだと殺されるって言ってました」

「まぁ、秘密を話したわけだしな、殺されるだろうよ」

「ホムンクルスみたいな子ども達がその程度の事で仲間を殺すんですか?」

「さぁ? もしかしたらホムンクルスの頂点があくどい奴なのかもよ?」

「そうね、でも、そもそもまだあの子達を返すつもりは無いわ、まだアジトとかを探らないといけない」

「そうですね、じゃあ、とりあえず檻にでも入れておきます?」

「それが良いわ」


俺は倉庫にある勇次の動物飼育用の大きめの檻に3人を運ぶことにした。


「くぅ・・・もう駄目だ・・・私達は終わったよぉ・・・」

「うぅ・・・あ、諦めちゃ駄目よ、まだ、情報を知った奴らを殺せば生き残れるかもしれないし・・・」

「そうだよな、まだ諦め無いぞ・・・」


3人はぶっ倒れた状態で話をしている、何だかシュールな絵面だ。

俺はとりあえず3人の椅子を起き上がらせた。


「おわぁ! あ! この! この!」

「騒ぐなよ」

「あぁ! 何処に連れてくの! この!」

「痛!」


女の子が俺の腕に噛みついてきた、こんな状態でもまだ抵抗しようって言うんだな。

往生際が悪い奴だ。


「あぁ!」

「ここで大人しくしてろ」

「あ! 閉めるな!」


まずは騒がしい方の女の子を檻に入れた、逃げる危険性は低いが、一応扉は閉めておいた。

次はもう一方の女の子の方だな、近いし。


「うぅ、私も牢屋に入れる気だね!」


こっちは噛みついては来なかったが、盛大に暴れて椅子を何度か落としそうになった。


「くぅ、噛みついてやる!」

「噛みつくな!」


今度は噛みつこうとしてくる、椅子を少し離しているから噛みつかれはしなかったがな。


「あぁ! 私もここに! この!」

「はいはい、閉めるぞ」

「だぁ!」


さて、次は男の子の方だな、丁度3つ檻があってよかったぜ。

なんせ同じ檻に入れたら協力されて脱出される危険もあるからな。


「くぅ! この! この! 離しやがれ!」

「だから騒ぐなよ」


男の子の方も盛大に暴れてくれた、これまた何度も落としそうになった。

と言うか2回ほど落とした、全部頭から落ちてたな。


「うぅ・・・痛いじゃないかぁ、運ぶならちゃんと運べよなぁ・・・」

「暴れ回ったお前が悪いんだ」


2回目に落とした後から抵抗が一切消えた、それだけ痛かったんだろう。

そして、こいつも檻に入れ、鍵をかけた、これでもう逃げ出せれないだろう。


「だせぇーー!!」

「てい! てい!」

「頭痛い・・・」

「ぐがぁ!!!」

「ひぃ!」


騒がしい3人に怒りを覚えてかグレンが大声で叫んだ、すると3人はぴたっと静かになった。

流石はグレンだ、やっぱり威嚇の声は怖いんだな。

さて、やることがある程度終わったし、戻って皆で今後どうするか相談するか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ