表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第5章、新しくなったギルド
34/201

新しい冒険を始める日

ギルドレベルが30になって、3週間が経過した。

勇次はまだグレンを手懐けられていないようだ、流石に凶暴だな。


「しゅう、すけ、ご飯、ご飯頂戴」

「はいはい、薬草で良いか?」

「うん、うま、うま」


癒子は結構言葉を話せるようになって来た、本当、すごい成長スピードだな。


「おはようです」

「あ、おはよう、今日も早いわね」

「うわぁ!!」


俺が1階に降りたら大きな物音と同時に勇次が倉庫から出てきた。

と言うか、吹き飛ばされた感じだな。


「痛た・・・全くあいつもわがままだな」

「クゥン・・・」

「あはは、心配すんな、ちょっと吹き飛ばされただけだ」


勇次の奴はグレンを手懐けるのは苦戦しているみたいだが、犬には懐かれてるな。

こいつにビーストテイマーの才能があるのかビーストテイマーは動物に懐かれやすいのか

どっちだろうな。


「ふーん、懐かれてるわね」

「このチャチャには懐かれるんですけどね、グレンには全く懐かれないで」

「懐かれやすい動物とそうで無い動物がいるのか?」

「さぁ? まぁ、根気よく向き合うぜ」


そう言うと、勇次は再び倉庫内に入っていった。

そして、グレンの大きな鳴き声と、必死に手懐けようとしている勇次の声が聞えた。


「少し気になるな・・・」

「じゃあ、入ったら? 別に勇次は拒まないでしょう」

「そうですね」


俺は気になったし、ちょっと倉庫の中に入ってみた。


「がう!」

「うお!」


俺が倉庫の中に入るといきなり勇次が飛んできた。


「ちょ!」


俺は急いで飛んできた勇次をキャッチした。


「痛た、あ、すまねぇな、修介」

「いきなり飛んで来んなよ・・・しかし、大変だな」

「あはは、大丈夫だ、3週間も吹き飛ばされてんだし」

「根気がすごいな」

「根気があれば何でも出来るぜ!」


そう言うと勇次は再び立ち上がり、グレンの方に走っていった。

まぁ、その度に吹き飛ばされたりしているが、それでも立ち上がって走っていった。


「大した根性ね・・・でも、もしかしたらあれが逆効果なのかもしれないけど」

「そうですね、はは、グレンがしつこいのが嫌いじゃないことを祈りますか」

「うおー! グレン! 俺を背中に! がふぁ!」


・・・大丈夫か? まぁ、あいつがあれでいいんなら別に良いか。


「・・・勇次の奴死ななきゃ良いですが」

「ギルド内ではダメージは受けないし、大丈夫よ」


ギルド内ではダメージは無いのか、なら問題は無いな。

でも、痛みは多少はあるんだろうな。


「さて、勇次君がグレンを手懐けている間に能力を試せそうな場所を探してくるわ」

「あ、俺もいきます」


俺はりえるさんと一緒に能力を試せそうな場所を探してた。


「ここはどうですか?」

「うーん、悪くないんだけど、そこは狭すぎるわ」

「あぁ、勇次がグレンに乗れませんからね」

「えぇ、少し広めの場所じゃないとね」


グレンは大きいからな、その背中に乗って戦う訳だし、狭い場所は駄目だよな。

勇次の相棒は狭いところも入れるくらいの小さい動物も必要だな。


「やっぱり小さい動物も必要なんですね」

「そうね・・・まぁ、チャチャがいるけど、あの子は戦えないからね」

「そうですね、小さな犬ですし」

「そうね・・・でも、あの子はシルバーウルフの亜種よ?」

「シルバーウルフ? どう見てもシルバーじゃなくてブラウンじゃないですか?」

「ブラウンウルフなんて種は居ないのよ、だからあの子はシルバーウルフの亜種よ」


はぁ、あんな見た目で狼なのか・・・ふーん、よく分からないがりえるさんが言うなら正しいんだろう。


「だとしたら、チャチャが大きくなったら戦えるんですね」

「えぇ、そうなるわね、でも、勇次はあの子を犬だと思ってるわ」

「なんで勇次に教えてあげないんですか?」

「いつ気が付くか気になるからね、いい? 言っちゃ駄目よ?」

「はい、分かりました」


りえるさんにも少しはいたずら心があるんだな、まぁ、俺もそれは気になるな。

勇次はいつチャチャが狼だと気が付くかな。


「うーん、じゃあ、ここはどうです?」

「ふむ、確かに良さそうね、広さもほどよいし」


しかし、ダンジョンの地図が見られる場所があるなんてな、便利だな。

だが、殆ど人は居ない・・・まぁ、そうだよな、死ぬ危険もあるし。


「しかし便利ですね、ここ」

「そうでしょ? でも、出現モンスターまでは分からないのよね」

「それが分かったらかなり楽なんですけどね」

「そうね、でも、こんな感じだからダンジョンに行ったときのわくわくがあるのよね」


りえるさんは楽しそうに笑っていた。

こういうのが好きなんだろう、だからこのゲームをやってたんだろうな。

それにしても、ゲームが現実になっても変わらないのがすごいな。


「さて、じゃあ、情報も集めたし、戻りましょうか」

「はい」


俺達はギルドに戻った。


「ただいま」

「あ、お帰りなさい」


ギルドに戻ると皆が起きており、1階に集まっていた。

勇次は居なかったが、多分まだグレンに体当たりをしているんだろうな。


「何処行ってたの?」

「ちょっと情報収集にね」

「お! それで良い感じの場所はあったの?」

「あぁ、良い感じの場所が合ったぞ」

「おぉ!」

「後は勇次がグレンを手懐けるのを待つだけ」

「おーい! 皆来てくれ!」


俺がそこまで言うと、倉庫から大きな声で勇次が俺達を呼んでいた。


「何だ?」


俺達は倉庫に入ってみた、すると、勇次がグレンの背中に乗っていた。


「やっとグレンが乗せてくれたぜ!」

「おぉ!」

「やっとね、じゃあ、行きましょうか、上位職になっての最初のダンジョンに」

「おー!」

「おー」


その言葉を理解し、癒子も一緒に叫んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ