表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ ~異世界ですけど何か?~

※初投稿作品です。内容は稚拙と思われる人が多いかもしれません。間違っても読んでからつまんないもん見せるなよ!と思われても主は一切関与しませんのであしからず。

 皆さん、こんにちは。

 俺は目が覚めたら理解が追いつかない状況に陥っていました。

 右見て、見渡す限りの木、木、木。左見て、見渡す限りの木、木、木。これってあれですよね、俗に言う森って言う奴ですよね?さっきまでいた場所と全然違う場所なんですけど?

 しかもですよ、僕の正面に見たこともない生物がいるんですよ。めっちゃ漫画とかに出てくるゴブリンみたいな奴。手に太い木の棒とか持ってるし、あれって棍棒ってやつですよね?


「ニンゲン、テキ。ニンゲン、コロス」


 しかも喋りましたよ。殺すとかいってませんあれ?俺死亡フラグびんびんなんですけど!?どうなんの俺!?


 彼の名前は篠宮唯希、大学3年。誕生日はまだきてないから20歳。勉学上の下。運動神経上の下。趣味はペットの猫と遊ぶこと。ちなみに彼女なし。そんな彼が何故こんな状況に陥っているのか。ことは2時間前に遡る。




「あー・・・あのコンビニのバイト、労働内容とバイト代釣り合ってないぜ絶対」


 駅から徒歩1分、バイトのシフトは夕方5時から夜の10時まで。ちょうど帰宅ラッシュ真っ只中である。駅の改札出てすぐの場所にあるせいか客の回転率がすこぶる早い。金曜から日曜にかけてはまさに地獄である。なのにバイトの人数は2人。もう一人は高校生。まだ入ったばかりで仕事の内容を覚えるだけで必死なので、その分のつけは当然俺に回ってくる。しかし時給は650円。でも週6日。これはブラックすぎではないだろうか?せめて新人が入る時くらい誰かサブで人を入れてくれ。


「とりあえず家に帰ったら次のバイト先考えるか」


 家はバイト先から徒歩10分。ただ遊ぶ金が欲しく近場だったと理由だけでバイトを選んだ自分が悪いのだが、正直遊ぶ体力も残らない。休日にやることといえば、飼い猫であるルルと遊ぶくらいだ。


 え?寂しい青春だって?いや俺だって彼女は欲しいよ?でもよく女の子の相談にのってはいるけれど、そんな彼女達に俺のことを聞いてみると皆決まって同じことを言う。


「唯希君はいい人すぎてちょっと・・・」


 いい人で駄目だったらどんな人ならいいんすかね!?お前漫画だっていい奴に大抵彼女いるじゃん!


 ふぅ。取り乱して申し訳ない。大変見苦しい姿を見せてしまったが、それくらい俺も彼女が欲しい。デートかデートとかデートとかしたいじゃん?


「はぁ・・・空しい・・・」


 そんなことを考えているうちに家に着いてしまった。家には電気がついていたのできっと両親か妹が帰ってきてるのだろう。鍵を開ける必要もなくそのまま扉を開けると俺の胸になにかがタックルした。


「おっ・・ふ・・・た、ただいまルル。でも頼むから扉開けた途端に飛びつくのは勘弁・・・お客さんだったら困るから」

「にゃぁ・・」


 もちろん猫にそんなこと言っても分かるはずもないのだが、怒られたと思ったのかルルはしゅんとしていた。そんなルルを撫でながらとりあえずリビングに向かう。


「ただいま」

「あ、お兄ちゃんおかえり~」


 俺を出迎えてくれたのは妹の琴音。エプロン姿なのをみたところ料理中だったのだろう。妹は俺より4つ下の16歳。まだ高校1年なのに帰りが遅い両親や俺の代わりに家事全般をやってくれている。兄としては少しは友達と遊びにいったりさせてあげたいところだが、妹は楽しいから別にかまわないと笑いながらいっていた。ホントによくできた妹だ。容姿も贔屓目に見ても可愛いとは思うので、彼氏とかできてもおかしくはないのだが。


「もうちょっとでご飯できるからテレビでも見てまってて」

「おーサンキュー」


 とりあえずカバンを置いて、腕に抱いたルルとじゃれる。しばらくすると妹が料理を持ってきてくれた。今日の夕飯はカレー。うちのカレーはちょっと凝っていて、スパイスを何種類か混ぜ合わせたスパイシーなカレーだ。


「ごちそうさま。ほんと琴音は料理うまくなったな」

「えへへ、おそまつさまでした」


 照れる妹に感謝しつつ食器を下げ、俺は汗を流しに風呂へ。今日は週末だし少し贅沢に入浴剤をいれてゆっくりした。30分ほど湯船につかり風呂を上がる。髪を乾かすのも面倒だったのでそのまま部屋に戻る。疲れていた俺はそのまま布団へと倒れこんだ。


「とりえあず今日も一日お疲れ俺」


 このまま眠ってしまいそうだ。意識が夢の世界へと飛びかけていると、ドアの開く音が聞こえた。


「にゃぁ」


 ドアを開けた主はそう鳴くと、布団に倒れこんでいる俺の顔あたりに寄ってきた。寝る前にルルを撫でてやろうと目を開くとルルがこちらを見ている。そして、ルルの背中には不釣合いな大きめの本がくくられている。


 (あれ?さっきまで本なんて持ってなかったよな?琴音が悪戯でもしたのか?)


 とりあえずルルの背中から本をとって表紙を見てみる。タイトルは「導きの軌跡」と書いてある。うちにある本ではなさそうで、表紙が少々高そうな感じだ。内容に興味がわいたので開き、1ページ目の文を読む。


「私だ」


 いやいや誰だよ!?なんでこんな高そうな本なのにどっかのお笑いみたいな感じになってるんだよ!?こ、この続きが気になる・・・恐る恐るページをめくる。


「私が魔族の居場所を奪ってしまった。ならばいつの日か、きっと彼らの味方になる。そう君に誓おう」


 なんだよただのファンタジー小説じゃねぇか!?べ、べつに例のくだりを期待してたわけじゃないけどよ・・・ホントだぞ!?ま、まぁ俺はファンタジー物は好きだからもう少し読んでみるけどね!


 そしてページをめくる。しかし、次のページは白紙で何も書いていなかった。疑問に思っていると、急な眠気が俺を襲う。薄れゆく意識の端で声が聞こえた気がした。


(おかえり、我が友よ)




 こうして話は冒頭に戻る。果たして彼はどこに来てしまったのか。そして、彼は生き延びれるのか。彼の物語は今始まったのだ。

閲覧ありがとうございます。誤字脱字確認しましたが、もし見つけたら・・・見なかったことにしましょう。つまらないと思う人。見にきてくれてありがとう、さようなら!気長な目で見守ってくれる人、よろしく!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ