無限にわき出るモンスター
「あぁ、こう言うのは厄介」
「はい、次々出てきますから、本体を倒さないといけませんし」
「だったら、本体を潰すのみよ! 勇次君、多少強引にでも近寄れる!?」
「了解っす! グレン!」
「グガラァ!」
グレンが出てきた弱いモンスターを蹴散らしながら、一気にモンスターを生んでいる奴の場所に行った。
「よし! これなら! 当てるわ!」
そして、射線上に入ったそのモンスターをりえるさんが撃った。
「ぎぎゃ!」
しかし、そのモンスターが生んでいたモンスター達がその射線上に飛び上がり
自分の引き替えに何体ものモンスターが威力を殺した。
「くぅ、何あれ!? 連携とかあるわけ!?」
「多分、あれはあのモンスターが指示してる」
「でも、この距離なら私のファイアーバードが!」
「キョーン!」
召喚獣は召喚者からあまり離れることが出来ない。
だけど、その範囲は結構な広さがある。
だから、明美も移動したため、ファイアーバードは活動できる範囲圏内に入った様だ。
ファイアーバードは一気に急降下して、その本体にダイブしていった。
「ぎぎゃぁ!」
しかし、その本体からモンスターが同時に何体も飛び出てきて、ファイアーバードは足止めされた。
「うそ!」
「あんな芸当も出来るの!?」
「間違いなく厄介・・・どうしよう」
「簡単な事よ、ファイアーバードを足止めしてる奴らを仕留める!{トリプルショット}」
りえるさんが明美のファイアーバードを足止めしているモンスターの狙撃を開始した。
しかし、撃破しても撃破しても、また次が出てくる。
そして、俺はその間に1つ気が付いたことがある。
あいつがモンスターを上にしか出していない、どうやら召喚できるのは一カ所が限度らしい。
「明美! もう1体くらい効果範囲が広い召喚獣は居ないか!?」
「もう1体・・・ですか・・・あ、居ました! 最近契約した召喚獣!{召喚 バーニングフォックス}」
明美はグレンの背中に尻尾が大きく燃えさかっている狐を召喚した。
「この子ならファイアーバード程じゃありませんが、ここからあそこまではギリギリ届きます!」
「じゃあ、攻撃を仕掛けろ! 今、あいつへの道にはあまりモンスターが居ない!」
「はい! 行ってきて!」
「きゅぅぅん!」
バーニングフォックスはグレンの背中から降りると、軽やかな足取りでモンスターを回避しながら
本体のモンスターへ接近していった、そして、ある程度の範囲に入ると
バーニングフォックスは炎を纏って加速して、一気に本体のモンスターに突進していった。
「きゅぉぉぉん!!」
「凄く速い!」
「ぎぎゃぁ!」
その様子に気が付いたのか、本体のモンスターはかなり動揺を見せた。
「動揺してるわね、さぁ、どうするの?{ダブルショット}」
りえるさんはその状況を軽く見ながらも、ファイアーバードを抑えているモンスターを狙撃している。
「きゅぉぉぉん!」
「ぎぎゃあぁ!」
そして、防御する手段を得る事が出来なかったあのモンスターは
バーニングフォックスの全力の体当たりを防ぐことが出来ず、直撃した。
それと同時に、周囲に沢山湧いていたモンスター達も一斉に消滅した。
そして、炎の中からバーニングフォックスがゆっくりと姿を現し、大きな声で鳴いた。
「やった! 凄いよ!」
「ふぅ、一時はどうなることかと思ったけど、明美のお陰で助かったわね」
「いえ、凄いのはこの子達ですよ、私は指示をしただけです、それに
修介さんの指示が無かったら、私はこんな手を思いつきませんでした」
「きゅぅん」
「キョーン」
「ありがとうね、お陰で助かったよ」
そして、戻ってきた2匹に、明美はお礼を言うと、その2匹は姿を消した。
「ふぃ、やったな、おい、グレン、痛いところとかはあるか?」
「ぐるぅ」
「お、そうか、それはよかったぜ、良くやったな」
勇次はグレンの背中をお礼を言いながら軽くさすった。
グレンは少し嬉しそうに喉を鳴らした。
勇次の奴、もう完全にグレンを手懐けてるな。
「勇次、もう完全にグレンの飼い主って感じだな」
「勿論だぜ、お、そうだ、修介もさすってやってくれよ、こいつも喜ぶさ」
「そうか、じゃあ、やってみるか」
俺も勇次に言われたとおりに、グレンの背中を軽くさすってみた。
すると、グレンが再び嬉しそうに喉を鳴らした。
「激戦の後の余韻って感じね、でも、そうね、まだまだ続くみたいよ、面倒ごとは」
「え? どういうことですか?」
「ほら、あそこ見て」
俺はリエさんが視線をやった場所を見てみた。
そして、そこにはさっきのモンスターと思われる物が見えた。
「な! まだ居たのか!?」
「あれだけじゃ無いわ、後方にも、側面にも、囲まれてるわね」
それを聞き、急いで周囲を見渡してみたが、確かにさっきのモンスターに囲まれている。
居ないのは前方だけ、普通なら逃げるところだが、こんな場所だ、モンスターを無限に生み出されたら
この本体の場所も分からないまま、俺達の街は崩壊、それだけじゃ無くて、いつか世界全体に広がる
そんな可能性だって十分ある・・・だから、俺達にこいつらを倒さないという選択肢は無い。
「はぁ、いやになりますね、この数は」
「一体でも時間が掛かった、この状況、速攻で落とすしか無いわ」
「同感、時間が掛かると増えちゃうから」
「手分けしていきましょうか」
「まぁ、後方は大丈夫そうですよ」
「モンスターがわんさか居るじゃないか! はは! これは暴れ甲斐がありそうだね!」
丁度良いタイミングに、後方からミミさんを先頭にした第3遊撃部隊がやって来た。
「へん、私達を置いていったことを後悔させてやるほどの大暴れを見せてやる!」
「またスイッチ入ったか、まぁ、そっちの方が頼り甲斐があるし良いけど」
「さぁ! 大暴れと行こうか!」
「タイミングが良い、じゃあ、左の方は俺達が何とかしましょう」
「じゃあ、反対は任せといて、速攻で仕留めるわよ!」
「はい!」
第3遊撃部隊の奴らが合流したのは嬉しい誤算だったな。
これで速攻で仕留めるチャンスが手に入ったわけだ。
さてと、速攻で仕留めるか!




