クイーン・ゴブリン、再戦
キラーゴブリンを辛うじて撃破した、しかし、今度はクイーン・ゴブリンだ。
俺と明美とりえるさんの消耗は酷く、連戦でクイーンゴブリンと戦うのは無謀だ。
だからクイーン・ゴブリンは愛と勇次とりえさんの3人に戦ってもらう事になった。
「あなた達に私が倒せるの?」
「あぁ、やってやるよ、強ーのはあの3人だけじゃないってのを教えてやるよ」
「そう、じゃあ、楽しみね」
そう言うとクイーン・ゴブリンは地面を大きく踏みつけた、そして、亀裂が広がる。
明らかに攻撃力が高い、これは愛で押えきれるのか? 難しそうだが、信じるしかない。
「行くわよ」
クイーン・ゴブリンはすごい勢いで勇次に突撃していった。
「させない!」
そして、愛がその攻撃を受け止めた、相当な勢いがあるんだろう、かなり大きな音が聞えた。
「ぐぐぅ・・・」
「私の本気を防ぐのね、少しは出来るわね」
「ぜ、前衛壁役を甘く見ないでね」
愛は少し強気な態度を取っているが、明らかに押されている。
このままだとそこまで長い間は持たないだろう。
「しゃ! 良く止めた!{パワーアロウ}」
「決める!{フォースキャノン}」
そして、愛がクイーン・ゴブリンを止めている間に2人が同時に攻撃した。
「やっぱ数が多いのは面倒ね」
クイーン・ゴブリンは愛の盾を蹴り、後方に退いた。
そして、2人の同時攻撃を回避した、回避能力も高く、攻撃も高い、厄介な奴だ。
「クソ! 外しちまったか!」
「回避能力の高い高火力モンスター、厄介だね、でもこれはどう?{マナエネミー}」
リエさんはマナエネミーを召喚し、一斉にクイーン・ゴブリンに攻撃させた。
「こんな手に出るのね、無駄よ」
しかし、クイーン・ゴブリンは地面を大きく踏みつけた。
そして、地面の石が飛び散り、マナエネミーを貫いた。
とんでもない真似をしやがるな。
「く、範囲攻撃まで・・・」
「だが、一瞬足は止まったぜ!」
その攻撃の直後、勇次が矢を放った、パワーアロウくらいしか攻撃スキルは無い為、普通の一撃だ。
しかし、それでもあの矢は俺が錬成した高火力の矢だ、当れば結構なダメージを食らうはず!
「ふん」
「はぁ!?」
クイーン・ゴブリンは飛んできた矢を掴み、折った。
あの勢いで飛んできた矢を掴むとか異常だろ。
「まぁ、目の付け所は良かったわ、もしこれが弾丸なら当ってたかもね」
「やっぱり弓のスピードだと止められるか」
「勇次先輩、グレンには乗らないの?」
「グレンは無理だ、こいつの攻撃を防げない」
勇次はあんなんでもよく分かってるんだな、確かにグレンではクイーン・ゴブリンの攻撃は防げない。
なんせ、生身なんだ、鎧もないし、盾だって無い、だからグレンだとすぐに倒される可能性が高い。
「じゃあ、あまりこっちもMP無いけど、やるわよ{レイジ}」
クイーン・ゴブリンはレイジを唱えやがった、レイジは攻撃力、素早さを爆発的に上昇させる。
その代わり防御力が大きく落ちる諸刃の剣、愛も持ってはいるが基本は使わない。
「魔法とか使えるのかよ!?」
「下等なゴブリンと同じにしないでね、じゃあ、行くわよ!」
クイーン・ゴブリンは急速に加速し、リエさんに接近していった。
「あ」
「まず、1人ね」
このままだったらリエさんが!
「何てね」
「く!」
リエさんがそう呟くとクイーン・ゴブリンの足下が大爆発した。
「こ、これは!」
「エネルギーホール、地雷みたいな物ね」
「流石はリエね、やっぱり参謀って感じね」
「く、こ、小細工を・・・」
どうやらエネルギーホールの影響でクイーン・ゴブリンは動けないようだ。
そういえばエネルギーホールは2つあり、大爆発をし、相手の動きを止めるのと
相手の動きを止め、ライフとMPを奪う物の2種類があるんだったな、あの様子だと1番目の方だな。
「じゃあ、一気に仕留めるぜ{パワーアロウ}」
「食らえ!{ホーリースピア}」
そして、その隙を突き、2人が一斉に攻撃を仕掛けた。
「あう!」
流石にそんな状況で回避することは出来ないようで、2人の攻撃はもろに当った。
「これは痛いだろう」
「・・・ゆ、油断したわ・・・ふふ、でも、面白いじゃない」
そんな強烈な攻撃を食らったってのに、クイーン・ゴブリンはまだ戦うようだ。
と言うか、何だか食らう前よりも笑ってやがる、これが戦闘狂か。
「さぁ! 楽しみましょうか! 私が今まで戦ってきた中で最高の戦いよ!」
そう言うと、クイーン・ゴブリンの目が光り始めた。
どうやらこれからが本番らしいが・・・あいつらは大丈夫か?
今回は後2本くらい出そうと思います、修学旅行もあって3日間は書けそうにないので。




