鬼に金棒
鬼のモンスターが金棒を持つと、何というか様になってるよな。
まさに鬼って感じで、でも、実際に金棒なんて持たれると、俺達としては困る。
ただでさえ攻撃力の高い化け物の攻撃力が上がるわけだし。
こうなってくると、盾は殆ど意味をなさない、腕ごと持ってかれるのがオチだ。
現状、1番ヤバいのは愛、この中で1番回避能力が低い。
仕方ない、先輩としてこいつを全力で守っていかないとな。
「ぐあらぁ!」
鬼のモンスターが早速金棒で攻撃を仕掛けてきた、狙いは真央だな。
最後に結構なダメージを与えたんだし、当然だろう。
「甘いぞ!{シャドウロード}」
当然、真央はその攻撃をシャドウロードで回避した。
あの攻撃、影走りと同じで発動したら無敵なんだろうか・・・
あまり分からないが、きっと無敵なんだろう。
「ぐが!」
「がうらぁ!」
その後、その攻撃を空振り、無防備になった鬼のモンスターをシルスが切り裂いた。
ついでに、その背中に乗っていた真央も同じ様に追撃を仕掛けて、ダメージを与えた。
「行くよ!{クラッシュ}」
「ぐ!」
更にその一瞬の間に、ミミさんが金棒の方に接近して、上から攻撃を仕掛けた。
その威力によって、金棒はさっきよりも少しだけ深く地面に埋まった。
「これでいけるんじゃ無いか! 修介!」
「そうですね、まぁ、大丈夫でしょう!」
俺は金棒の上の方に乗っかり、腕を伝って鬼のモンスターの頭の方に走っていった。。
「がぁ!」
しかし、残った左腕で鬼のモンスターは俺を拘束しようと仕掛けてきた。
あんなのに掴まれちゃあお終いだよな。
「しゃあない{影走り}」
俺は影走りを使い、その腕をすり抜け、更に奥に進んでいった。
しかし、当然ながらすぐに追撃が来そうだな。
影走りはもう使った、もう一回が来たら、上に登れないかも知れない。
「こっち!{ウォール}」
その事が分かったのか、愛は鬼のモンスターに接近しヘイト技のウォールを発動した。
これで、こいつは少しの間、愛に釘付けになる、その間に俺が首なり何なり落とす!
「がぁ!」
「掛かってこい!」
当然、鬼は愛の方に向って攻撃を仕掛けていった。
だが、回避が出来ない愛があの鬼の攻撃をもろに食らえば・・・相当削られる。
攻撃特化の化け物と愛は相性が悪すぎる、どうする気だよ、あいつ!
「止めてみせる!」
愛は回避するつもりなど無いようで、その攻撃に対して盾を構えた。
あいつはこの鬼のモンスターの攻撃力を甘く見てるのか!?
いや、それは無い、あいつはあんなんでも馬鹿じゃ無い。
じゃあ、自分を犠牲にするつもりか!?
「愛! 無茶すんな!」
「先輩はそのまま走って! 決定打を与えるにはそれが1番! あたしは、大丈夫!」
愛・・・仕方ない、折角の決定打を与えるチャンス・・・逃すわけにはいかない・・・
俺はそのまま鬼の頭に向って走り込んでいった。
「がらぁ!」
「くぅ!」
愛が鬼のモンスターの攻撃を受け止めた、でも、どうやら大丈夫そうだ。
あいつ、あんなに防御能力高かったのか、心配して損したぜ。
さて、あと少しだ、あと少しで
「がらぁ」
「な!」
しかし、あと少しという所で鬼のモンスターは地面に埋まっていた金棒を引き抜いた。
このままだと愛の方に攻撃が・・・金棒の攻撃を愛が受け止められるとは到底思えない・・・
だから、今ここでこいつの腕を攻撃すればそれは防げる!
「させるかぁ!{稲妻斬り}」
「がぐぁ!」
俺は稲妻斬りで腕を攻撃した、しかし、それでも怯みはしない。
やっぱり、稲妻斬りだと火力不足か・・・
なら、カマイタチで攻撃するか? そんな暇は無い、そんな事をしたら
折角の攻撃のチャンスが逃げる・・・今から飛び込めば、首を狙えるってのに!
だが、愛の方が大切だ・・・た、多少長期戦になろうが、全員無事なら何とでも!
よし、決めた、愛を助けないとな、お互い助け合うって約束したし。
俺は攻撃を仕掛けるために、武器を構えた。
しかし、武器を構えた直後、何処からか声が聞えた。
「修介! あの子は私が何とかする! だから、あんたはそのまま首狙えやぁ!」
「真央! でも、出来るのかよ!?」
「信じてろ! お前は自分が出来る最大のことをやっておけ!」
真央・・・・・・そうだな、仲間を信じるのが1番だな。
そして、お互いが自分が出来る最大のことをやれば、何とでもなる!
「じゃあ、信じるぞ! 愛を頼む!」
俺は鬼のモンスターの腕を蹴り、一気に鬼のモンスターの首辺りに接近した。
「それで良い! じゃあ、私も出来ることをしよう!」
「があぁ!」
鬼のモンスターが一気に愛に向って腕を振り下ろした。
後ろは見えないが、肩の動きで何となく分かった。
頼むぞ、真央、愛を何とかしてくれよ、俺は俺で!
「させるかよ!{フェイタルスタン}」
「がらぁああぁ!」
よし、少しだけ狙いやすくなった! このまま、たたっ切る!
「くたばりやがれぇ!{焔斬り}」
「が・・・」
何とか鬼のモンスターの首を攻撃することが出来た。
しかし、切断は出来なかった、あんなに筋肉バリバリじゃあそうそう斬れないな。
後もう少し俺が強けりゃ、鬼のモンスターの首を落とすことは出来ただろうに。
でも、結構深くまで斬ることは出来た筈だ、これで、動けないだろう。
だが、念の為だ、もう1発お見舞いしてやるよ!
「追撃だ!{カマイタチ}」
俺は鬼のモンスターを斬った勢いで落下している最中にカマイタチで背中を攻撃した。
背中も広いし、攻撃を当てることは楽だ、でも、決定打になったかは分からないがな。
「やったぁ!」
「結構苦戦したね」
「ふぅ、危ない危ない」
「あ、ありがとう・・・助かった・・・」
「気にするな、私は私が出来ることをやっただけだ、あんたもよく頑張ったね」
「気にしないで、あたしはあたしが出来ることをやっただけだから」
「ふ、そうかい」
「痛!」
俺はカマイタチをした影響で、当て身を取れずに、背中から地面に激突した。
結構痛いな・・・でもまぁ、ダメージは無いし、感覚程度だろう。
「ぐぅ・・・ぐ・・・がらぁぁぁ!」
「うおわぁ!」
「離れないと!」
「がう!」
鬼は怒り狂ったように金棒を周りに適当に叩き付け始めた。
そして、俺の方に振り下ろして来やがった!
「がうあぁ!」
「な」
金棒が当ると思った直前に隣からシルスが走ってきて、俺の首根っこを軽く噛んで俺を引っ張った。
そのお陰で俺は金棒に当らないですんだ。
「あ、ありがとうな、シルス」
「がう」「死なれると困るからな」
少しだけ噛まれたところから血が出ているが、一瞬で加減が出来なかったんだろう。
でも、あまり深くは無いな、地味に痛い程度か、まぁ、金棒で潰されるよりはマシだな。
そして、鬼のモンスターはしばらく大暴れした後に、ピタッと動きを止め、倒れた。
最後の抵抗って奴だな、何かそう言うモンスター多いような気がするな。




