女勇者「今日こそあなたを倒す!」魔王「あのさぁ…」
ちょっと息抜きに書いた短編です。「マイペース冒険者」もまた構想できしだい続きは投稿します。
場所・魔王の城
女勇者…ボケ 魔王…ツッコミ
女勇者「今日こそあなたを倒す!覚悟しなさい!」
魔王「お前もしつこいね…もうやめようよ」
女勇者「私は諦めないわ!」
魔王「だいたいさぁ、なんでそんなに俺を倒したいのよ?俺別に侵略もなにもしてないじゃん」
女勇者「それはあなたが魔王だからよ!」
魔王「確かに魔王だけどさぁ、それは「魔族の国の王」なだけでお前らの言うとこの国王とかと一緒よ?てか俺の国とお前のいる国って今はお互いに国交結んで交易だってしてるじゃん。俺だってたまに息抜きにお前の国の喫茶店とかいくし」
女勇者「まぁ正直言うとあなたが魔王かどうかなんてのは理由としては30番目くらいよ」
魔王「え、それ理由としてはかなりどうでもいいってことじゃん!じゃあなんでそんなに俺を倒したいの?」
女勇者「最大の理由は…」
魔王「理由は?」
女勇者「むっちゃ私好みのイケメンだからお付き合いしたいから!」
魔王「……は?」
女勇者「正直初めて町であなたを見かけた時は私の胸は極大雷魔法くらったくらいの電撃が走ったわ」
魔王「それ死んでるよね?」
女勇者「それからあなたを追いかけ回して魔王だと知ってますますときめいたわ」
魔王「ストーカーじゃねーか」
女勇者「そしてあなたにアタックするためには勇者にならないといけないと言われたから私は鍛練を積み勇者に選ばれたのよ!」
魔王「勇者の癖に動機が不純!もっと民の平和のためにとか無いの?あとアタックって言うのはそういう意味じゃないからね!」
女勇者「私を差し置いて結婚したりして幸せな家庭築いてる奴等なんか滅べばいいのよ!」
魔王「誰だよコイツ勇者に選んだの!」
女勇者「ともかく大人しく私に倒されなさい!」
魔王「嫌だよ!っていうかお前俺に惚れてるんなら何故倒そうとするんだよ?」
女勇者「上下関係をわからせてから私好みに調教したいからよ」
魔王「それ言う方逆!魔王が女勇者とかに言う台詞だから!」
女勇者「え、私を倒して調教したいの?それはそれで興奮すると言うか…///」
魔王「しねーよ!つーかお前どっちでもいいのかよ」
女勇者「と言うかなんで今さらそんなこと聞くのよ、これまで何度もアタックしてるのに気付いてくれてなかったの?」
魔王「気付くもなにも部屋に入ってきて一言目に「死になさい!」って剣振りかざしてくる女がいたらとりあえず迎撃するに決まってるだろ!」
女勇者「振りかざしながらもあなたへの想いは刃に込めてたのに」
魔王「それ好意じゃなくて殺意ね」
女勇者「そんな…いつも極大魔法で私を塵にしてたのはあなたなりの照れ隠しを交えた肯定だと思ってたのに」
魔王「どんだけポジティブだよ?ただの正当防衛だ。つーか今さらだけどなんで生きてんだよ?」
女勇者「それは教会で蘇生してもらってるから」
魔王「蘇生魔法ってかなりの手間と金かかるだろ、大丈夫なのか?」
女勇者「問題ないわ、国民の税金でやってるから」
魔王「問題あるよ!自身の欲望に民の納める税を使ってるんじゃねー!」
女勇者「勇者の血肉となる民の税金、まさに血税ね!」ドヤァ
魔王「うまくねーよ!ドヤ顔すんなムカつく」
女勇者「フフフ、大人しく私の想いを受け入れなさい。私を倒すと益々民が重税で苦しむわよ」
魔王「嫌な脅迫するんじゃねー。どっちが魔王だよ」
女勇者「え、私が魔王ってこと?あなたと同じ魔王ってことは私があなたの籍に入るってことね!」
魔王「ちげぇよ!なんでもかんでも自分に都合よく解釈すんな!」
女勇者「とにかく勝負よ、そして私に倒されて私に身も心も服従しなさい!」
魔王「もうやだお前怖い、こうなったら直接お前の国の王にお前をもう寄越すなとクレーム言ってやる!」
女勇者「そんな事しても無駄よ!」
魔王「なんでだよ?」
女勇者「お父様は私の味方だわ!」
魔王「お前姫だったのかよ!」
-終わり-