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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
プロローグ、ランクタワー
4/201

初めてのダンジョン攻略

ギルドホーリーアップルに所属して初めての共同戦闘。

とりあえず、近場のダンジョンに潜ることになった。


「今日はここよ、そこまで難しい場所じゃないし、大丈夫でしょう」


そのダンジョンは、敵モンスターのレベルが低く、まさに初心者用のダンジョンだ。


「よし、頑張ろうぜ」

「大丈夫でしょうか」

「大丈夫だろう、5人もいるんだし」

「ま、前線に行けるのが修介君だけだし、あなたが崩れたら一気に崩れるわよ?」


りえるさんが露骨にプレッシャーを与えてきた。

ま、まぁ、後衛が頑張ってくれれば崩れはしないはず・・・だと思いたい。


「修介、大丈夫だって! 俺がサポートするからよ」


勇次が笑いながらそう言ってきた。

こういう時にこういう奴は頼りになるな。


「そうか、ありがとよ」

「気にするな! モテモテになるためだからな!」


動機がもの凄く不純だが、まぁ、いいか、どれだけ不純でも、動機が無いよりはましだ。


「やっぱりこの人の動機は不純ですね」

「どこがだ! モテモテになりたいのは全ての男の欲望だぞ!」

「それでもモテモテになりたいから頑張るって・・・せめてこの世界から脱出するためにとか」

「そんなのは後だ! 俺はモテる為に頑張るぜ!」


こいつは本当に欲深い奴だ。

だが、こんな奴だからこそムードメーカーになれるのかもしれないな。


「ま、動機が何であれ、やる気があれば問題ないわ」

「・・・な、なんだか、へん、な、人の、臭い、します」

「変な人って! 酷くないっすか!?」

「勇次、あきらめろ、事実だから」

「修介まで! だったらいいさ! 俺が大活躍してやるからな!」


勇次のショックが一周まわってやる気に変化したようだ。

まぁ、やる気が沈むよりはましだな。

そして、俺達はダンジョンに潜った。


「ダンジョンは常に警戒を解かないのが鉄則よ、基本的に前衛の修介君が前で、私が後方警戒

 そして、他の子は中心でいつでも行動が出来るように準備していて」

「はい!」


俺達はりえるさんに言われた通りの布陣でダンジョンを進んでいった。

ダンジョンは思ったよりも暗く、周りがほとんど見えなかった。

その上、かなり静かで、俺達の足音だけが小さく反響している。

だが、所々に灯りがあり、完全に周りが見えなくなることはなかった。

しばらく歩くと、少しだけ大きな場所があった。

そして、その奥に謎の2つの光が見えた。


「なんかあるぞ?」

「何があったの?」

「えっと、2つの光が見えます」

「モンスターね、警戒しなさい!」

「はい!」


俺達はりえるさんの指示で、布陣を整えた。

布陣の構成はこうだ。

前衛、俺、前衛に出られるのは俺だけで、後方の中心に当る場所にいる。

中衛、勇次、リエさん、俺が先行しても援護ができるようにらしい、位置は左と右で1m程距離がある。

後衛、りえるさん、明美、りえるさんの能力の問題でこの人は後衛にいる。

指示もサブ職業の効果でどこでも飛ばせるからな、明美はもしも近寄られた場合の保険らしい。

スナイパーは近寄られた場合、メイジよりも劣勢になるそうだ。


「まぁ、ここまで警戒しないでも良いでしょうけど、念のためにね」

「指示は?」

「そうね、修介君、ゆっくり前進よ、周囲に警戒しながらね」

「はい」


俺はゆっくりとその光の方に近寄った。

相手方は俺達の存在にまだ気付いて無いようだ。

そして、ある程度近付き、周囲を軽く見渡すと、あの光の他に光がいくつか見えた。


「予想通りね、数は・・・5体程度ね」

「どうしますか?」

「私が上のモンスターを狙撃するは、そしたら一気に他の4体が来るでしょう

 それを修介君が足止め、その間に私達が援護してモンスターを殲滅するわ、分かった?」

「はい」

「じゃあ、行くわよ!」


りみるさんは俺達に声を掛け、予定通り、上の魔物を狙撃した。

弾丸は見事着弾、その後、りえるさんの読み通り、周囲のモンスターがこっちに来た。


「俺が相手だ! カマイタチ!」


俺はモンスター達の注意をこっちに集中させるためにカマイタチを放った。

カマイタチは一応範囲攻撃だ、当然、密集していたモンスターは全部範囲に入る。

しかし、威力は殆どないため、殲滅は無理・・・だと思っていたが。


「ぎゃう!」

「あれ?」


俺の攻撃は範囲内全てのモンスターにクリティカルを出した。

クリティカルは防御を無視、更にダメージの上乗せも可能のため

ダメージが敵の防御力の影響をもろに受けるカマイタチで出れば、かなりの攻撃力になる。


「・・・せ、殲滅しました」

「範囲攻撃、全体クリティカルなんて、初めて見たわ」

「わ、私、も」

「スゲーな修介! 1回で殲滅とかよ!」

「あ、あぁ・・・」

「修介さんがいれば、楽にダンジョン攻略できそうですね!」


明美はそういうが、このゲームではスキルは連発できない。

その為、どれだけクリティカルが出ようとも、クリアは厳しい。

連発できない理由は、スキルをぶっぱした後に少しの間、同じスキルが扱えないからだ。

その為、レベルが低く、スキルをあまり扱えない間は物量作戦にめっぽう弱い。

ただ、ステータスの練度が上がればその時間を短縮できる。

まぁ、それが上級者が強い理由でもあるが、レベルとランクが上がらないと練度は上昇しないし。


「ま、まぁ、良いわ、とりあえず殲滅は完了した、あなた達、レベルは今どんな感じ?」

「レベル4になってます、あと、スキルに火炎斬りが追加されました」

「俺はスキルに煙玉が追加されたっす」

「私はファイアーネットが追加されました」

「よし、順調ね、まぁ、ここのダンジョンのボスでも仕留めたら行けるでしょう」

「ボス・・・ですか」

「えぇ、まぁ、大丈夫でしょう」


俺達は再びダンジョンの奥に進んでいった。

しばらく進んだが、戦闘はあの1回しかなかった。

そして、ダンジョンの奥、そこには大きな扉があった。


「ここがダンジョンの最深部よ、そして」


ドスン、ドスンと大きな足音が聞こえてきた。

その足音の主は、非常に大きなゴブリンだった。


「でけぇー!!」

「こいつはオーク、このダンジョンのボスよ、巨大な体で攻撃力は異常よ、更にHPも高い

 ただ、動きが遅いから、冷静に立ち回れば何の問題もない相手よ」

「ぐごぉぉぉ!!!」

「やるしかないか!」

「こいつに勝って! モテモテになってやる!」

「やってやりますよ!」


俺達は全員臨戦態勢を取った。

相手はオーク、こいつとの戦いの鉄則はダメージを食らわないこと!

俺達は一気に動いた。

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