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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第5章、新しくなったギルド
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久々の冒険

俺達は目的のダンジョンがある場所に向かった。

しかし、その場所が中々遠く、何日か時間がかかった。

ダンジョンをめざし、今はもう3日目だ、全く遠いっての。

流石は中級ダンジョンだよな。


「お出かけ、お出かけ! あはは!」


癒子はかなりテンションが上がっているようで、3日間もこのテンションのままだ。

それだけ楽しみなんだろうが・・・耳元で大声を出されると耳が痛くなるな。

まぁ、3日間我慢しているんだけどな。


「な、なぁ、癒子、肩じゃなくて頭に乗ったらどうだ?」

「頭? 修介の、頭? のる、ふわふわ、のる!」


そう言うと癒子は俺の頭の上に乗って、髪の毛の中で遊んでいる。

髪の毛を引っ張ることはしないし、良いじゃないか、何でももうちょっと早く言わなかったんだろうか。


「修介君、随分懐かれてるわね」

「くそぅ、修介ばかり癒子ちゃんと遊びやがって・・・」

「それは修介さんはあなたと違って静かだから癒子ちゃんも安心出来るんでしょう?」

「相変わらず、俺には厳しいよな、明美ちゃん・・・」


後ろで何だか気の抜ける会話が聞えてくるな。


「所で、まだなの?」

「そうね、地図ではもうそろそろの筈なんだけど・・・」

「何も見えないよ、この地図間違ってたりしないの?」

「いや、そんなはずは・・・」

「見せて」

「はい」


りえるさん達が地図を確認しているな。

まぁ、周囲に異常は無いし、俺も見てみるか。


「・・・お姉ちゃん、この地図、ちょっとだけズレてる」

「え? あ、本当だ、印刷ミス?」


地図は少しだけズレており、Nが若干左に傾いている。

だとしたら目的の場所はここから少しだけ東に進んだ方向って事か。


「はぁ、失敗したわ、地図なんて普段使わないし違和感に気が付かなかった」

「無理もありませんよ、ゲームになる前なんてスマホで方角が分かりますもんね」

「お姉ちゃん、地理は苦手だから・・・」

「そうなんですか? 意外な弱点ですね」

「興味ないことを覚えろってのが無理な話なのよ、私は興味があることしか覚えられないのよ」


なるほど、だからゲームのモンスターとか、スキルとかを暗記しているのか。

このゲームに強く興味があったから。


「さ、ちゃっちゃと修正するわよ」

「はい」


そして、俺達は東の方向に進んだ、すると、大きな洞窟の入り口が見えた。


「ここがダンジョンね、流石大きいわ」

「これならグレンに乗って戦えそうッスね」

「えぇ・・・所で思ったんだけど、ビーストテイマーってどうやって動物を召喚するの?」

「簡単っすよ」


そう言うと、勇次は自分の持ち物を探り小さな檻を出した。


「この檻で小さくして、戦うときに出せるんッスよ」


その檻の中には確かにグレンがいた、それにしても、餌もちゃんとあるんだな。


「餌も上の入り口に入れたら小さく切り分けられて出て来るんであまりいらないし」


本当に便利な檻だ、巨大化も縮小も出来て、餌もしかっかりと出してくれる。

あまり餌はいらないし、更に持ち運びも楽、何でそうなるかは分からないが

そこは元ゲームの世界だし、気にしない方が良いのかもな。


「便利ね、流石は元ゲームって感じかしら」

「そうですね、持ち運びも楽だし」

「ま、その代わり猛獣を一瞬で手懐ける事は出来ないんっすけどね、サモナーとかと違って」

「サモナーは契約ボタンを押せばすぐに扱えるようになるし、収納も取らない」

「その代わりMPを持っていかれますよ」


ふむ、やっぱりどの職業も良いところと悪いところはあるな。

マジックフェンサーは魔法を扱えるようになるが、パラディンよりは防御で劣る。

パラディンは驚異的な防御力を持つが、攻撃力、回避能力が落ちる。

やっぱり弱点を補うためにも仲間は必要なわけだ。


「さ、ダンジョンに潜りましょう」

「そうね、さぁ、強くなったホーリーアップルの力を見てみましょうか」

「おー!」

「おぉ!」


さて、強くなって、更にメンバーも増えたホーリーアップルの初陣だな。

どんなダンジョンだろう、何だかわくわくするな。

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